おしゃれでセンスを感じる海外の部屋には必ずと言って良いほど、壁に絵や写真が飾られていますよね。
これは、単に家族LOVEとか、特定の画家が好きという訳ではなく、フォーカルポイントと言って、人の視線を集中させるためのインテリアの技なんです。
ソファなどの家具、カーテンやラグなどのファブリック…これらのレイアウトをばっちり決めたら、最後は壁にディスプレイをして最後の仕上げ!
壁に飾る物と言えば、絵画や写真、ポスターなどがあるのですが、海外のインテリア事例を見ていて、最近、心惹かれるのが、絵単体を壁よりも前に出して飾る方法。
これアイテム名で言うと“アートパネル”と言って、同じ絵でも額に入っているのと、そのまんまの状態で前に出ているのでは、全く雰囲気が変わってきます。
また、土台に綺麗な柄の生地を張ったものは“ファブリックパネル”と言って、自分でも作れるインテリアアイテム。
そこで、今回は“アートパネル・ファブリックパネルの選び方&飾り方の参考になるインテリア”特集です。
日本では、フレーム入りの飾りの方がメジャーですが、海外のアートパネルのあるインテリアを参考に素敵なお部屋作りをして下さいね。
アートパネル・アートパネル・ファブリックパネルのインテリア-目次
アートパネルと額に入ったアートの雰囲気の違い
冒頭で、“同じ絵でも額に入っているのと、そのまんまの状態で前に出ているのでは、全く雰囲気が変わる”と書いたのですが、アートパネルを見たことが無い人は、「何のことやら?」という感じですよね。 アートパネルと額に入ったアートの違いは2つの写真を見れば、一目瞭然です。
アートパネルと額(フレーム)入りアートの比較
額入りだとこんな感じ。
アートパネル。
いかがですか?
フレームに入っていない方が、立体的に見える気がしませんか?
また、ファブリック(生地)を使ったものだとこんな感じに。
アート:Marimekko KIVET fabric
好きな柄をキャンバスいっぱいに張ったアート感がたまりませんね。
好みにもよると思いますが、縁なしの方がスマートな印象だし、フレームの色や太さを考える必要がないので、気軽に飾れる気がします。
アートパネルの選び方。ソファや部屋の雰囲気との関係
さて、アートパネルがどんなものかわかったら、次は、どんなデザインを選ぶと良いかを考えてみましょう。
抽象的、風景、モダンなど、人の好みは様々ですが、インテリアで大切なのは調和です。
- レトロなインテリアには、レトロなアート
- 爽やかなアートには、爽やかなアート
と言った具合にテイストを揃えること。
どんな風にテイストを揃えるかは、実例を見ながら説明していきましょう。
家具の色とアートパネル・ファブリックパネルの色を揃える
ソファやラグ、カーテン、クッションカバーと色を揃えるだけなので、とっても簡単!!
ファブリックパネル:Marimekko(マリメッコ)
ブラックのソファと木目のテーブルを置いたリビングに黒、ベージュ、黄土色で波のような模様を描いたファブリックパネルを飾った例。
アクセントカラーは、クッションのブルーです。
ミッドセンチュリーっぽい、センスのある飾り方ですね。
ファブリックパネル:Marimekko(マリメッコ)
ブラウンとオレンジのファブリックでまとめた寝室にオレンジとホワイトの小花のアートパネル。
こうやってファブリックとアートの色を同じにすると、まるでシリーズ物のようにまとまったインテリアが出来上がります。
ファブリックパネル:Marimekko(マリメッコ)
ブルー、水色、グレーでカラーコーディネートしたダイニングキッチンの例。
左の壁に斜めに飾ってあるのがファブリックパネルです。
キッチンの扉色に合わせて、色が選んでありますね。
ファブリックパネル:Marimekko(マリメッコ)
ブラックをメインカラーに青と紫をアクセントカラーに使ったダイニングの例。
ファブリックパネルは、ダイニングテーブルに合わせてブラックをチョイス。
部屋の角を中心に左右対称(シンメトリー)に飾る方法も真似したいポイントです。
ブルーグレーのアクセントクロスの上に、モノトーンのファブリックパネルを4枚飾った例。
クッション、ランプシェード、ファブリックパネルの柄が全部違う!!
柄が違っても、色味が同じなので、まとまって見えます。
ファブリックパネル:Varenna, Ash(英語サイト)
グリーンをアクセントカラーに使ったダークブラウン×グレーのダイニング空間にグレーのファブリックパネルを飾った例。
壁に飾るというよりも床に置いてある(笑)
凝った生地デザインでなくても、お気に入りの柄を選んでポンと置くだけでも、インテリアのセンスがワンランクアップ!の良い例です。
アートパネル:Ailanthus in Sunshine Stretched Wall Art by inhabit(英語サイト)
オレンジとベージュのファブリックでまとめた寝室にオレンジ地、白地の小ぶりなアートパネルを3枚、シンメトリーに飾った例。
オレンジって子供っぽいイメージですが、大人用寝室でこんなに品良くコーディネートできるなんて!!
センスの良さに脱帽です。
横ラインが薄く入ったベージュの壁紙に、モダンなアートパネルを飾ったダイニング。
とても上品で、高級そうに見えるインテリア!
