数年前、一人暮らしをするための物件を探していた時、憧れたのがロフト付のマンションです。
当時は、ワンルームは狭いという先入観があったので、「一般的な間取りの部屋より、部屋の中にもう一つ空間があるロフト付の物件の方がスペースを有効活用できるんじゃないか。」と思っていたんですね。
それにロフト付のマンションに住んでるのって格好良さそうな気がしていたんです。
当然、当時は、ロフト部分はベッドルームに活用するものと思っていたのですが、建築に携わるようになって知ったのが、このスペースを寝る以外の生活行為に活用する方法もあること。
よく知られているのが、通常なら天井板でふさがれるはずの屋根裏の空間に物置を作るというパターンですが、いくら年に一度しか使わないものとは言え、大きな荷物や重い生活用品をいちいち階段を上り下りして収納するのは、面倒です。
身体一つで階段を上り下りし、しかも有効に活用できる方法にはどんなものがあるのでしょうか?
実際のロフトインテリアを見ながら考えて行きましょう。
ロフトインテリア実例-目次
1.定番!!ロフトをベッドルームに活用した例
開口柵無
収納家具とパソコンスペースの上にロフトを作り、ベッドにした個室の例。
同じスペースを「寝る」「作業」「収納」の3つにまとめたコンパクトなインテリア例です。
足を入れるスペースがないので、ここでパソコンを触るのは不便かも…。
仕事部屋にロフトを作り寝室スペースを設けた例。
ベッドの足元に大きな窓があるので、素敵な景色が見えそう!!
これだけ広い部屋だと、ロフト用階段も邪魔にならないですね。
リビングの上にベッドスペースを作った例。
このロフト、宇宙っぽい!!
ロフトは、天井まで近いので、部屋の照明の明かりが目に入って、眩しいというデメリットがありますが、このロフトの場合は、ロフトの周りに照明器具を配置することで、その問題を回避してあります。
これなら、すぐに就寝できそうですね。
部屋の真ん中にデスクをレイアウトし、上部をロフトにしてベッドスペースにした子供部屋の例。
この家具素敵!
下に机+収納、上にベッドというデザインの家具は、通販でも良く見かけますが、大抵、デスクは壁の方を向いていますよね。
でも、この家具は机が部屋の真ん中にあるので、社長机みたいな雰囲気です!!
スキップフロア
1階と2階の間にロフトスペースを作り、寝室にした例。
ロフトから下を見下ろすとこんな感じ。
リビングで、家族がくつろいでいる姿が丸見え!!
スキップフロアに上がる階段の段板は引き出し式収納になっていて、洋服を整理整頓して片づけることができるという優れものです。
3段の引き出しがついた収納家具の上にベッドスペースを設置したスキップフロアの例。
スキップフロアの上に大きな窓がついているので、明るくて特別感を感じることができる寝室になっています。
引き出しの一番上は使い勝手が悪そうですが、見た目に素敵なインテリアです。
開口柵:木製
ホワイトの木製柵で囲った6畳ほどの細長いロフトの例。
1つの大きな空間を、勉強スペースと寝るスペースを分けた素敵なインテリアの作り方です。
ベッドが目に入ると、集中力が切れてしまって知らず知らずのうちに、ゴロンと横になって漫画を読んでしまいそうですが、ベッドが視界に入らないレイアウトなら、集中力もUPするかも!?
3面を窓に囲まれた天井裏に4.5畳ほどのロフトを作り、ベッド+デスクをレイアウトした例。
ロフトは手摺壁ではなく、柵で囲まれているので、下にあるリビングに光が抜けて、明るい♪
このロフトはサンルームの上にあります。
ベッドスペースの上にロフトを作り、さらにベッドスペースを作った例。
ダーク色の木で作ったロフトなので、温もりを感じます!!
1か所にベッドを集約した使い勝手が良さそうな間取りです。
キッチンの上にロフトスペースを作り、ベッドをレイアウトした例。
左の壁にあるのは窓ではなく、景色を撮影した写真をキャンバスにプリントしたものだそう。
このアイデアは、窓の少ない部屋に応用できそうですね。
ちなみに、ベッドスペースのインテリアはこんな感じになってます。
広さはありますが、ロフト部分なので天井が低いです。
明かりが直接目に入らないように、低い位置に照明が取り付けてあるのがポイントです。
リビングの上にロフトスペースを作り寝室にした例。
柵のデザインが素敵!!
