みなさんはラグを選ぶ時、何を基準に選定していますか?
色?それとも毛足の長さ?
世間には、数えきれない種類のラグがありますよね。
結論から言えば、「どれを選ぶのが正しい」という明確な答えはありません。
が、それぞれが持つ特徴を頭に入れておき、部屋の活用の仕方に合ったラグをコーディネートするもの一つの方法です。
というのも
- 気温が低い冬や薄手のコートが必要な春先は、足触りが“ふかッ”とした毛足が長いラグ
- エアコンガンガンで過ごす夏は、足触りが冷たそうな麻や薄手、ツルンとした見た目のラグ
と言った具合に四季がある日本の場合、引っ越した季節やラグを購入する時期によって“心良い”と感じる素材が違ってくるからです。
また、ラグの毛足の有無は、足触りの良さだけでなく、その部屋を使う頻度(歩行量)と密接に関係しています。
一般的に流通しているラグを素材や毛足の種類で分類し、おすすめの部屋も紹介していきますのでラグ選びの参考にしてみて下さいね。
ラグの種類とおすすめコーディネート例-目次
1.素材別ラグの種類&コーディネート例
ウールラグ
天然羊毛を使ったラグです。
主に保温性が良く、肌触りが良いのが特徴です。
グレーのソファをコーディネートしたリビングに、ライトグレーのウールラグをコーディネートした例。
ちょっぴりゴツゴツした印象なので夏は暑苦しいかもしれませんが、ナチュラルな手触りが心地よさそう!
ベージュのフロアソファに、クリーム色のウールラグをコーディネートしたリビング例。
ふかっとした見た目なので、暖かそう!!
思わず、ラグの上に寝転んでしまいそうな予感ですが、こちらも夏はちょっぴり暑いかも。
ダークグレーのソファとベージュのウールラグをコーディネートしたリビング例。
色は暖かそうだけど、足元が涼し気に見えるのは織り方?それとも色??
ラグは、TEXTURA TWIST WOOL RUG by RH(海外サイト/日本発送不可)。
ウールは素材の名前なので、これまで紹介した生成りタイプだけでなく、カラフルな色や毛足があるシャギータイプもあります。
ベージュのモダンなソファの下に水面のようなデザインの曲線ストライプソファをコーディネートした例。
カラーコーディネートが素敵過ぎる!!
ラグは、Spike by angela adams(海外サイト/日本発送不可)です。
グレーのソファに、茶系のシャギーラグをコーディネートした例。
毛足が細く、鋭く見えるので涼し気!!
ウールラグと聞くと“暑い”というイメージを勝手に持っていたのですが、このコーディネートなら夏にも合いそう。
カウハイド
牝牛の革を使ったラグです。
格好良いインテリアを作るのにおすすめですが、フローリング全体をカバーする訳ではないのでラグをカーペット的に使いたい場合は、長方形ラグの上にカウハイドラグを乗せるという裏技もあります。
ナチュラルブラウンのフローリングのリビングに、茶×ホワイトのカウハイドラグをコーディネートした例。
天井にスピーカーがあるので音楽が好きな方のリビングかな?
団らんのリビングではなく、趣味を楽しむのを重点にしたコーディネートがとても参考になりますね。
ダークグレーのソファとホワイト×黒のカウハイドラグをコーディネートしたくつろぎやすそうなリビング例。
おしゃれなインテリアショップにありそうなリビングコーディネートですが「私だったらラグを無難なベージュにしてしまうな。」と事例を眺めながら感じました。
カウハイドラグを合わせることで格好良さがUPしている気がしませんか?
グレーのソファの前にダークブラウン×ホワイトのカウハイドラグをコーディネートした例。
ソファの後ろに通路スペースを取ったレイアウトでもカウハイドラグは変じゃない!!
