昨今、キッチンが対面式になったオープンなLDKの間取りが主流ですが、「キッチン前のカウンタースペースをちょっとした食事ができるように。」と椅子を置きたいと考える人も多いのではないでしょうか?

キッチンカウンターに合う椅子と言えば、カウンターチェアですが、すぐ隣にダイニングテーブルをレイアウトすることも考えると、椅子を引くスペースや人が通るスペースを考えながらデザインを選ぶ必要があります。

人の行き来を邪魔せず、広々と見せながら、おしゃれに見せるカウンターチェアにはどんなものがあるのか?

世界的に有名なブランドと共にカウンターチェアのコーディネートを見ていきましょう。

1.カウンターチェアの選び方

1-1.使い勝手の良いカウンターチェアの高さを知っておこう

「カウンターチェアが欲しい!!」
そう思って、背もたれのない脚がちょっと長めの椅子を買おうとしているあなた、ちょっと待って!!

カウンターチェアを選ぶ時に、一番最初に考えなければならないのは、カウンターの天面と椅子の高さのバランスです。

どんな椅子でも、机やテーブルと座面の間が27～30cmが一番使いやすい。ということを考えて、カウンターチェアを選ぶようにしましょう。

カウンター高100～120cmの場合

カウンター高100～110cmは、キッチンの前に天板よりも15～25cm高い腰壁があるダイニングキッチンの場合です。
この場合、カウンターチェアの座面の高さは、73～90cmがベストです。

カウンター高85cmの場合

カウンター高85cmは、キッチンの天板と同じ高さのキッチンカウンターがあるダイニングキッチンの場合です。
この場合、カウンターチェアの座面の高さは、55～58cmがベストです。

どちらの場合も、カウンターチェアを買う前に、床に分厚めの本を重ねて上に手持ちのダイニングチェアを乗せ、使い勝手の良い高さを確認しておくのも一つの方法です。

また、座高は人によって違うので、座面の高さを調整できるカウンターチェアにしておけば、その人に合ったベストの高さで使うことができます。

高さの調整機能がついたカウンターチェアを85cmのキッチンカウンターと組み合わせた例。

1-2.通路スペースを考慮して背もたれの有無を考えよう

座面の高さを決めた後は、背もたれの有無をチェックしましょう。

背もたれがキッチンカウンターよりも高い位置にくるカウンターチェアの場合、椅子をカウンターの下にもぐらせることができないため、椅子が通路を遮ってしまいます。

この事例のようにカウンターの周りにたっぷりとスペースの取れるキッチンの場合は、背もたれ有りでもOKですが、キッチンカウンターの手前にダイニングテーブルを置く場合は、カウンターの下に入れてしまえるカウンターチェアの方が見た目がスッキリ♪

キッチンカウンターの下にカウンタースツールを入れた例。

カウンターの出っ張りと同じくらいのサイズなので、広々とした通路が確保できています。

目次に戻る

2.デザイナーズ家具をコーディネートしたオープンキッチンのインテリア例

フィリップ・スタルク(Philippe Starck)

ワンモア(ONE MORE)

カウンター高さ1mのアイランドキッチンとコーディネートした例。

ワンモアは、SH(座面高)75cmの透明なチェアです。
椅子自体に色がないので、圧迫感がなく、広々とした印象を維持できます。

チャールズ・ゴースト(Charles Ghost)

チャールズゴーストは座面高65cmと46cmのスツールです。。
クリスタル以外にも半透明な赤、オレンジ、黄色、緑の品ぞろえがあるので、ちょっぴり色を楽しむことも可能です。

ホワイトの面材の家具とクリスタルのチャールズゴーストを組み合わせた例。

黒の免罪のキッチンにローズとイエローのチャールズゴーストを組み合わせた例。

木目のキッチンのカウンターの下に透明のチャールズゴーストを組み合わせた例。

どの事例もオープンスペースにすっぽりと収まりつつ、圧迫感を感じないすっきりとしたコーディネートが素敵です。

マドモアゼル(Mademoiselle)

マドモアゼルは、透明素材×花柄のファブリックが印象的なチェアで、座面高は46cm。(←一般的なダイニングテーブルに合う高さの椅子です。)

キッチンの背面にキッチンよりも低いカウンターを取り付けて、マドモアゼルを4セットレイアウトした例。

同じデザインで座面が高いタイプがないので、高いカウンターチェアには合わないのですが、置いてあるだけで、一気に空間がおしゃれに見えるデザインのチェアです。

アントニオ・チッテリオ(Antonio Citterio)

スプーン(Spoon)

スプーンは曲線とヒトデのような足元が印象的なカウンターチェアです。
座面高を55～75cmに調整することができるのですが、パッと見ではわからないデザイン性の高さが魅力。

対面キッチンのオープン部にホワイトのスプーンを2脚レイアウトした例。

キッチン側にステンレスパイプを取り付けて脚置き場にしてある!!
私のように足が短い人は、このバーがあるのとないのでは疲れ方が全然違うので、このバーカウンターっぽい作り方はとても参考になります。

黒のカウンターキッチンにオレンジとホワイトのスプーンを4脚レイアウトした例。

オレンジ×ホワイトが美しい!!
チェアの色にペンダント照明の色が合わせてあるこだわりのあるインテリアです。

Eames(イームズ)

イームズ DSWは、カラフルな座面とハの字に開いた木製脚が特徴的なチェアです。

薄いブルーの対面キッチンにオレンジ色のDSWを3脚組み合わせた例。

黒×ホワイトの対面キッチンにホワイトのDSWを3脚組み合わせた例。

どちらのチェアも世間一般に流通しているDSWよりも座面が高い(足が長い)バージョンです。

ノーマン・チャーナー(Norman Cherner)

