新築マンションの広告を見るのが習慣となって、もう2年。
最近のお部屋の傾向で気になってるのがウォークインクローゼットです。
ウォークインクローゼットって以前は100㎡以上の広いマンションにしかついていないものだったのに、70㎡程度の大きさでも、WIC(ウォークインクローゼットの略)と記載されていることが多いんですね。
今やウォークインクローゼットは当たり前なのかも。
でも、ウォークインクローゼットってこれまでなかった住まいの新しい形なので「どんな風に収納するか?」間取りを見てもパッと想像できない方も多いのでは?
そんな方の為に、ウォークインクローゼットの収納例を広さや間取り別に紹介します。
- これからウォークインクローゼット付のマンションを買おうかと悩んでる方。
- ウォークインクローゼット付の家に住んでるけど、どんな風に収納したら良いか悩んでいる方。
使い勝手の良い収納術を学んで、素敵な生活を送って下さいね。
ウォークインクローゼット収納例-目次
ウォークインクローゼットの広さと間取り
ウォークインクローゼットの中にワードローブやハンガーパイプで洋服収納を作る場合、「収納に必要なスペース」と「快適に動けるスペース」の2つを考える必要があります。
「奥行の深い引き出しを置いたら、横からしか物が出せなくなった。」なんてことが起きないように、下記に挙げた必要最低限の寸法を考慮しながら、使い勝手の良いウォークインクローゼットを作っていきましょう。
収納に必要なスペース
ハンガーの奥行
ハンガーを横向きに吊るす場合に必要な寸法は40~45cm程度です。
引き出しの奥行
一般的なワードローブ用の引き出しや引き出し付の衣装ケースの奥行は40~60cm程度です。
動作に必要なスペース
通路スペース
人が快適に通れるスペースは幅60cmです。
引き出しを開けるのに必要なスペース
引き出しの奥行+40cm程度が必要です。
これらの寸法を実感しにくいという方は、現在使ってるキッチンや洗面所、トイレで“引き出しを引く”“扉を開ける”などの動作を行いながら、快適に動ける寸法を測ってみましょう。
間取り別ウィークインクローゼットに必要な寸法
I型
I型は4方向ある壁のうち1つだけに収納を並べた形です。
奥行は、先ほどの必要最低限のスペースを考慮すれば、最低45cm(収納分)+60cm(通路分)あれば作れますが、スペースにゆとりがある方が使い勝手が良くなります。
通路スペースが狭い例とゆとりがある場合の比較
細長い通路スペースが延々に続くウォークインクローゼット。
このスペースでは、洋服を取り出して、後ろに置くことは不可能です。
この程度の余裕があれば、スツールや踏み台などを置く場所もできますね。
Ⅱ型
ウォークインクローゼットの一方の壁が1.5m以上あれば、収納+通路+通路の2列にすることができます。
1.8×2.7m(約3畳)のⅡ型の事例
想像してるよりも狭い感じがするかもしれませんが、Ⅱ型なら、夫婦用と子供用、男女別など、収納の区分けもしやすくなります。
L型
I型の横に向きを変えて収納スペースを作ったのがL型。
棚板だけの仕様にすれば、狭いスペースでもL型に収納を作ることが可能です。
棚板+ハンガーパイプで作ったL型の事例
収納ケースに洋服を1つ1つ入れて、棚板の引き出し代わりにするアイデア。
これなら、奥行が浅めの棚板でも洋服を収納することが可能です。
コの字型
Ⅱ型の正面の壁にも収納を設けたのがコの字型。
4畳半のウォークインクローゼットを作るスペースがあるなら、ぜひ挑戦してみてほしいレイアウトです。
それでは、これらの寸法を踏まえ、実際のウォークインクローゼットの収納例を見て行きましょう。
I型ウォークインクローゼットの収納例
扉なし
黒の収納システムを使ったウォークインクローゼットの例。
男性の部屋かな?
吊るす、しまうのバランスが素敵。
棚板の上にストレージボックスを置いて、空いたスペースはとことん収納に活用するアイデアも参考にしたいですね。
オープン棚とパイプハンガーの収納システムを使ったウォークインクローゼットの収納例。
バッグも綺麗に収納してありますね。
上部の棚には、棚板よりも奥行が深いストレージボックスをin。
こうすれば、使い勝手が悪そうな手が届きにくい場所でも快適に収納できますね。
扉あり
個室かと思うかもしれませんが、真っ白な鏡面の扉を使った収納システムのある広いウォークインクローゼットの例。
4畳半ほどあるかな?
ハイヒールの形をしたソファが可愛い♪
レトログリーンの扉付キャビネットを2セット並べた例。
正面の鏡は身なりを整えるだけでなく、暗くなりがちなウォークインクローゼット内に明るさをもたらす効果もあります。
これも一瞬部屋かと思ってしまいますが、ウォークインクローゼットの内部の写真。
幅60cmのキャビネット2セットと幅30cmのキャビネットが並べてあるので、壁から壁までは1.5m程度かな?
