海外に出かけた時、必ず気になるのが「ここに住んでいる人たちの住まいやインテリアはどんな風になっているんだろう?」です。
先日、憧れのMoMaをこの目で見てきた話を書きましたが、ニューヨークで、まず最初に思ったのが「どれが家?」。
日本の場合、高層マンションは外観が似たようなデザインで、バルコニー付で洗濯物が干してあったり、エントランスの入口ドアが一か所だったりして、誰が見ても「マンションだ!」という作りになっていますが、ニューヨークはそうではない。
ニューヨーク初上陸の私は、行く前までは、東京都心のような街並みを想像していたのですが、ニューヨークはどこに行っても高層ビル群で、パッと見、どれがマンションで、どれが商業施設で、どれがオフィスビルなのかの区別がつかないことにびっくりしてしまいました。
マンハッタンから少し外れると、住宅群らしき建物に出会えたのですが、私が思ってた、生活臭のする住まいとは程遠い感じです。
あの有名な『ティファニーで朝食を』のオードリペプバーンが住んでた建物さえ、日本のアパートの外観とかけ離れています。
マンハッタンの街並みを望むことができるバルコニーがあるマンションもあるようですが、ニューヨークを歩いてみて、住まいとそうでない建物の区別がつきにくかった理由は「ベランダがないこと」に尽きるのではないかと思います。
そもそもニューヨークは世界最先端の大都会なので「人が住んでいないのでは?」と思った方も多いかもしれませんが、人が暮らす住まいが無い訳ではありません。
東京23区の面積621km²に対して、人口930万人。
ニューヨーク面積789km²に対して、人口840万人。
(2013年時点)
ニューヨークは、高層ビル群の中に商業ビルと住居ビル(アパートやマンション)が、区別することなく混在している不思議な街だと思いました。
そこで、このニューヨーカーのマンションの内部はどんな風になっているのかを部屋ごとに何回かに分けて紹介していきたいと思います。
第1回は、外観からは想像もつかないセンス溢れるリビングの数々を見ていきましょう。
ニューヨークリビングインテリア-目次
1.大きな掃き出し窓のあるリビングインテリア in New York
ニューヨークの夜景が見えるペントハウスのリビングの2面の掃き出し窓を背に、コーナーソファをレイアウトした例。
12畳くらいあるでしょうか?
景色が見えるようにソファを配置するのではなく、景色を背にするのが素敵!!
ちなみに夜になると、窓の向こう側にあるマンハッタンの夜景がインテリアの一部に。(下記写真参照)
日本のマンションは、カーテンが必須ですが、ニューヨークは無いのが当たり前なのかしら?
黒とグレーのソファをコーディネートしたニューヨークの高層階のリビング例。
景色の良い窓際には、一人掛けチェア+長方形テーブル+一人掛けチェアをレイアウト。
ソファの背面に飾ってあるアートは、ブルックリン出身のジャン=ミシェル・バスキアのもの。
高層ビルが見える掃き出し窓に向かってホワイトのレザーソファをコーディネートしたリビングの例。
ホワイトをベースにして、オレンジ色のアクセントカラーを加えるカラーコーディネートがおしゃれ♪
マンハッタンミッドタウンにあるアパートのリビングなので、夜になると高層ビルの明かりが目の前に。(下記写真参照)
こんな夜景が見えると、カーテンを閉めるのが勿体なくなりそう…。
壁2面に大きな窓があるリビングの中央に茶色のレザー製3Pソファをレイアウトしたモダンなインテリア例。
ソファの後ろのスペースは、ダイニングではなく、うつろぎスペース。
イームズのラウンジチェアを窓に向かって置いて、ミッドタウンの夜景を満喫!!(夕方バージョンが下の写真)
ベランダがないのに、窓が床から天井まである!!
