「四方を白の壁に囲まれた部屋を見てると殺風景に感じてしまう。」
「リビングをおしゃれにしたい。」
そんな時、手っ取り早くイメージチェンジできるインテリアアイテムと言えば、壁紙クロスです。
壁紙クロスは、数年前までは
- 専門業者に頼んで張り替えてもらうもの
- 賃貸では対応不可
というのが常識。
でも、近年「ネット通販が普及したこと」「輸入壁紙ショップが増えたこと」などにより、専門的な知識を持たない私達素人でも張り替える”ことができるようになりました。
また、賃貸物件でも「既存の壁紙クロスの上から塗れて跡が残らない糊」(詳しくはこちら)を使えば、お気に入りの内装に!!と言ったように、これまでの常識では考えられないほど壁紙クロスのハードルが下がっています。
さて、この壁紙クロス、世の中を隅から隅まで探せば何万通りもあり迷ってしまいますが、インテリアに馴染みやすく違和感を持たないデザインと言えば“木目”ではないかと思うんですね。
それは、家の中を見渡すと、床・柱などの住まいの元(?)となる部分をはじめ、幅木&廻縁・見切りなどの装飾部材、ドア・扉などの建具類、家具など、どこかに“木”が使われていることが多いから。
つまり、内装に使われている木と壁紙クロスの木を組み合わせるので、空間全体に一体感が生まれやすいのです。
でも、“木目の壁紙クロス”と言っても、色や木目の種類、木目の方向など、これまた種類は様々で、そんな柄を張れば良いのか?と悩んでしまうことも。
そこで、今回は、木目壁紙の種類別にインテリア例を30例紹介していきたいと思います。
「木がプリントしてあるならどれでも良い」ではなく、木目の柄や色にもこだわった壁紙クロスの選び方をしてみて下さいね。
1.継ぎ目が目立たない木目壁紙クロスのインテリア例
横張り
ナチュラルブラウン系の木目の壁紙を洗面化粧台の背面の壁に張った例。
洗面キャビネットも木目調。
木の色は、それぞれ違いますが、同じ横ラインで統一感を出すコーディネートがしてあります。
ミラー、蛇口、タオル掛け、ブラケット照明は全て黒で揃えてあるので、まとまって見えますね。
ベッドの頭方向の壁面にグレー系の木目調の壁紙を横張りにした例。
この木目は元々横向きのラインなのかな?
この事例の場合は、ピッチを無視して張ってあるので木目の位置がずれて継ぎ目がドーンと出ています。
柄付きの壁紙クロスはプリントのピッチが必ず書いてあるので、継ぎ目を目立たせないようにするには、ピッチを揃えて張ると良いです。
窓に挟まれたリビングの壁面にダークブラウン系の木目の壁紙クロスを横張りにして、茶色のソファを置いた例。
リビングテーブルは透明アクリル、一人掛けチェアのフレームは黒なので、木の素材感があるのは壁のみ。
日本の住まいの場合は、たいてい床がフローリングなので、壁面だけを木にするのは難しいかもしれませんね。
黒っぽいフローリングのダイニングの壁面に、黒っぽい木目の壁紙を横張りにした例。
壁と床の色を同じにして、キャビネットでアクセントカラーを加える手法がおしゃれ♪
オレンジ色をメインにしたアートやポスターを壁に飾る方法や蝶々のミニフレームを規則正しく並べる方法など、ディスプレイの仕方も大変参考になります。
黒の木目調の壁紙クロスとホワイトのモールディングを組み合わせたダイニングの例。
モノトーンのコントラストが美しい♪
この部屋の壁面にもオレンジ色の抽象画が飾ってありますが、黒っぽい木目とオレンジ色って相性抜群ですね。
縦張り
洗面所の片側の壁に木目をプリントしたグレー系の壁紙クロスを張った例。
木目が大ぶりなので、狭い部屋に張ると狭く見えてしまうかも…。
この部屋の場合は、天井高があるので、多少幅のある木目でも圧迫感は感じません。
寝室のベッドの頭方向の壁に、1個前の事例と似たような色の木目の壁紙を張った例。
この柄変わってる!!