ダイニングセットと壁紙の色に近い色を使ったアートなので、インテリアに馴染んでいますね。
枝木が描かれた大きなアートパネルを飾った(床に置いた)リビング。
クッションや一人用チェアのベージュと同じ色合い、しかも、リーフ柄のクッションと同じ木という素材のアートなので、インテリアに溶け込んでいます。
アートパネル:High Fashion Home(英語サイト)
薄いグレーの壁に、ソファと同じ白のアートパネル。
色がついていないけど、柄を楽しめる変わったデザインですね。
色のついた壁に、ホワイトのパネル、新感覚で素敵です!!
ブルー、オレンジ、グレー、ベージュ、ブラウンなどの色を使った細かいストライプのアートパネルを飾ったリビング。
これも、ソファやオットマンに使われている色と同じ色が使ってあります。
ソファはエレガントな印象、アートパネルのデザインはスマートな印象と言った具合に、少しニュアンスが違うところが、上級者っぽい選び方ですね。
アートパネル:Gonzalo Papantonakis
これはアートパネルというよりウォールアートかな?
でも、格好良いので掲載!
こんなリビングで過ごしてみたいです。
インテリアのアクセントカラーをアートパネル・ファブリックパネルに使う
アクセントカラーをアートパネル・ファブリックパネルに使う場合は、ソファやラグなどに使っていない色を選ぶ必要があるので、少しセンスが必要です。
でも、今まで、壁のディスプレイに手を出したことがないという人は、今がチャンスかも!
今のインテリアに華となる色を使っていないなら、好きな色を使ったアートパネルやファブリックパネルを飾るだけでアクセントになりますよ。
アートパネル:Z Gallerie
真っ白なベッドとデスクを置いた寝室にグレーのアートパネルを飾った例。
アクセントカラーは、パっと目立つ色を選んだ方が良いのですが、こんな風に真っ白い空間なら、薄い色でも映えますね。
アートパネル:Kim Parker Interiors(英語サイト)
ソファが柄付だったり、壁がレンガ調なので、アートの良さが半減している気がしますが、リンク先のページを見ると、このアートめちゃくちゃ可愛いんですよ。
残念ながら、日本への発想はしていない様子…。
ファブリックパネル:Marimekko(マリメッコ)
トーンが低めのオレンジのアクセントクロスを張った寝室にマリメッコのファブリックパネルを飾った例。
この写真を見て、一番最初に目に入るのって、壁じゃないですか?
これが、フォーカルポイントです。
ファブリックパネル:Fabric.com(英語サイト)
ライム色の壁紙にシルバーのファブリックパネルの組み合わせ。
これ、部屋を真っ暗にして、ろうそくのような明かりをつけると、影が幻想的に浮かび上がるんですよ。
アートパネル:Alice T
クラシックなリビングにトーンが低めの赤、オレンジ、緑のアートパネル。
天井が高いリビングなので、アート自体めちゃくちゃサイズが大きいですが、この色使い、参考になりますよね。
グレーでまとめたダイニングインテリアに赤と黄色のアートパネル。
リビングでも真似できそうなコーディネートですね。
アートパネル:CB2
パンダがポップコーンを食べてる(笑)
ファンキーで可愛いアートパネルを飾った子供部屋。
残念ながら、この絵は、もう売ってないそうです。
ホールにポップなアートパネルを飾ったインテリア。
ギャラリーのような飾り方です。
最後は、アートパネルとは違うのですが、アイデアが面白かったので1つ紹介。
このストライプのアイテムはアートに見えますが、実は鏡です。
大きな鏡を赤、紫、赤紫…という具合に塗装して、鏡は一部残してあります。
既にある物を上手に使ったインテリアですね。
おしゃれ感200%UP!一つの絵を分割したアートパネル
アートパネルを見ていて「こ、これは!?」と思うのが、一つの絵を分割して飾る方法。
というより、分割したアートを購入して壁に飾るだけなんですけれども…。
文章で説明するより実例を見た方が早いので、早速、紹介していきたいと思います。
海に沈む太陽を描いた真っ赤なアートパネル。
(写真が小さくてすみません)
ソファ、ラグ、ランプシェードも赤にした同じカラーのリビングです。
元の写真:Clay Bavor
トンネルの中を走っているようなモノクロ写真を壁に3分割して張った寝室のインテリア例。
写真を引き伸ばして、カンバスに貼り付けたのだそう。
スピード感溢れるアートです。
アートパネル:Lone Tratt
宇宙と地球?
何だか壮大な印象のするアートの3分割バージョンを寝室に。
青、緑、黄色で描いた不思議な3分割のアートパネルをリビングに飾った例。
インテリアの顔になっていますね。
アートワーク:Abstract and Modern Fine Art Paintings by Randall Marmet&Marmet Fine Art(英語サイト)
アートパネルの斜めカットバージョン。
オレンジと紫の素敵なインテリア!
ここは本来白の壁。
アートがあることでリビングがグーンとセンスアップしているのが、よくわかりますね。
アートパネルやファブリックパネルのあるインテリアを見てると、思ったほど難しくなく、気軽に手を出せそうな気がしてきませんか?
日本では、マリメッコのファブリックパネルが人気のようですが、私は、モノトーンの柄違いのファブリックパネルを飾ったインテリアにすごく惹かれました。
今すぐ、廊下の壁紙の色を変えて、真似したいです!
[参照元:Houzz Inc]