これまで紹介してきた柵は、木を部分的に使って、ロフト部分が見えるデザインが多かったですが、この事例は、目隠し要素が多いのに開放感を感じますね。
キッチン&ダイニングスペースの上にロフトを作り、寝室を作った例。
ピンクをアクセントカラーにしたコーディネートが可愛い♪
ちなみにロフト部分のベッドの足元には、アート×2とチェアが置いてあります。
狭いスペースでも、インテリアにこだわるとこんなに素敵な印象になるんですね。
「住人以外使わないから。」と言って手を抜かずに、ロフトもお洒落にコーディネートしたいものですね。
開口柵:スチール柵
まずは、スチール製のロフト柵とモダンベッドのコーディネート例を2つ。
どちらも、フロアタイプのベッドを置いて空間を広々と演出した事例です。
2番目に紹介している事例の壁にある大きな黒い物体は、板ではなくて、ANDRES SERRANO(写真家)の作品です。
どちらのロフトも「一度こんな場所で寝てみたい!」と思わせる素敵な空間になっています。
キッチンの上をロフトにして、寝室にした例。
ヴィンテージテイストのインテリアコーディネートが格好良すぎる!!
ロフト柵に合わせて、ペンダント照明やアートも黒でコーディネートしてあるのがポイントです。
ブルックリンインテリアやインダストリアルインテリアが好きな方は、このコーディネートにキュン♪となりそう。
プレイルームの上にロフトを作り、ベッドスペースを作った子供部屋の例。
ナチュラルブラウン色の木にシルバー色のスチールを組み合わせた柵がお洒落♪
ロフトと言っても、柵の素材感や色で印象が随分と変わってきますね。
ベッドスペースの上にロフトを作って、ベッドをレイアウトした例。
ロフトを入口に向かって曲線にすることで、ロフトの圧迫感を少なくする工夫がしてあります。
緩いカーブのスクリーン部分のデザインが素敵です。
開口柵:クリアパネル
廊下の上にロフトを作りベッドスペースにした例。
柵には透明の板が使ってあるので、圧迫感がなく、広々とした印象です。
家と言うより、施設みたい…。
2.集中力アップ!!ロフトを勉強・仕事・読書スペースに活用した例
寝室空間にロフトを作りデスクスペースを作った例。
写真の奥にあるのがデスクスペースです。
籠れそうな場所なので、何をするにも没頭できそう!!
ロフトスペースの柵に机を取り付けて、デスクスペースにした例。
このアイデア素敵!!
ロフトの下は、キッチン&ダイニングスペースになっています。
柵を上手に活用したアイデアインテリアです。
キッチンの上にロフトを作り、デスクスペースにした例。
2面がオープンになった開放感のあるロフトです。
本棚がある方向にデスクがレイアウトしてあり、左側の窓から入ってくる光を活用した明るい仕事部屋になっています。
ダイニングの上にロフトを作り、デスクスペースを設けた例。
ロフト部分は、左奥がデスクと本棚を置いた仕事スペース、右手前が一人掛けチェアと本棚を置いた読書スペースになっています。
一人で読書に集中できるスペースって憧れますね。
キッチンの上にロフトを作り、書斎スペースを作った例。
1個前の事例と似てますが、こちらの方が間口が狭いかな?
梯子式の階段なので、昇降が不便かもしれませんが、直角に近いので、リビングの邪魔をしていませんね。
寝室にロフトを作り、4畳ほどのデスクスペースを作った例。
窓と机だけのシンプルなレイアウトのロフトですが、机に向かったら、壁しか目に入らないので集中できそう。
キッチンの上にロフトを作り、仕事スペース+リビングをレイアウトした例。
ロフトというより2階と考えた方が正しいかも知れない、広々としたロフトです。
この事例のようなカフェっぽい雰囲気、大好きです!!
奥行2mほどのロフトに机と一人掛けソファをレイアウトした例。
机は窓に、ソファは柵に背を向けて、特別なスペースを印象づけるレイアウトがしてあります。
この配置だと、オープンだけど個室のような雰囲気がしますね。
ロフトに書斎スペースを作った例。
机は本棚を背に、柵の方を向けてレイアウト。
これだけの量の本を収納しようと思うと、ロフト部分はしっかりとした構造でないとダメですが、図書館風のインテリアの作り方はとても参考になります。
3畳ほどのゴロ寝できるロフトの例。
リビングでやってしまいがちな姿勢をロフトですると、こんなにお洒落に見えるのは何故?(笑)
斜めになった屋根の圧迫感で、お昼寝にも向いていそうな場所です。
3.秘密基地っぽい!!子供部屋にロフトスペースを作った例
クローゼットの上部をロフトにして、子供の遊び場にした例。
この写真を見た時、一瞬「この部屋どうなってるの?」と思ったのですが、クローゼット扉がガラス製の引き戸になっていて、手前にあるベッドが映ってるんです。
鏡を使った空間を広々と見せる技も参考になります。
リビングにロフトを作って、子供の遊び場にした例。
オレンジ×グリーン×水色のカラーコーディネートが楽しいインテリアです。
ロフトからは、右側にあるポールを使っても降りられるようになっています。
ロフトにビリヤード台を置いた例。
子供部屋の例ではないのですが、ビックリしたので掲載。
ビリヤード台を置いてなお、コーナーソファも置けてしまう広々としたロフトの例です。
4.憧れる!!ロフトをリビングとして活用した例
ダイニングの真上にロフトを作り、リビングにした例。
黒い窓が付いている空間がロフトです。
人の家とは思えない複雑な作りが、とっても素敵!!
