暑く感じる夏、インテリアは涼しくしたいもの。
「日中の暑さの中、疲弊して家に帰ったのに、居心地が悪い。」
室内の温度はクーラーで調整できますが、カーテン・ラグ・ソファ・ベッドカバーなどのファブリックの色や家具のレイアウトなど目から入る部屋の情報も「暑さ・寒さ」と関係しているのをご存知でしょうか?
特に長く時間を過ごすリビングと寝室は、夏に涼しさを演出できるか否かがカギとなってきます。
しかしながら、インテリア全体を夏用にしてしまうと、冬の寒い時期に無駄に寒く感じてしまう懸念もあるため、今あるインテリアに、ほんの少し手を加えて、夏仕様にする方法を紹介しましょう。
夏に涼しく感じるインテリアの作り方-目次
1.ファブリックを夏色に変えよう
インテリアには、カーテン・ラグ・カバー類など、様々な布を使ったアイテムがたくさんあります。
これらをファブリックと呼んでいて、クッションカバーやベッドカバーなら、比較的安価に色を変えることができます。
夏色とは、夏に涼しく感じる色です。
涼しさを感じる色の代表色に、青緑・青・青紫の寒色がありますが、この他に白・グレー・緑を取り入れてもOK。
また、ファブリックを夏色に変える場合は、黒に近い色よりも白に近い色を選んだ方が、涼し気な雰囲気がUPします。
1-1.寒色
薄いグレーのソファとベージュのラグの無難コーディネートのリビングに、ブルーのソファ用クッションを組み合わせた例。
リビングの広さはさておき、ブルーのクッションが3つ加わっただけで涼感UP。
クッションカバーを取り替えるだけで夏以外の季節にも対応するインテリアになります。
アイボリーのコーナーソファに、薄い水色のクッション4個と薄い水色×グレーのストライプクッションを5個コーディネート。
開放的で涼し気!!
このクッションカバーを茶色・赤・オレンジにチェンジすると、冬暖かそうなリビングに早変わり。
カーテンを薄い青、枕カバーを薄い水色でコーディネートしたホワイトのベッドの例。
様々な青を組み合わせた涼し気なベッドルーム。
カーテンは意外とお金がかかるので、季節ごとに色を変えるのは、お財布に厳しいかも…。
でも「年に1回模様替えの時に必ず使う」と長いスパンで考えると、季節に対応した色のカーテンを用意しておくのもアリかな?
1-2.ホワイト
ホワイトのソファに、ホワイト×薄いグレーのパターン柄のクッションをコーディネートした例。
「白のクッション」と聞くと、真っ白なクッションを思い浮かべてしまいますが、白地のパターン柄でも白の印象が強く残ります。
クッションには目立つ色や柄を使うことが多いですが、夏用に白が多めのクッションを用意しておくのもアリです。
ホワイトのファブリックソファに、白のクッションをコーディネートした例。
ラグもホワイト系。
ゴワゴワしたラグ、フカフカしたクッションとボリューム感がある素材を使ったインテリアですが、白の効果で涼し気に見えます。
真っ白なレースカーテンとALLホワイトのカバーでまとめたベッドをコーディネートした寝室例。
「寝室のファブリックに率先して白を使う」という発想が無かったのですが、めちゃくちゃ涼しそう。
抜け毛や埃、汚れが気になりそうですが、寝室を真っ白でまとめると、こんなに清々しい印象になるんですね。
1-3.薄いグレー
グレーのソファに、ホワイト×グレーのギザギザ模様のクッションをコーディネートした例。
ホワイトの項目で、ホワイトと有彩色のパターン柄のクッションを紹介しましたが、これは「ホワイト:グレー=1:1」でグレーが濃い目なので、グレーのクッションという印象。
ソファの対面側には、寒色のブルーを使ったチェアもプラス。
グレーのソファとラグをコーディネートしたリビングに、グレーのソファ用クッションをコーディネートした例。
寂し気&涼し気。
ソファの中央には、黒に近いブルーの単色クッションを使って寒色をプラス。
このブルーのクッションを赤やオレンジに変えると、秋冬っぽいインテリアに。
寝室の小窓に、薄いグレーのレースカーテンをコーディネートした例。
「レースカーテンと言えば白」だと思ってましたが、こんな色のレースもあるんですね。
調べてみると通販で簡単に入手できる様子。
グレーは、インテリアを上品に見せる効果もあります。
1-4.薄いグリーン
暗めのグレーのソファに、黄色が多めのグリーンの単色クッションをコーディネート。
瑞々しく、爽やかな印象。
春から初夏にかけて似合いそうなリビングインテリア例です。
薄いグレーのソファとベージュのラグをコーディネートしたリビングに、鮮やかな黄緑のソファ用クッションを組み合わせた例。
ブルーを使うと涼しさを感じるのはわかるのですが、このグリーンでも涼しく感じるのは何故だろう…。
