4面の壁のうち一面だけ色を変えるアクセントクロス。
リビングダイニングのような2つの場所が一体化した間取りで、それぞれのエリアをわかりやすくするために貼り分ける壁紙クロス。
壁紙クロスには、様々な貼り方がありますが、くつろぎや家族が集う場所=リビングに相応しい壁紙クロスの色には、どのようなものがあるのでしょうか?
実のところ「リビングには絶対にグリーンの壁紙クロスを貼れ」といったような決まり事はありません。
つまり、どんな色の壁紙でも自由に使って良いのですが、色の持つ特性を知っておくと、あとから「失敗した」となりにくいです。
色の持つ特性と12色のリビングの壁紙コーディネートを紹介します。
リビングの壁紙実例-目次
1.暖色の壁紙クロス
暖色の壁紙クロスは、温かみのあるリビングを演出したい時に最適です。
壁紙クロスの色を選ぶ時の気温に左右されやすい(例:寒い季節に温かみのある色を選びがち)ので、「年間を通して快適か?」も考慮するようにしましょう。
1-1.赤の壁紙クロス
リビングの全壁に薄っすらと模様の入った赤の壁紙クロスを貼った例。
「壁が全部赤」と聞くと「暑苦しいリビング」を連想してしまいますが、ソファがダークな赤のせいか、暑さを感じない?
TV台の扉をホワイトにした、メリハリを感じるリビング例です。
ソファ背面の壁を真っ赤にして、ダークグレーのベルベット素材のソファとコーディネートした例。
ソファサイドに置いてあるテーブルはピンク。
何とも色彩豊かなリビングですが、広いからか、ゴチャっとした雰囲気は少なめです。
ソファ背面に白みがかった赤の壁紙クロスを貼り、木製のディスプレイ棚とコーディネートした例。
赤のオットマン付きの一人掛けハイバックソファと黒のレザーソファをハの字にレイアウトした、ソファの無いリビング。
座ってる時、赤の壁は目に入らないように家具が配置してあります。
TV台背面の壁に赤の壁紙クロスを貼った例。
壁に挟まれた空間にホワイトのTV台を埋め込んで、TV台の上から天井までの空間を赤にしたパターン。
同じアクセントクロスでも「床から天井まで赤」は抵抗がありますが、このコーディネートなら赤の見える面積が少なめなので、派手さは感じないかも。
1-2.ピンクの壁紙クロス
入口周りの壁に薄いピンクの壁紙クロスを貼った例。
「リビングの壁に、こんなピンクを貼りたい」と考えたことが無かった…。
白の格子ドアとの相性抜群で、とっても可愛らしい雰囲気です。
ホワイトの腰壁の上に、黄みがかったピンクのパターン柄の壁紙クロスを貼った例。
ほんわかと暖かい印象。
ソファもベージュのパターン柄で、ヨーロピアンな、紅茶が似合いそうなリビング例です。
入口周りの壁に、暗めのコーラルピンクの壁紙クロスを貼った例。
とっても落ち着きを感じるピンク。
ピンク色と聞くと「ふんわりとした可愛い色」というイメージを持ってましたが、このピンクは大人っぽい雰囲気です。
ホワイトのオープンタイプのTV台兼リビング収納の背板に、様々な種類のピンクの壁紙クロスを貼った例。
リビングの壁ではなく、家具の壁面をピンクに。
この方法なら、大掛かりな壁紙クロスの張り替えをしなくても、DIY感覚で好きな色にできますね。
1-3.オレンジの壁紙クロス
窓側の壁面に鮮やかなオレンジの壁紙クロスを貼った例。
ソファも黄みがかったオレンジ色。
床と残りの壁が白っぽいせいか、暖色の壁特有の「狭い」という印象は少なめです。
2面の壁に鮮やかなオンレジの壁紙クロスを貼った例。
残りの壁(ソファ背面)は限りなく白に近いオレンジ。
ソファとラグに暗めのグレーをチョイスした、冷たさと暖かさのバランスが取れたリビング例です。
ソファ背面の壁に、白みがかったオレンジの壁紙クロスを貼り、アイボリーのソファとコーディネートした例。
南国っぽい印象。
冬は暖かい雰囲気がしそうですが、夏は色の影響で余計に暑く感じてしまいそう。
黒のフローリングのリビングの壁を一面だけ鮮やかなオレンジにして、残りの三面はホワイトにした例。
黒・白・オレンジを組み合わせた、近代的な印象の空間。
数人が座れる幅の広いソファではなく、ホワイトレザーのラウンジチェアをリビングテーブルを囲むように置いたレイアウトの仕方にも注目です。
1-4.イエローの壁紙クロス
2面の壁に、ホワイトが多めのイエローの壁紙クロスを貼り、暗めのイエローのソファをコーディネートした例。
ソファと壁を同じ色にして、濃淡で組み合わせるセンスがおしゃれ!
ソファの正面に壁が無いリビングなので「暖かそう」という印象は少なめです。
TV背面の壁を薄いイエローにした例。
残りの壁3面はグレーにして、黒のソファとラグをコーディネート。
モノトーンカラー+白に近いイエローのバランスの取り方がセンス抜群です。
TV背面の壁に鮮やかなイエローの壁紙クロスを貼り、暗めのブルーのソファとコーディネートした例。
鮮やかなイエローがリビングの中にあると、パッと明るい雰囲気に!