ロフトに上がる階段の右側を本棚にするアイデアも参考になりますね。
リビングの上にロフトを作り、リビングを作った例。
同じ空間にリビングが2つ?
とっても不思議な気がしますが、上にあるリビングは透明のロフト柵を背にソファがレイアウトしてありTVまであるので、メインはこっちかな?
キッチンの上にロフトを作り、リビングにした例。
黒い木目の階段とデザインを揃えたロフトの柵が美しい♪
パネルの奥がどんな風になってるか不明ですが、きっとモダンな家具が置いてあるに違いない!!
ダイニングの上にロフトを作りリビングにした例。
ロフトの柵をオープンボックスにして、下からの見た目がお洒落なディプレイ風にするアイデアが素敵!!
「この部分どうやって本を並べるんだろう…。」と思っていたら
背板がないタイプでした(笑)
続いては、一人暮らしのワンルームなどで見るロフトではなく、広々とした天井裏の空間をリビングにした例を2つ。
屋根裏の構造をそのままにして、木製の柵で囲ったリビングの例。
リビングに入るドアはなく、階段を登るといきなりこの空間が出現します!!
家の中で最も日当たりの良い場所に作られた空間なので、暖かそうですね。
三角屋根を活かしたロフトリビングの例。
この部屋もドアはありません。
ロッジにあるような落ち着きのあるインテリアなので、毎日旅行気分が味わえそう。
5.え!?こんなアイデア知らないロフト梯子以外を使った個性的なロフトの例
下部にコーナー型のデスク、ロフトをベッドスペースにした宇宙っぽいインテリアの例。
このロフト、階段ではなく手摺バーを伝ってロフト部に登るようになってるので、筋トレにも良いかも(笑)
夜中にトイレに行きたい時は危険そうですが…。
デスク+くつろぎスペース+ロフトベッドルームのワンルームの例。
このロフトも梯子や階段ではなく、壁に段々に付いた板を踏み台にして登る仕組み。
ロフトにも柵が無いので掴む場所がない…。
身体能力が高くないと、このロフトは使えないかも。
左右の踏み板の高さが違うロフト階段の例。
何!?この階段!!
普通踏板は横長なんですが、これは正方形。
よく考えてみると、踏板は足1個分のスペースさえあればOKなので、この階段、登りやすいかもしれませんね。
1個前と同じようなデザインで蹴込(縦方向の板)がついているバージョン。
小さなキューブを積み上げたようなデザインで、とっても可愛い♪
階段は、段数+踏板の奥行&高さが必要なので、登りやすものにすると、階段の奥行を広くする必要がありますが、このデザインの場合は奥行スペースをコンパクトにできるメリットがあります。
オープンボックスの上に踏板をつけて、ロフト用の階段風にした例。
先ほどの変わったデザインの階段を箱を使ってデザインしたバージョンです。
オープン部にはぬいぐるみやおもちゃを飾ってディスプレイ棚としても活用してあります。
ロフトに上がる階段の側面を収納にした例。
昔日本でもよく見られた階段箪笥のようなデザインです。
この踏板も正方形バージョンが互い違いに並んでいます。
オープン棚を階段のように並べて、ロフトへ登る階段にした例。
人の重みに耐え得る、しっかりした構造でないといけませんが、収納量たっぷりの仕事部屋です。
IKEAのTROFASTをロフト用階段にした子供部屋の例。
TROFASTは、おもちゃなどを収納するキッズ用の家具なので、階段として活用するには耐荷重が気になるところですが、子供だけが登るなら大丈夫かな?
ロフトに上がる階段の横をオープンにして収納BOXをINした例。
オープン部と収納BOXを入れる場所を交互にして、見た目に可愛いインテリアを演出!!
子供部屋の例ですが、大人の部屋でも色を変えて真似できそうな予感です。
最後に、ロフト階段を兼用した移動できる家具の事例をご紹介。
キャスター付きの引き出し収納家具をゴロゴロと階段の方向へ移動し…
階段下の収納家具の隣にぴったりとくっつけます。
続いて、階段の下の壁際に寄せてあった4段の階段を移動し…
一番端にぴたりと合わせると、部屋の真ん中にロフトへ上がる階段が完成!!
余程広いお家じゃないと、これに似たデザインの階段を置くのは無理かも知れませんが、アイデアが素敵ですね。
[参照元:Houzz Inc]