ハンガーは、向かって右側の鏡付の扉の中に収納してあります。
Ⅱ型ウォークインクローゼットの収納例
扉なし
棚板+ハンガーパイプを組み合わせたウォークインクローゼットの内部。
ハンガーパイプの下の空スペースに大きな箱を置いて日用品のストックを収納。
この箱は踏み台にもなるしっかりした作りになっています。
ウォークインクローゼットの広さ:2×2m
天井まである収納システムを2列に置いた例。
収納の奥行は60cm、通路スペースは97cmだそう。
これくらいゆとりがあると使い勝手が良さそうですね。
さっきと同じ間取りで正面に大きな鏡を置いたパターン。
左右に並んだ茶色の収納ユニットはIKEAのPAXシステムです。
(PAXシステムについては、このページの最後の方でも紹介しています。)
ウォークインクローゼットの広さ:幅2.1m、奥行1.8m
ダークブラウンのユニットにホワイトのチェストを組み合わせた格好良い収納システムを使い、正面には絵を飾って、インテリア感もアップ。
ウォークインクローゼットの広さ:3.45×3.2m(7.84㎡/4畳半強)
先ほどの例よりも広いので通路スペースがたっぷり♪
正面に見えるのは、窓ではなくて鏡です。
入口が大きな引き戸のウォークインクローゼットの例。
正面と入口側の2列の収納レイアウトです。
引き出し付と棚板のチェストを3セット並べて、洋服を収納し、反対側にはハンガーパイプ収納でジャケットが収納してあります。
ホテルのワードローブのようなシステム収納を使った広いウォークインクローゼットの例。
私の部屋と大きさが変わらない(笑)
床がカーペット敷きなのでリッチな印象ですね。
扉あり
両サイドの収納にミストガラスタイプの引き戸を取り付けたウォークインクローゼットの例。
通路スペースに置いてあるのは、デザイナーズ家具で有名なジョージ・ネルソンのプラットフォームベンチです。
広々としたウォークインクローゼットなら、こんなインテリアにしてみたいけど、お金がかかりそう…。
L型ウォークインクローゼットの収納例
ウォークインクローゼットの広さ:3.3×2.4m(7.9㎡/4畳半強)
パイプハンガーのスペースをかなり広めにとって、L型に収納システムをレイアウトした例。
下段のパイプハンガーの上に棚がついていると、物が置けるので便利そう!
棚板の収納家具とパイプハンガーをL型に組み合わせて、ジャケットとスカート、靴を収納したウォークインクローゼットの例。
何足靴を持ってるの?ってくらい凄い数ですね。
数ある洋服の中から収納するアイテムを限定する方法もありですね。
棚板+引き出しの収納家具とパイプハンガー収納をL字にレイアウトした例。
天井までのスペースを無駄なく活用!
ウォークインクローゼットの広さ:3 x 1.8m
ハンガーパイプをメインにしたジャケット収納に幅の狭いオープンボックスをL字に置いて、靴を収納するアイデアがナイス。
狭いウォークインクローゼットを有効活用した事例です。
ウォークインクローゼットの広さ:2.4 x 1.5m
さっきの事例より狭いスペースにL型に収納ユニットをレイアウトした例。
ハンガーパイプ4か所、棚4段、引き出し4段を使って子供服を効率的に収納してあります。
ウォークインクローゼットの広さ:1.8 x 2.1m
棚板にハンガーパイプの収納システムを2つL型にレイアウトした例。
上部の棚の上にストレージボックスを隙間なく並べて、狭いスペースを有効活用!
グレーの壁紙に黒のシステムユニットを組み合わせたエレガントなウォークインクローゼットの例。
手が届かないオープン棚にストレージボックスを置いて使い勝手をアップする工夫がしてあります。
洋服、鞄などの収納が上手すぎる収納システムを2つL型にレイアウトした例。
手が届かない棚板の上にはバスケットにタグをつけて、中身がわかりやすいようにレイアウトしてあります。
床から天井まである造り付けの家具とチェストを組み合わせたウォークインクローゼットの例。
枠にフックをとりつけて、鞄もかけられるようになっているアイデアが参考になりそう。
カスタムメイドのL字型収納システムの例。
木目の味わいがある美しいデザインです。
入口に扉が無いウォークインクローゼットにユニットをL字型にレイアウトした例。
キッチンみたいな印象ですね。
ハンガーパイプの向きが横ではなく縦!!
縦の方が横の服がくっついてこないから、使い勝手が良さそうな気がします。
コの字型ウォークインクローゼットの収納例
屋根裏を活用したウォークインクローゼットの例。
左右に棚板で作ったシステム収納、正面にチェストをレイアウトした例。
壁から壁まで、床から天井までを隙間なく活用してあるので、洋服の倉庫みたいです。
ウォークインクローゼットの広さ:10×2.4m
10畳以上ある広いウォークインクローゼットを住まいに作れるほど広いお家は少ないと思いますが、システム収納がショップみたいに素敵だったので掲載。
靴や服をこんなにキチンと収納することができたら、もっと物を大切にするかもなかぁ~と事例を見ながら思いました。
カスタムメイドの収納システムをコの字型にレイアウトした例。
広さに目を奪われてしまいますが、収納パーツの1つ1つを見ていくと、高さの低いオープン棚に靴を効率良く並べたり、シャツ1枚分の幅で区切られたオープン棚など、狭いウォークインクローゼットにも使えそうなアイデアがたくさん詰まっています。
ウォークインクローゼットの広さ:10×2.4m
2個前の事例と同じ広さのウォークインクローゼットにホワイトのシステム収納をコの字型にレイアウトした例。
もうこれはお店ですね(笑)
色別に洋服を収納するアイデアは、狭いウォークインクローゼットでも真似できそうです。
このアイデア凄い!!