ホワイトのオープン収納棚で囲んだ残りの壁面だけをイエローにしたパターンなので、派手派手しい雰囲気は少なめです。
TV背面の壁とソファ背面の壁に鮮やかなイエローの壁紙クロスを貼った例。
ソファはグレー、TVボードはホワイト。
ホワイトの面積が多く、片側に壁が無い間取りなので、開放的で明るい印象です。
1-5.茶色の壁紙クロス
TV背面の壁に茶色のパターン柄の壁紙クロスを貼った例。
カーテンもベージュ系で“くつろぎのリビング”といった雰囲気。
ソファはホワイト、リビングテーブルとTV台は黒を組み合わせてあります。
全壁に、薄い茶色の木目の壁紙クロスを貼った例。
この空間に居るだけでリラックスできそう!
美しい木を使ったフローリングとの相性もバッチリです。
TV背面の壁に暗めの茶色の壁紙クロスを貼った例。
TVボードは黒、ラグとクッションはアニマルモチーフ。
リラックスできる上に、ムーディーな雰囲気も感じるリビング例です。
ソファ背面の壁に暗めの茶色の壁紙クロスを貼り、ホワイトのレザーソファとコーディネートした例。
このリビングもムーディー。
チェアやクッションに赤っぽい色がプラスしてあるので、1個前の事例と比較するとフェミニンな印象がUPして見えます。
2.寒色の壁紙クロス
寒色の壁紙クロスは、広々としたリビングを演出したい時に最適です。
その理由は、暖色が後退色だからです。
暖色同様、季節も考慮して色を決めるようにしましょう。
2-1.ダークブルーの壁紙クロス
ソファ背面の壁を暗めのブルーにして、暗めのグリーンのレザーソファとコーディネートした例。
青と緑を組み合わせるとは…。
ソファに座ってる時は、青の壁は目に入らず、グリーンのソファとベージュのラグしか見えないレイアウトになっています。
ソファ背面の壁を暗めのブルーにして、暗めのグレーのソファとコーディネートした例。
1個前の事例と同じ壁の色なのに、ソファの色が違うだけで、雰囲気が全く違う。
暗い印象のリビングに、パッと花を咲かせるようなイエローの取り入れ方が参考になります。
長手方向の壁に、暗めのくすんだブルーの壁紙クロスを貼った例。
TV台と収納家具はホワイトで統一。
ホワイトとブルーの組み合わせは、清潔感のあるリビングを演出したい時に使うと良いです。
2-2.ブルーの壁紙クロス
ホワイトの腰壁の上に、鮮やかなブルーの壁紙クロスを貼り、ブルーのソファとコーディネートした例。
「青の部屋」という言葉は似合いそうなリビング。
壁の高さ3/5程度だけをブルーにした部屋なので、奇抜な印象は少なめです。
TV背面の壁に、タイルっぽい柄の青緑の壁紙クロスを貼った例。
美しい色&柄。
青の壁面の対面側には、壁と同じブルーのソファをレイアウト。
向かい合う2面の壁にブルーを取り入れたおしゃれなコーディネート例です。
全壁に、暗めの青緑の壁紙クロスを貼った例。
ホワイトのモールディングとの相性抜群!!
ヨーロピアンなリビングを演出したい時に参考にすると良さそうな事例です。
TV背面の壁に、グレイッシュなブルーの壁紙クロスを貼った例。
ナチュラルブラウンの木とブルーが、こんなに相性が良いなんて…。
狭いリビングの壁面にを使って、TV台・飾り棚をおしゃれにコーディネートしたい時に参考にすると良さそうな事例です。
爽やかなブルーの壁紙クロスを貼った例。
窓とTVボードを対面にレイアウトし、残りの壁をブルーにしたパターン。
家具は、ダークブラウンや黒をメインに重厚感を意識。
1個前の事例で「薄い茶色の家具と青が合う」と書きましたが、暗い茶色も相性が良いですね。
2-3.ライトブルーの壁紙クロス
薄いブルーの壁紙を貼り、ホワイトのオープン棚を埋め込んだ例。
爽やかな上に、圧迫感無し。
寒々しい雰囲気は、床にベージュのラグを敷いて“足元あったか仕様”で回避してあります。
掃き出し窓側を含む3面の壁に、薄いブルーの壁紙クロスを貼った例。
大きな窓のある開放的なリビングを生かした色使い。
まるで晴れた日の日向にいるような雰囲気です。
TV周りの壁に、薄いターコイズブルーの壁紙クロスを貼った例。
残りの壁は、薄いグリーン。
茶色の家具やウォールシェルフ、オレンジ色の一人掛けチェアが明るく楽しそうなリビングを演出しています。
グレイッシュな薄いブルーの壁紙クロスを全面に貼った例。
1個前のリビングとは異なり、落ち着いた雰囲気。
同じ薄いブルーでも、暗さや合わせる家具の色によって、こんなにも雰囲気が変わるんですね。
3.中性色の壁紙クロス
中性色の壁紙クロスは、年間を通じて寒暖を感じさせないリビングを演出したい時に最適です。