しかも一般的な長方形ラグを敷くよりも床面がたっぷり見えてるのでリビング全体が広々と見える気がします
カラフルなストライプラグの上に茶色のカウハイドラグを乗せ、ライトグレーのコーナーソファをコーディネートした例。
この項目の冒頭で説明した「長方形ラグの上にカウハイドラグを乗せるという裏技」がこのパターン。
カウハイドはIKEAのKOLDBYでお値段29,990円。
大きさは、190×220cmなので4畳半くらいのスペースに合う大きさです。
麻
涼感のある素材です。
インテリアをナチュラルな印象にしたい場合におすすめのラグです。
ライトグレーのコーナーソファと麻のラグをコーディネートしたリビング例。
涼し気な風が入ってきそう♪
よく見ると、フェイクファーのスツールが置いてあるのですが、ファー素材の暑苦しい雰囲気を全く感じませんね。
大きな木の枝(?)をブルーのガラス瓶に入れてコーナーに置いたリビングに麻のラグと木製アーム付きホワイトチェアとライトグレーのソファをコーディネートした例。
ナチュラル感たっぷり♪
とっても涼し気ですが、冬は暖房ガンガンになりそう…。
対面キッチンの隣にあるリビングにグレーのソファと麻ラグをコーディネートした例。
1個前の事例のように観葉植物が室内にたくさん置いてある訳ではないのに、自然を感じます!!
木のぬくもりや暖色を使ったチェアがコーディネートしてあるので、寒い冬にも対応できるかな?
2面の壁を背の高い本棚に囲まれたリビングに茶色のレザー製一人掛けソファを置き、麻ラグとコーディネートした例。
麻ラグって茶色レザーと相性が良いなんて新発見!!
ツルンとした見た目のソファと麻の素材感で涼しさ2倍!?
ソファの前に置いてあるのはスツールで、Wiggle Stool by Vitraです。
ダークブラウンのレザーソファと麻ラグをコーディネートした例。
ダイニングテーブルも置いてあるので、リビングダイニングの例かな?
イエローグリーンのダイニングチェアと暗めのレザー、どちらともマッチした麻ラグのコーディネートは、リビングとダイニングに間仕切りが無い広いリビングダイニングで真似すると良さそう。
コットンラグ
綿を使ったラグです。
吸水・吸収性があるので、長時間足が触れている時間が多いリビング、水に濡れることが多いキッチン・洗面所・トイレにおすすめです。
赤、ピンク、黄色、ネイビーの長細いコットンラグを敷いた廊下の例。
この色可愛い♪
ダイニングの掃き出し窓を開けっぱなしにしてると、雨の日に窓の前の床が濡れてしまってることがあるのですが、こんなラグを敷いておけば良いのかも。
リビングテーブルの下に赤、青、黄色のカラフルなコットンラグをコーディネートした例。
このコーディネート夏っぽい!!
しかも、コットンラグをリビング全体に敷くのではなく、全体用は無難なベージュ。
季節に応じたインテリアチェンジをする時に参考にすると良さそうな事例です。
優しい色合いの暖色をメインに使ったストライプのコットンラグをベッドの下に敷いた例。
オレンジや赤を使ったラグが敷いてあるのに涼し気に見える!!
寝室の事例ですが、センスのあるカラーコーディネートなのでリビングで真似ても良いかも…。
ライトグレーのコーナーソファの前に、ホワイトにダークグレーの細いラインが入ったコットンラグをコーディネートした例。
これまで紹介してきたコットンラグは軽くて、足が触れるとペローンとめくれてしまいそうな物ばかりでしたが、これはしっかりタイプ。
ラグは、diamond by Nacotrade(海外サイト/日本発送不可)です。
シルクラグ
絹を使ったラグです。
光沢があるのでインテリアに高級感をプラスしたい場合におすすめです。
腰窓の前にライトグレーのソファを置き、同じくライトグレーのシルクラグをコーディネートしたリビング例。
灰みがかったブルーやピンクのクッションをコーディネートしたエレガントな雰囲気にラグで高級感をプラス!
茶系のパターン柄のソファとベージュ系のシルクラグをコーディネートした例。
このリビング、とってもエレガント!!