ソファとラグの色は、すぐに見つけられそうな組み合わせなので、簡単に真似できそうです。
白っぽい青緑の枕を2つコーディネートした寝室例。
ミントアイスのような色で涼感UP。
緑は癒しの色ですが、青が混じった緑だと、涼しい雰囲気を演出できます。
2.雑貨で透け感をプラスしよう
透けた素材は涼感を演出します。
更に、ブルー系の透明のガラス食器や花瓶は、ディスプレイするだけで夏っぽい仕様に。
窓辺とブルーのガラス雑貨、ブルーの半透明のペンダント照明をコーディネートしたリビング例。
なるほど~、光の当たる場所(この場合は窓辺)に青のガラスを持ってくると、更に涼し気な印象がアップするんですね。
西日が差し込む部屋の参考にしたいレイアウト例です。
リビングテーブルの上に、ブルーのグラデーションの瓶とインテリア雑貨を並べた例。
全部ブルーではなく、透明とブルーが混じったガラスを使って涼感UP。
白いテーブルと青の瓶のコンビネーションが何とも涼し気です。
リビングテーブルの上に、上部が透明、下部が青緑の瓶を3つ並べた例。
青緑は、ソファの色とコーディネート。
秋冬は、ソファにアイボリーのクッション、ガラス瓶をクリーム色の陶器に変えると良さそう。
リビングテーブルの上に、ブルーの瓶に花を入れて3つ飾った例。
ソファとコーディネートしてあるクッションの色が秋冬っぽいですが、無視してテーブル周りだけを見ると、冷たくて涼しそうな印象。
“ガラス花瓶ブルー”でネット検索すると、似たような花瓶がいっぱい出てきます。
3.素足が心地よいレイアウトに変えよう
「部屋が狭いと暑苦しく感じ、部屋が広いと涼しく感じる。」
物理的な部屋の広さやエアコンの効率は抜きにして、同じ面積の部屋でも「スペースの余裕」「ラグの有無」で、広い狭いの感覚が変わってきます。
とは言え、夏だけ、家具を減らして床面積を増やすことは無理なので、ラグを取っ払って、フローリングだけの部屋にしてみましょう。
ファブリックソファと木製テーブルだけのリビング。
ファブリックソファと小さな木製テーブル、座布団代わりの背の高いクッションだけのリビング。
ファブリックソファ、リビングテーブル、TVボードを3列レイアウトしたリビング。
ファブリック製フロアソファ、リビングテーブル、チェア、デスクをレイアウトしたリビング。
壁面に家具をレイアウトし、中央にフローリングの床がたくさん見えるリビング。
いかがですが?
「ラグが無い」だけで、足元がとっても涼し気に感じませんか?
毛足が長い黒のラグは、部屋を狭く見せてしまう上に暑苦しく感じます。
ペラペラのラグ
両端にフリンジのついたホワイトに茶色のラインが入った薄いラグをコーディネートしたリビング例。
リビングの中央の広く空いたスペースに、薄いグレーのペラペララグをコーディネートした例。
4.寒色のアートを飾ってみよう
壁が白い部屋では、目の高さに涼しさを持ってくると一気に涼しさがUPします。
青を使用したアートや写真・ポスターを飾ってみましょう。
壁を背にソファをレイアウトし、上部に上下左右対称のブルーの模様のアートを飾った例。
寒色とフォーカルポイントを意識したアート使い。
万華鏡のようなデザインが、とっても美しいです。
リビングの壁面に、ブルーを使った小さなアートをホワイトの額縁に入れて等間隔に4枚飾った例。
これくらいのサイズの絵なら、額縁もアートもそんなにコストはかからないかも。
アートは、空と雲をテーマにしたものかな?
壁を背にソファをレイアウトし、上部に煙のような、水にダークブルー絵の具を垂らしたようなデザインの大きなアートを飾った例。
ぼんやりと柔らかい印象のアートを使った素敵なコーディネート。
「寒色のアート」と聞くと、カチっとした印象ですが、この事例のように、ちょっぴり寒色が使われているだけでも、涼感はUPします。
壁を背にソファをレイアウトし、上部に白から青のグラデーションのアートを飾った例。
宇宙空間のような、空のような…。
このアートも柔らかい印象です。
壁を背にソファをレイアウトし、上部に構図が違うリゾートビーチの写真を2枚並べて飾った例。
5.ブルーの洋書を活用しよう
リビングテーブルやサイドテーブルの上に、ブルーの本を飾るだけでも、涼し気な印象がUPします。
夏以外の季節には、本棚に戻しておくだけでOKなので、これまで紹介したコーディネートの中で一番簡単です。
更に、格好良く見せたいなら洋書がおすすめです。
リビングテーブルの上に、白のトレイを置き、黒・青の順でハードカバーの本を積み重ね、一番上にシルバーのインテリア雑貨を置いた例。
リビングテーブルの上に、黒・青・黒の順でハードカバーの本を積み重ね、一番上にカップを置いた例。
リビングテーブルの上に、青・黒・青でハードカバーの本を積み重ね、一番上にブルーのインテリア雑貨を置いた例。