インテリアを洗練された雰囲気にするポイントは“揃えること”です。
揃えるには
- 色を揃える
- サイズ(高さや奥行きなど)を揃える
- デザインを揃える
- 生地を揃える
などがあり、これらを統一することで、まとまりのあるインテリアが作れるという訳なんですね。
しかしながら、インテリアを触るきっかけとなりやすい下記のシチュエーションの場合
- 引っ越し
- 家族構成の変化
- 進学や新社会人など生活スタイルの変化
全部同じもので揃える(家具を全て新調する)とコストがかかってしまうので、古い(現在使ってる)家具に新しく家具をプラスすることの方が多いのではないでしょうか?
その時に起こり得るのが“家具の色がバラバラになってしまう”です。
家具の色がバラバラでも、6つのコツを抑えておくと、乱雑な雰囲気やゴチャっとした印象を残さずに、スッキリと見せることは可能です。
具体的な事例とともにインテリア例を紹介していきますので、参考にしてみて下さいね。
家具の色がバラバラでも素敵にコーディネートするコツ-目次
1.デザインを揃える
「デザインを揃える」とは、買い足す家具の見た目を揃えることです。
直線が強調されたシンプルな家具を使ってるなら、買い足す家具も同じ雰囲気に。
ダークブラウンの家具と明るい茶色の家具といった色の違う組み合わせでも、見た目の雰囲気が同じなら“揃ってる”印象になります。
ダークブラウンのダイニングテーブルに籐っぽい素材のチェアを6脚組み合わせた例。
テーブルと壁面にある収納家具2台、ダイニングチェアは全て違う茶色。
6脚のチェアも、ベージュみたいな茶色、オレンジみたいな茶色、ナチュラルブラウン、赤っぽい茶色と色がバラバラですが、デザインが同じなので、まとまり良く見えます。
ダークブラウンのダイニングテーブルに黒レザー+木脚のチェア、明るい茶色の収納家具にナチュラルブラウンのチェアを組み合わせた例。
色がバラバラでも“スッキリ見える”“シャープに見える”シルエットのチェアで統一してあるので、色の違いが気にならない。
このような事例を見ると「一番最初に家具を買う時は、後で買い足すことを想定して無難なデザインの家具で揃えておく」のも大事かなと思います。
ナチュラルブラウンのテーブルとダークブラウンのベンチを組み合わせたダイニング例。
明るい茶色と暗い茶色。
全く違う色ですが、どちらの木も「使い込んだ感があるヴィンテージ風味」という共通点があるので、チグハグな雰囲気が少なめです。
壁の前に置いてある木の収納家具兼テーブルも、古さを感じるヴィンテージデザインです。
赤っぽい茶色のコンソールテーブル、黒っぽい茶色の食器棚、ダークブラウンのダイニングテーブルセットを組み合わせたダイニング例。
どの家具もアンティークな家具を扱ってるショップに置いてあるようなデザイン。
また「艶のある家具」という共通点があるので「どこかからもらってきた家具を集めた」というバラバラ感は少なめです。
赤みがかった茶色のテーブルの上に、茶色の木製フレームのミラーを組み合わせた例。
テーブルもミラーも節目が目立つヴィンテージデザイン。
茶色は違う色ですが、木の雰囲気が似てるので違和感が少なめです。
2.木目の雰囲気を揃える
木目は全く同じでなくても構いません。
木目幅の広さ、模様の雰囲気が似ているだけでOKです。
流れるような木目のナチュラルブラウンのダイニングテーブルと流れるような木目のミディアムブラウンのベンチを組み合わせた例。
茶色の色味は全く違うのにバラバラな雰囲気ゼロ。
テーブルとチェアを木の素材にする時「お揃いなのが当たり前」と思ってる方も、この事例を見て、さほど違和感を感じないのでは?
薄い茶色の収納家具と暗い茶色のダイニングテーブルを組み合わせた例。
どちらの家具も、優しい雰囲気の木目が特徴。
向かって右側の壁面にある木製ウォールキャビネットは明るいミディアムブラウンと、3種類の茶色の家具をコーディネートした部屋ですが、ゴチャっとした雰囲気はありません。
茶色の木製食器棚と黒に近い茶色のダイニングテーブルを組み合わせた例。
このインテリアを見て「茶色がバラバラだ」と感じた方は少ないのでは?