毛足の長いラグやコットンラグを合わせた場合を想像すると、ここまでの高級感は出ない気がします。
グレーのシルクラグにスチールの1本脚の丸みを帯びた黒のチェア×2をコーディネートした例。
まるでホテルのラウンジのような雰囲気!
このチェアの対面側にはベージュのソファがあります。(下記参照)
白に近いライトグレーのフロアソファにグレーのシルクラグをコーディネートした例。
これまで紹介した事例はどれも、ガラスやスチールなど、キラっと光る素材を取り入れたコーディネートでしたが、これは光る素材がゼロ。
それなのにこのリビングに高級感を感じるのは、ラグの素材感の影響が大きいからですね。
2.パイルの有無やカットによるラグの種類と適応箇所
ラグには、毛足があるタイプと無いタイプがあります。
この毛足をパイルと呼び、パイルの有無やカット方法によって足触りが変わってきます。
パイル無タイプのラグ
平織りラグ
平織りは、経糸と横糸を交互に編み込む方法です。
毛足が無いのでペランとした印象の物が多いです。
ホワイトのレザーソファと白×黒のストライプラグをコーディネートした例。
涼しくて軽やかな印象!
ラグは、STOCKHOLM by IKEAです。
茶色のレザーソファと茶色、ベージュ、グレーの格子柄のラグをコーディネートした例。
これもSTOCKHOLM by IKEA。
分厚いラグに見えますが、実際の厚みや織り方、質感は上記リンクのアップ写真で確認できます。
パイルありタイプのラグ
ループパイルラグ
ループパイルラグは、毛足の先端が輪っかになってる(カットしていない)ので弾力性や耐久性に優れています。
人がよく通る場所は、あとから紹介するシャギーよりもこちらの方がおすすめ。
ダークグレーのソファとグレーのループパイルラグをコーディネートしたリビング例。
足触りが心地良さそう!!
パッと見では毛足があるように見えませんね。
ループパイルは、輪っか部分の飛び出し具合によって、ふっくら見えるタイプもあります。
グレーのソファとグレーのループパイルラグをコーディネートしたリビング例。
いかがですか?
1個前の事例よりも“ふかっ”とした印象がしますね。
シャギーラグ
シャギーラグは、毛足の先端を25mm以上残してカットしたものです。
フカっとした心地よい足触りが特徴ですが、ループパイルラグと比較すると耐久性や弾力性が少なめなので人があまり通らない部屋におすすめです。
グレーのソファとベージュのシャギーラグをコーディネートした例。
毛足は長め。
シャギーラグは、ゴージャス感がありますが、掃除機を掛けるのが面倒だったり、「毛が抜けるので粘着テープ式のローラー(いわゆるコロコロ)の使用禁止」と注意書きがしてあるものも。
ホワイトレザーソファにグレーのシャギーラグをコーディネートした例。
シンプルだけど、とっても格好良い!!
イエローのリビングテーブルが埋まってるように見える毛足が長いタイプのラグです。
ライトグレーのソファにグレーのシャギーラグをコーディネートした例。
毛足が5cmくらいあるかな?
足がずっしりと埋もれそうな雰囲気です。
グレーのソファにグレーのシャギーラグをコーディネートした例。
毛の流れる方向によって陰影ができるタイプです。
が、このタイプを選んだ我が家は、掃除機をかけた方向に筋(?)が残るのが気になり、3日くらいで“失敗した”と思いました。
更に5年くらい経った今では、目も当てられないくらい毛先が倒れまくってしまっていて、人が通る場所とそうでない場所のフカフカ感が全く違う…。
このトピックを書きながら、現在の我が家のラグについて間違った点を発見。
リビングに、毛足のあるシャギーラグを敷いているのですが、数年経過した現在、毛先の8割が倒れ、足触りが非常に悪い&見た目もみすぼらしい状態に。
この原因が「このラグを選んだ時、一番使用頻度が高い部屋なのに、耐久性を考えていなかったからなのでは?」と。
逆に、使用頻度が低い(あまりウロウロしない)していない寝室には、ループパイルのラグを使用。
これって、リビングと寝室のラグを逆にしてたら良かったんですね。