通路スペースに高さの違うしっかりした収納を3つ置いて、階段状にした事例。
下にキャスターがついてるのかな?
そうでないと、左右の棚の下の物が取れませんよね…。
L字の収納システムとI字の収納システムをコの字にレイアウトしたウォークインクローゼットの例。
向かって左側が奥さま用、右側が旦那さま用と収納を分けてありますが、正面にある靴は全て奥様のものですね(笑)
ウォークインクローゼットの中にあると便利なアイテム
窓
壁一面を洋服や物でいっぱいにしてしまうウォークインクローゼットは通気性が悪くなってしまいます。
窓があれば、定期的に空気の入れ替えができますね。
鏡
ウォークインクローゼットは、窓が小さく、壁に囲まれた場所にあることが多いので暗くなりがち。
鏡は、ファッションチェックを行う為だけではなく、部屋の明かりを2倍にしてくれる効果があります。
写真は、鏡を埋め込んだ引き戸をウォークインクローゼットの入り口用ドアに使った例。
こんな風に、ドアやクローゼットの扉をミラータイプにする方法もあります。
スツール
蓋を開けて中が収納になってるタイプなら、収納スペースも増えて一石二鳥。
キャスター付きのスツールなら、高い場所にしまった物を取り出す時に踏み台にもできるので、楽に取り出すことができますね。
ウォークインクローゼットに取り入れたい3つのアイデア
1.位置が変えられるパイプハンガー
クローゼット用のパイプハンガーは位置が固定されているものが多いので、初めから丈の短いジャケット用かコート用かを決めなければなりません。
でも、パイプの位置が自由に動かせる可動式なら、収納する洋服の長さに合わせて、その時々でパイプの位置を決めることが可能です。
写真にあるような踏み台にもなるチェアも便利そう♪
2.ブーツをハンガーにつるす
この発想は無かった!!
スカート用ハンガーにブーツを掛けるという斬新なアイデアです。
3.空いてる壁にフックをつける
ベルトや鞄をフックに掛けた例。
「鞄ってこうやって収納すれば良いんだ!」と新たな発見となった事例です。
バッグをフックに引っ掛けてディスプレイみたいに収納した例。
ショップのインテリアみたいです!
ネクタイをフックに掛けて飾った例。
これならスルスルと滑って床に落ちてしまうこともないし、ネクタイの着脱も楽そうですね。
IKEAのワードローブシステムを活用した収納例
ここまで、ウォークインクローゼットの中に収納を設けた例をたくさん紹介してきましたが、そのほとんどが収納システムを活用した事例です。
これらの収納システム、リフォーム会社や建築会社に頼んで取り付けてもらうのもありですが、IKEAの製品を使って作ることも可能です。
IKEA製品をウォークインクローゼットの中に使った事例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
PAXシステム
ミストガラス調扉と鏡面扉のコンビネーション。
框扉タイプ。
鏡面+ステンレスバー取っ手タイプ。
(写真左)ミラー扉タイプ。
ミラー扉とフラット扉のコンビネーション。
ミストガラス調扉。
IKEA製品を詳しく見たい方はこちらPAXシステム
※PAXシステムは扉なし(中の収納だけ)のチョイスも可能です。
PAXの扉なしバージョン
KALLAX
リビングや仕事部屋で本の収納によく活用されているKALLAX。
細かく区切ったオープン棚が洋服や靴、バッグの収納に便利です。
IKEA製品を詳しく見たい方はこちらKALLAX
収納ボックス
ピンクの箱がIKEAの収納ボックス。
普段あまり使わないアクセサリー類や季節の小物を収納するのに便利です。
IKEA製品を詳しく見たい方はこちら収納ボックスbyIKEA
日本では、まだまだ馴染みが薄いウォークインクローゼットですが、各部屋に設けるクローゼットを1か所に集約することで、他の部屋が広々と使えるというメリットがあります。
“リビングや個室に収納家具を置く時は、壁を埋め尽くすような背の高いタイプは部屋が狭く見えるのでなるべく避ける”
これは、広々とした快適なお部屋を作る時の基本ですが、収納だけに特化したウォークインクローゼットなら、見栄えは二の次。
そびえ立つ収納をたくさん設置してもOKなので、お家全体の収納量がアップするというメリットもありますよね。
我が家の個室の収納は、季節はずれのコートやセーターなどが一緒に入っているので、別のところに入れたい!!
(でも場所がない…)
常々そう思ってる私には、ウォークインクローゼットはとても魅力的です。
[参照元:Houzz Inc]