どちらの家具も、木目があまり目立たない高級感ある木が使ってあります。
ダークブラウンの木製チェアとナチュラルブラウンの木製収納家具を組み合わせた例。
どちらも、華奢なラインの木目で統一。
「“シュッ”とした木目」という共通点があるので、まるで同じ家具シリーズの色違いをコーディネートしてあるかのよう。
ミディアムブラウンの木製ダイニングテーブルセットとナチュラルブラウンの収納家具を組み合わせた例。
どちらも、滑らかなニュアンスの目立たない木目で統一。
1個前の筋が目立つ木目とは異なり、インテリア全体が優しい雰囲気です。
3.面ごとに色を揃える
暗い茶色の家具と薄い茶色の家具を隣同士に並べると、それぞれの色が強調され違和感が出てしまいますが、Aの面に暗い茶色の家具、Bの面に薄い茶色の家具といった具合に、離れた場所にあると、さほど違和感を感じません。
ダイニングテーブルと収納家具、リビングテーブルとTVボードのように壁面と部屋の中央で色が違うパターンも同様です。
中央にナチュラルブラウンの木製ダイニングテーブルセット、壁面に腰までの高さのダークブラウンの木製収納家具を置いた例。
テーブルはフローリングのように板を貼り合わせたデザインで、収納家具は木目が見えないデザイン。
「収納家具が置いてある面は暗め、ダイニングテーブルセットが置いてある面は明るめ」といった具合に、明暗のゾーンを分けることでメリハリの効いたインテリアになっています。
ウォールナットのキッチンキャビネット、ウォールナットの収納家具、暗めの茶色のダイニングテーブル、ナチュラルブラウンのダイニングチェアを組み合わせたダイニングキッチン例。
壁面とテーブルは暗い茶色、椅子は明るい茶色といった具合に、壁面と中央で色を分けたパターン。
テーブルと椅子の色が違うことに気が付かないくらい、まとまりのあるコーディネート例です。
4.ファブリックの色を揃える
上級者向けのコーディネートになりますが、クッションやランプのシェードなどに、全く同じ色の生地を使うことで、家具の色のバラバラ感を薄くする手法です。
ファブリックの色を決める際のポイントは、家具の色が目に入らないくらい際立つ色を思い切って使うことです。
枕カバーとテーブルランプのシェードを鮮やかなオレンジ色で統一した寝室の例。
木製家具同士のコーディネートではありませんが、ダークブラウンのチェアとくすんだブルーのベッドというバラバラコーディネートが、オレンジの効果で、まとまりよく見える気がしませんか?
水色のソファとオレンジっぽい茶色の一人掛けチェア×2を置いたリビング例。
実はこのリビングの家具に注目してみると、リビングテーブル、ソファ横のサイドテーブル、窓辺のデスク、収納家具(右手前)、本棚のデザインと色はバラバラ。
しかしながら「ソファとデスクの上に置いてある花瓶をブルー」「対面式に置いてある一人掛けチェアのオレンジっぽい茶色」といった具合に統一することで、バラバラな印象をゼロに近づけてあります。
5.揃ってるアイテムをプラスする
ダイニング空間ならダイニングチェア、リビング空間ならメインのソファ以外にチェアなど、最低2個同じ物を置くことで“揃った感”がUPし、家具の色がバラバラなことが気にならなくなります。
ミディアムブラウンの額縁、ミディアムブラウンの柱、ナチュラルブラウンとミディアムブラウンの中間くらいの色の木製カウンター、ナチュラルブラウンの収納家具を組み合わせたキッチンカウンターに、黒フレーム+ナチュラルブラウンの木製カウンターチェアを3台コーディネートした例。
木の色、木目が全く違う、バラバラ状態のキッチンカウンターに同じデザインの椅子を3つプラスすることで統一感UP。
キッチンカウンター裏をDIYで造作して「材料が揃わなかった…」なんて場合に参考にすると良さそうな事例です。
ダークブラウンのダイニングテーブルとホワイトフラット扉の収納家具を組み合わせたダイニングに、ホワイトに塗装した木製チェアを2脚コーディネートした例。
ダイニングチェア3脚のうち、2脚の色を揃えることで統一感UP。
チェアの座面は、ナチュラルブラウンとミディアムブラウンなので、この空間には、ダークブラウン、ミディアムブラウン、ナチュラルブラウン、ホワイトの4色の木の色が混ざってます。
暗めの茶色の木製テーブルとナチュラルブラウンの木目の収納家具を置いたダイニングに、焦げ茶に白を混ぜたような色の木製チェアを2脚コーディネートした例。
4脚ある椅子のうち、1脚はブルー、1脚はグリーン、残り2脚は茶色。
椅子のデザインは全て同じなので、ブルーとグリーンはペイントです。