中央に大きく模様が入っているので、左右が遠くにある錯覚も。
壁に奥行感を持たせたい場合は、こんな柄を選ぶと良さそうですね。
洗面化粧室の壁に、明るい茶色に暗い茶色の筋が入った木目の壁紙を張った例。
フローリングの柄と合わせてあるのかな?
両方とも柄が目立つデザインなので、ちょっぴりゴチャっとした印象がします。
玄関ホールの壁面にナチュラルブラウンの木目調の壁紙を縦張りにした例。
黄色のカバー(?)と相性抜群の可愛らしい雰囲気の室内です。
玄関を開けて、こんなに明るい雰囲気だったら、人を招きたくなってしまうかも…。
フローリングは濃い茶色、壁面は薄い茶色でコーディネートしたニュアンスの付け方も参考に。
壁面にグリーン系の木目柄の壁紙を張った子供部屋の例。
ヴィンテージな雰囲気もして素敵♪
木目を縦にすると空間を縦長に効果があるので、狭い部屋を広く見せたい時には、遠目でも目立つ木目にする方が良いですよ。
2.継ぎ目が目立つ木目壁紙クロスのインテリア例
続いては「幅10~20cmの木の板を並べて張ってます」という雰囲気の壁紙事例を12個紹介します。
横張り
リビングの周囲の壁にグレー系の横木目の壁紙を張った例。
コテージっぽい内装が可愛い♪
ホワイトのソファとグレーのラグに、クッションやサーフボードで薄い黄色のアクセントカラーを加えるアイデアがおしゃれ♪
ライトグレーとペールイエローが、こんなに相性が良いなんて新発見です。
寝室のベッドの頭方向の壁に茶色の板目の壁紙クロスを横張にした例。
赤とグリーンのファブリックに板の目を組み合わせる発想が海外っぽい!
まるでログハウスにいるかのようなほっこりした印象も。
グレーのダブルベッドを2つ置いた寝室の壁にグレーの木目の壁紙を張った例。
ファブリック類もグレーでまとめてあるので、冷たい印象ですが、電球色のランプをコーディネートすると暖かそうな雰囲気が出そう!
フローリングの柄と壁の木目が全く同じように見えるのは気のせい?
寝室のベッドの頭方向の壁にダークブラウンの木目の壁紙を横張にした例。
この部屋、めちゃくちゃ暖かそうですが、夏は、ちょっぴり暑苦しいかな?
丸太型のスツールを2個足元に置いたコーディネートの仕方も参考になります。
ダイニングの2面の壁にグレー&ベージュ&茶色の木目の壁紙を横張りにした例。
コーナー部分を見ると、左右の壁紙がわざと板2枚分ずらしてある!!
2面に同じ柄の木目の壁紙を張る場合は、位置を揃えるのが当たり前かと思ってましたが、この事例のような張り方をした方がおしゃれ度がアップする気が…。
子供部屋の壁一面に薄いグレーも木目の壁紙を横張にした例。
手前にあるヴィンテージ感のあるグリーンのチェストとの相性抜群!!
ミラーの両サイドにあるキリン型の照明器具は、チェストの上に置いてあるのではなく、壁に取り付けてある!?
男の子の部屋の事例ですが、リビングコーディネートの参考にしても良さそう。
お風呂の壁にグレーの木目の壁紙を横張にして、黒のオープン棚やチェストをコーディネートした例。
「湯船に浸からずシャワーだけ」という習慣が多い海外のお風呂は壁がクロス仕上げであることもしばしば。
日本のお風呂で真似するのは難しいので、洗面所のインテリア作りの参考に。
ベージュ×グレー×薄い茶色の木目の壁紙をベージュのソファの背面の壁に張った例。
ボコボコとした凹凸があるように見えるプリントが素敵♪
これまで紹介したフラットな木目プリントもおしゃれに見えますが、凹凸感のあるプリントの方が高級感が出るような気がします。
縦張り
リビングの周囲の壁にナチュラルブラウンの木目の壁紙を縦張にして、暗めのブルーのコーナーソファをレイアウトした例。
30年くらい前友達の家は、こんな壁が多かった気が…。
でも古臭い感じがしないのは、ホワイトのモールディング(天井と壁の間にある廻縁)と組み合わせてあるからかな?