日本では考えられない窓の付け方かも…。
グレー&ベージュのラグ&ソファをコーディネートしたアッパーウエストにあるマンションのリビング例。
ソファスペースが2か所あるめちゃくちゃ広いリビングです。
この部屋も、窓からニューヨークの高層ビル群が見える絶好のシチュエーションですね。
ベージュ系のソファと花柄が印象的な大きなラグをコーディネートしたマンハッタンにあるアパートのリビング例。
「ニューヨーク=都会的なインテリア」だと勝手に決めつけていたのを誤りたい…。
部屋のコーナーにラグと同じ色使いの生花が飾ってあるのがポイントです。
ベージュ&ライトグレーでまとめた落ち着きのあるアッパーウエストサイドにあるアパートのリビング例。
景色が良い窓際にチェア×2と円形テーブルのつくろぎスペースが作ってあるのがポイント。
ちなみにこの場所から見える外の景色は、下記の写真。
デスクスペースからは、クライスラービルが見えます。
目次に戻る
2.腰窓があるリビングインテリア in New York
続いては、窓からたっぷりとニューヨークの街並みが見えるシチュエーションではなく、腰窓からチラッと見える程度のリビングの例を紹介。
グレーのソファと格好良いデザインのテーブルを平行にレイアウトしたムードのあるリビングの例。
ランプが3灯ついたフロア照明の2つのランプを天井に向けて間接照明に使うアイデアが素敵♪
ソファ背面に飾ってある黒のフレームのアートポスターが、この部屋のテイストを決定づけてる気も。
赤レンガ壁の室内にベージュの2Pソファと黒のチェアを対面式にコーディネートした例。
ソファの両サイドに、背丈よりも高いフロアランプを置く手法やレンガ壁の前に大きなミラーを置いて空間に広がりを演出する方法は是非とも真似たいです。
グレーをベースに、紫とピンクをアクセントカラーにしたファッショナブルなインテリア例。
女性の部屋かな?
濃さの違うグレーのソファとラグを密着させ、ソファ用クッションに紫、一人掛けチェアにピンクをコーディネートした例です。
カラー配分がセンス抜群!!
ちなみにこの部屋を少し遠くから撮ったのが下の写真。
青を取り入れた写真を額に入れて6枚飾ってあるのが印象的。
個人的には、手前に飾ってある筋肉ムキムキの男性の写真4枚が気になるところです。
広いリビングの真ん中に飾り気のないシンプルなグレーのソファを対面式にレイアウトした例。
「最近引っ越したばかりなの。」と言われて納得できそうなほど、何もない…。
大きなアートが窓下にランダムに並べてあるので、画廊のような雰囲気もしますね。
ホワイトの2Pソファとホワイトの一人掛けチェア×2を対面式にレイアウトしたリビングの例。
木製テーブルと一人掛けチェアのひじ掛けが木製で個性的なデザインなのでナチュラルな雰囲気も。
壁面にガラス製のコンソールテーブルを置いて、ピンクのアートやオレンジ色の本をディスプレイしてあるあたりが、おしゃれなニューヨーカーという印象です。
モノトーンカラーでまとめた6畳ほどのリビングの例。
腰から下にある家具(ソファ、ラグ、テーブル、TVボード)には薄いグレーやホワイトを使い、圧迫感を少な目にして、アートフレームやブランケットに黒を使って締めるカラーコーディネートが素敵!!
ちなみにこのリビングを真横から見たのが下の写真です。
TVボードの脚がおしゃれ過ぎます!!!
ダークブラウンのファブリックソファとオレンジ色の一人掛けチェアをコの字にレイアウトし、ラグ&TVボードをホワイトでコーディネートしたリビングの例。
カラーコーディネートが素敵♪
3Pソファの背面の壁に飾ってあるブルックリンブリッジの3分割写真、欲しい…。
オレンジのアクセントカラーの使い方がセンス抜群です。
3.リビングダイニングインテリア in New York
最後は、リビングとダイニングの間に間仕切り壁やドアがない開放的なLDの事例を紹介。
コンクリート打ちっぱなしの壁のリビングダイニングに、長方形木製テーブル+ベンチのダイニングとダークグリーンのフロアソファと螺旋形のラウンジチェアを置いた個性的なインテリア例。
家具ショップのカタログ表紙のような素敵な部屋!
床もコンクリートなので、フローリングや畳に馴染のある私達にはしっくりこないかもしれませんが、生活感の無さがたまりません!!