緑や安らぎ、紫は高貴な印象のリビングを演出します。
3-1.緑の壁紙クロス
通路スペースの壁にグレイッシュな薄いグリーンの壁紙クロスを貼った例。
落ち着けそうな雰囲気のリビング。
抹茶色に白を混ぜたような、グレーにも見えるグリーンは“ほうじ茶色”と呼ぶのが似合いそう。
全面の壁に白が多めのグリーンの壁紙クロスを貼り、ベージュのソファをコーディネートした例。
くつろぎ・落ち着き・開放感の3つを感じることができるリビング。
家具は全て、木目が綺麗な暗めの茶色の木製で統一してあります。
ソファ背面の壁に、白に近いグリーンの壁紙クロスを貼り、アジアンテイストなベージュのソファをコーディネートした例。
1個前の事例と似たようなカラーコーディネートですが、こちらはターコイズブルーのクッションをプラスして異国情緒溢れる空間を演出。
「ソファの前に置いてあるサイっぽい形をした木の置物が可愛い!!」と思ったら、置物ではなく、オットマン(足置き)でした。
柱型のある短手方向の壁に、暗め&濃いめのグリーンの壁紙クロスを貼り、木目が綺麗な茶色のローボードとコーディネートした例。
緑と茶色の組み合わせが自然の中にいるような癒しの空間を演出。
ラグにも南国の大きな葉っぱを連想させるグリーンを使ったパターン柄がチョイスしてあります。
3-2.紫の壁紙クロス
全面の壁に、グレイッシュな薄い紫の壁紙クロスを貼った例。
カーテンはグレーのレース、ソファはアイボリー。
奇抜な紫ではなく、グレーにも見える紫を使った上品なコーディネート例です。
入口周りの壁に、グレイッシュな薄い赤紫の壁紙クロスを貼った例。
横木目と相性ばっちり!
小さな壁紙クロスのサンプルを見ただけで「この色」と真っ先に選べる人は少なそう…。
紫でありながら、黒・グレー・木目のどの色とも合ってるのが凄いです!!
暗めの紫の壁紙クロスと紫の一人掛けチェアをコーディネートした例。
これぞ紫!!という感じの色。
「個性的で怪しい」特徴を持つ紫ですが、リビング全体をおしゃれに見せるのに一番適した色ではないかと思います。
暗めの青紫の壁紙クロスとホワイトのローボードをコーディネートした例。
1個前の事例と打って変わってモダンな印象。
生活感少なめの非日常的なリビングを演出したい時に参考にすると良さそうな事例です。
4.無彩色の壁紙クロス
無彩色の壁紙クロスは、生活感が少なめで無機質なリビングを作りたい時に最適です。
黒っぽい色は、リビングに重厚感を演出します。
4-1.黒の壁紙クロス
黒の壁紙クロスを貼り、茶色の木目のサイドボードをレイアウトして、上部にセピア色の木の写真を3枚等間隔に飾った例。
何と素敵なインテリアの作り方…。
幅のある壁面の事例ですが、幅の狭い壁面でも、幅60~90cm程度の家具と写真を使えば似たようなスペースが作れそう。
天井が斜めになったリビングの梁の前までに黒の壁紙クロスを貼った例。
この貼り方、おしゃれ!
ソファとラグは黒&白でまとめ、オレンジ色と水色をアクセントカラーとしてプラス。
全面の壁に黒の壁紙クロスを貼り、ダークグレーのソファと茶色の木製オープン棚とコーディネートした例。
ソファが壁に溶け込んで、存在感無し。
同じ位置の壁でも「黒い壁は白い壁よりも奥に見える」と言われています。
梁下に真っ黒な壁紙クロスを貼った例。
「この壁が真っ白だったら…」と想像すると、ここまでお洒落な雰囲気は出ないと思いませんか?
格好良く、生活感も少なめのリビングを作りたい時に参考にすると良さそうな事例です。
4-2.グレーの壁紙クロス
壁面にミディアムブラウンのロータイプの木製キャビネットをレイアウトし、上部にグレーのパターン柄の壁紙クロスを貼った例。
タイルのような見た目がおしゃれ!!
「グレーと木目って意外と合うんだなぁ」とこの事例を見て実感。
グレーの木目っぽいデザインの壁紙クロスを貼り、明るいグレーのソファとコーディネートした例。
「上質なリビング」といった雰囲気。
ラグはアルファベットが大きく描かれたカジュアルデザインなのに、子どもっぽさを全く感じません。
全面の壁をダークグレーにして、ライトグレーのソファをコーディネートした例。
ラグとカーテンはソファと同じ明るいグレー、家具は黒。
観葉植物を点在させてレイアウトし、無機質な空間に癒しをプラス。
明るいグレーの壁紙クロスを貼り、ダークグレーのソファとコーディネートした例。
1個前の事例の壁紙とソファの色を逆にしたパターン。
1個前の事例は“重厚”、この事例は“軽やか”といった雰囲気です。