チャーナースツール(Cherner Stool)

チャーナースツールは、シルエットが美しいプライウッドチェアで、座面高は65cmです。

ホワイトの対面イッチンにチャーナースツールを組み合わせた例。

ダークブラウンの床とホワイトの椅子のコントラストが美しい♪
清潔感溢れるダイニングキッチンにしたい場合に参考にすると良さそうなインテリア例です。

ダークブラウンの木目のキッチンクアンターに茶色のチャーナースツールを組み合わせた例。

木目と凛としたシルエットがたまりません!
ホワイトのキッチンや薄い茶色の床色の部屋にも合いそうな予感です。

目次に戻る

3.有名なブランドのカウンターチェアをコーディネートしたオープンキッチンのインテリア例

モダンブランド

アルパー(Arper)

薄いグリーンのキッチンカウンターにグリーンのCATIFA 46 スツールを組み合わせた例。

カラー使いが素敵過ぎる!!
キッチンの背面に張ってあるのは小さなタイルです。

ホワイト×ライトグレーのアイランドカウンターにオレンジのCATIFA 46 スツールを組み合わせた例。

このカラーコーディネートも素敵です!!
カウンター部の足元にぐるりと回ったステンレスバーの取り付け方が技ありです。

綺麗な木目のキッチンにホワイトのCATIFA 46 スツールを組み合わせた例。

重厚感のあるコーディネートがバブル期を思い出させます(笑)
モダンインテリアが好きな人は、この事例好きなのでは?

ノール(knoll)

シルバーのキッチンカウンターにベイトイア バースツールを2脚コーディネートした例。

ステンレス×ステンレスなので、清潔感に溢れ、洗練された印象です。
業務用っぽいキッチン&ダイニングを作りたい時に参考になりそうです。

木目のキッチンカウンターにベージュのサーリネンのエグゼクティヴアームレスチェアを5脚コーディネートした例。

めちゃくちゃ広いキッチンなので、お金持ちの家か別荘でないと、こんなレイアウトは無理かもしれませんが、エーロ・サーリネンの椅子をカウンターチェアに使うなんて、ちょっとびっくり!!
これまで紹介してきた椅子に比べると、ずっしりとした印象です。

ホリー・ハント(Holly Hunt)

ライトグレーのアイランドカウンターにライトグレーのレザー製のバースツールを組み合わせた例。

キッチンスペースの中心にあるカウンターなので、背もたれ付き&どっしりとしたデザインでもOK。
まるでシリーズもののようにキッチンの面材とスツールの色が同じなのが凄い!!

ライトグレーのカウンターキッチンに黒のPEPPER COUNTERSTOOLをコーディネートした例。

このカウンターチェア、デザインが変わってる!!
スチール製かと思ったら、ウォールナット(木)製なんですって…。

ホリー・ハント(Holly Hunt)は、アメリカのブランドで日本用の公式ページはありませんが、輸入家具を扱ってるところなら取り寄せできるかも。

トリックス(Tolix)

ホワイトのキッチンカウンターにピンクのH Stoolsをコーディネートした例。

隣にあるダイニングスペースのチェアもベンチ式にして、テーブルの下にin。
どの空間も椅子がキチンと収まってるので、通路が直線に広く空いていて、すっきりとした印象ですね。

ホワイトのキッチンクアンターにホワイトのH Stoolsをコーディネートした例。

まるでそこにチェアがないかのように空間に馴染んでる!
対面カウンターの下の壁が白のクロス張りのLDKの参考になりそう。

ホワイトのカウンター+ナチュラルブラウンの背板のアイランドキッチンに黄色と赤のH Stoolsを4脚コーディネートした例。

両端を黄色、真ん中を赤にするレイアウトの仕方が技ありです。
色の薄いアイテムを多く使った味気のないリビングダイニングインテリアにこのカラー使いを真似すると空間が一気におしゃれになりそうな予感です。

北欧ブランド

HAY

ホワイトのキッチンにA Stool AAS32を2脚×2セット、対面式にコーディネートした例。

このチェアを見るたび、卵を連想してしまうのは私だけ?

ホワイトのキッチンカウンターに、A Stool AAS32を横一列に4脚レイアウトした例。

HAYのチェアは、北欧家具を取り扱ってる日本の通販ショップでも購入することが可能なので、気になる方は探してみてくださいね。

ボーコンセプト(BoConcept)

ライトグレーのキッチンカウンターにTorup バースツールを4脚横並びにレイアウトした例。

木製のキッチンカウンターにグレーのTorup バースツールを3脚横並びにレイアウトした例。

Torup バースツールは、昇降機能付きの美しいシルエットのバースツールです。
通路幅を確保、カウンターの高さにぴったりと合う座面の高さの両方を満たしてくれる優れもの。

ダークグレーのキッチンカウンターにホワイトのVig バースツールを3脚レイアウトした例。

ガバっと開いた脚が北欧っぽい!
モノトーンでカラーコディネートしたLDKに似合いそうなカウンタースツールです。

ムットー(muuto)

ホワイトの面材+木製カウンターに木目のNERD BAR STOOLを組み合わせた例。

チェアのデザインが素敵過ぎる!!
温もりがありつつ、洗練された印象のLDKを演出したい時に使うと良さそうなデザインのカウンターチェアです。

目次に戻る

[参照元：Houzz Inc]