木目の壁紙に質感のある木製フレームの写真を飾ると、こんなに高級チックに見えるとは新発見!!
1個前の事例と同じ壁紙をホワイトの腰壁と組み合わせたリビングの例。
手前に置いてあるチェック柄のソファがレトロチックなので、可愛い雰囲気!
チェックに使われている色と背面のミラーフレームの色が同じなのも注目ポイントです。
リビングの周囲の壁に、濃淡ストライプの斜めに木目が入った壁紙を張った例。
この壁紙の柄変わってる…。
フロアー材でこんな柄を見たことがあるのですが、こんな柄の壁紙もあるんですね。
寝室のベッドの頭方向の壁にベージュ系の木目柄の壁紙を張った例。
残りの壁は薄いブルーで、有彩色と木目の壁の組み合わせ方が珍しい!!
冬がある日本では、三方の壁をこの色にしてしまうと、ちょっぴり寒々しい雰囲気がしてしまうかもしれません。
3.古材・スクラップウッドの木目壁紙クロスのインテリア例
最後は、スクラップウッドと言えば、Piet Hein Eek(ピート・ヘイン・イーク)!!
という訳で、彼のデザインした壁紙を張ったインテリア例を8個紹介します。
ちなみに、これから紹介する壁紙は、日本の通販でも購入可能なので、気になる方は“Piet Hein Eek 壁紙”か“紹介する壁紙のシリーズ 壁紙”で検索してみて下さいね。
横張り
白、水色、グレーの塗装が剥げたような木目柄の壁紙をリビングのソファ背面の壁に張った例。
グレーのコーナーソファにオレンジ色のクッションをアクセントにしたモダンな家具コーディネートとヴィンテージ壁紙のコラボレーションがおしゃれ♪
最近、日本の壁紙クロスメーカーも、こんな柄の壁紙を出してきているので、インテリア好きの私としては嬉しい限り!
縦張り
続いては、先ほどの壁紙を寝室のベッドの頭方向の壁に縦張りにした例を3つ紹介します。
シンプル、ヴィンテージ風、モダン…。
どんなデザインのベッドとも相性抜群ですね。
こうやって事例を見ていると、寝室のインテリアテイストを決めるのは、ベッド自体のデザインではなく壁による影響が大きいのかも…。
3つ目の事例は、スクラップウッド柄の壁紙と横にある木目柄の収納の高さが違うので、天井が高く見える気がします。
…ということは、違う柄の木目柄の壁紙を隣の壁に低く貼れば、似たような視覚効果が得られるかも!!
トイレ内の壁に腰の高さまでホワイトのタイルを張り、上部の壁にスクラップウッド柄の壁紙を縦張りにした例。
屋外にあるトイレみたい…。
トイレって清潔感をアピールする場所なので、こういうみすぼらしい雰囲気の壁紙を率先して張ろうと思ったことが無かったのですが、これはこれでアリですね。
小窓に向かってシンプルなデスクをレイアウトし、壁面にダークブラウンのスクラップウッド柄の壁紙を張った例。
本物の木が張ってある!!と思うくらいリアル!!!!
壁紙の色自体が暗めなので、窓がある壁面か天井高がある部屋に張ると圧迫感を感じないかも。
ちなみに、Piet Hein Eek(ピート・ヘイン・イーク)は壁紙だけでなく、スクラップウッドの家具もデザインしています。
様々な質感&色の木の板を張り付けたテーブルやデスク、収納はお部屋にちょこんと置いてあるだけで絵になりそうですね。