リビング側をホワイト×黒、ダイニング側をホワイトでまとめたリビングダイニングの例。
ボリュームのあるフロアコーナーソファを背に長細い6人掛けのダイニングテーブルセットを置く家具レイアウトがおしゃれ♪
ちなみに、このリビングダイニングを別の角度から見たのが下の写真。
TVボードだけに有彩色(赤)を使うセンスが素敵です。
ダークブラウンの長細いソファとグリーンの一人掛けソファでリビングエリアを囲った個性的なリビングダイニングの例。
ペンダント照明、ソファ、一人掛けソファを“丸みのあるデザイン”を意識してチョイスしてあるので、まとまって見えますね。
壁面に綺麗に並んでるアートも全部同じデザインなので、統一感が半端ない。
使い込んだ感のあるヴィンテージな茶色のレザーソファに、同じくヴィンテージ風の木製のテーブルを組み合わせた例。
この部屋も大きなフロア照明の使い方が印象的です。
窓と窓の間に十字に本を飾るアイデアも参考にしたい!!
ちなみにダイニング側も含めたLDK全体を撮ったのが下の写真。
TVボードの扉とラグの色を同じターコイズブルー×グレーの配色にすることで、ワンランク上のインテリアが演出してあります。
茶色、紫、水色をセンスよくコーディネートしたリビングダイニングの例。
ソファの後ろの壁に、わざと奥行きを感じる写真を飾って、部屋を少しでも広く見せる手法に注目。
このリビングを遠くから見た、ダイニングを含むレイアウトが下の写真。
水色と茶色のバランスを同じくらいにしたカラーコーディネートなので、温かみもスッキリ感も両方感じることができます。
ちなみに、奥にあるダイニングには、エーロ・サーリネンのチューリップテーブル&チューリップチェアがコーディネートしてあります。
オレンジ色の一人掛けソファ×2でダイニングとの境界を作り、円形テーブルと質感のある木製チェアで2人掛けダイニングを作った例。
一人掛けソファは637 UTRECHT SOFAS by Cassina、ダイニングテーブルはチューリップテーブル by エーロ・サーリネン、ダイニングチェアはNorman Cherner side chairsとALL高級家具で揃えたコーディネートですが、ラグジュアリーな印象で、とっても素敵♪
ホワイト×ダークグレーでコーディネートした都会的な印象のリビングダイニングの例。
壁一面が窓になった、まるでオフィスのような丸見えの部屋!!!!
別の角度から見たのが下の写真。
室内が意外とシンプルにまとめてありますが、階段下にアーティスティックな作品が置いてあるのを見ると「アートなニューヨークの街並みとマッチしてるな~。」と感じます。
ベージュ×ホワイトでシンプルにまとめたリビングダイニングの例。
この空間にもニューヨークらしいアーティスティックな物体が…。
遊具のようなデザインのホワイトのチェアは、VOIDO(ヴォイド) by Magisで、日本でも入手可能です。
ベージュと薄いグリーンでまとめたリビングダイニングの例。
リビングとダイニングに仕切りのない空間では、リビング側とダイニング側を別物ととらえて家具をコーディネートする方法もありますが、この事例のようにダイニングチェアと同じデザインの椅子をリビングのソファの前にも置くと、広々とした一体感のある部屋を演出することができます。
街並みやビル群の夜景が一望できるNYのアパートのリビングを見て「一度は足を踏み入れてみたい!!」と憧れを抱いた方も多いのでは?
冒頭に書いたようにニューヨークには、超高層住宅がたくさんあります。
これらは、私達一般市民の手の届くようなものではありませんが、中身がどんな風になってるかと言うと
Trump Tower(トランプタワー):58階建
こんな感じです。
超超セレブリティーな印象ですね…。
日本の場合だと、窓の外にベランダやテラスを作り、外から部屋の中が見えないように工夫してあるのですが、ニューヨークの建物は、窓の外側がいきなり空間。
外から建物を見ても「窓にカーテンを掛けてプライバシーを守ってる」という印象がしなかったので、これが当たり前なのかな?
昼間でもレースカーテン、夕暮れになると、厚手カーテンを閉めるのが当たり前だと思ってる私は、カーテンを開けっぱなし(もしくは、カーテンがない)ニューヨークの内装に心がザワザワしてしまいます。