初心者でも簡単にマスターできるインテリアカラーについて、4回に渡って紹介してきましたが、最後は総括的に色の使い方を解説します。
インテリア事例を見るのが好きで、特に3色以上の色を使った部屋に惹かれる人は「私もこんなカラフルな部屋にしたい!!」と憧れますよね?
でも、実際、自分の住まいをカラフルにしようとすると、「どんな風に色を使えば良いかわからない。」と思ったり、好きな色3色をチョイスしてみたものの「これらが上手く調和するのかしら?」と不安を覚えたり…。
インテリアをセンス良く見せるコツは、“揃える”を意識することです。
これはインテリアの色を決める時も同じで「似たインテリアカラー2色+反対色1色」「反対色2色+反対色の2色のうちの1色のトーン違いの色1色」といった具合に、これまで紹介してきた4つのコツを基本に3色を選ぶようにすると、おしゃれでカラフルなインテリアを実現することができます。
3色を使ったまとまりのあるインテリアコーディネート例を色見本をつけて紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
カラフルコーディネート実例-目次
1.類似色・補色(反対色)・トーンを絶妙に組み合わせたインテリアコーディネート例
類似色のトーン違い2色+反対色1色
オレンジと黄色の類似色のトーン違い(鮮やかなオレンジ色と白に近い黄色)に、オレンジ色の補色の濃い青をコーディネートしたリビングの例。
薄い色の面積を広く、濃い色は数%に留めてあるので広々とした印象ですね。
濃紺のクッションやテーブルランプがあることで、部屋全体が引き締まって見える気がしませんか?
同じトーンの類似色2色+反対色1色
同じトーンの青緑と黄緑をソファとクッションに使い、反対色のオレンジ色をクッションにコーディネートしたリビングの例。
3色バラバラのようで、まとまりを感じるのは、トーンや反対色を上手く組み合わせてあるから。
青系をラグやソファなどの大きな面積に活用することで、部屋を広々と見せる工夫もしてあります。
オレンジ、赤の類似色に反対色の青をコーディネートしたリビングの例。
ヴィヴィッドな赤、青、オレンジを同じ空間にコーディネートすると、落ち着きのない雰囲気が出てしまいますが、ダーク系で揃えてあるので、そんなに違和感を感じませんね。
この事例も青を壁に使うことで、圧迫感を感じない空間演出がしてあります。
青、青紫の類似色に反対色の黄緑をアクセントにしたリビングダイニングの例。
「鮮やかさを抑えた色や暗めの色とはいえ、赤、オレンジなどをリビングに使うのは勇気が要りそう…。」という方が参考にすると良さそうな事例です。
クッションやペンダント照明のシェードなど、比較的カラーチェンジが簡単な箇所にカラフル色を取り入れたインテリアなので、今すぐにでも真似できそう。
赤紫、オレンジの類似色に反対色の緑をコーディネートしたカラフルリビングの例。
目立つ色ばかりを使った部屋なので「落ち着かない…。」と思ってしまう方は、カーテン、クッション、ソファの3つのカラーコーディネートだけでも参考に。
緑、黄色の類似色に反対色の赤紫をコーディネートしたリビングの例。
1個前の事例と使ってある色が似てますが、こちらは、緑&黄色の面積が多いので、落ち着いた印象です。
緑と赤紫は、想像上では「合うのかしら?」と不安になってしまう組み合わせですが、補色の関係なので、意外としっくり馴染みますよ。
青、緑の類似色に反対色の赤をコーディネートしたリビングの例。
濃い緑を大面積の壁、赤と青をクッションに使うアイデアは、カーテンとクッションでも真似できそう!
この色の組み合わせ方、何となくリゾート風にも感じます。
紫と赤紫の類似色に反対色の青をコーディネートしたリビングの例。
青だけトーンが違うので、目立ってる!!
この壁&ソファに真っ青なブルーを組み合わせてしまうと“色がごちゃごちゃしてる”という印象になってしまう気が…。
薄い青を使うことで、それぞれの色が引き立ってて素敵です。
赤と黄色の類似色に反対色の黄色をコーディネートした一人暮らしの部屋の例。
黄色と青は、クッションカバーやストールという、ごくわずかな面積にしか使用してないのでバランスが抜群!!
赤の壁って目が疲れそうな気もしますが、こうやって事例を見ると一度はやってみたいかも…。
青と紫の類似色に反対色の黄色をコーディネートしたリビングの例。
こんなにハッキリと主張する色ばかりなのに喧嘩してないのが不思議…。
壁と天井を黄色にしたリビングの例ですが、カーテンで真似ても良さそう。
青紫、青の類似色に反対色の黄色をコーディネートしたリビングの例。
黄色は暖色なのですが、この事例の黄色はダークカラーなので、暑さを全く感じませんね。
夏に過ごしやすそうなリビング事例です。
青と青緑の類似色に反対色のオレンジをコーディネートしたリビングの例。
オレンジ色と青の反対色のトーンを全く変えることで、オレンジを際立出せた素敵な事例です。
インテリアカラーは言葉で書くと、頭がこんがらがりそうになりますが、実例を目にすると、合ってるのが一目瞭然ですね。
同じ色相のトーン違い2色+反対色1色
オレンジのトーン違い2色に反対色の青1色をコーディネートしたリビングの例。
「茶色が入っているのに、なぜ?」と思うかもしれませんが、茶色の色相はオレンジです。
なので、オレンジと茶色は横に並べてもしっくりくる訳なんですね。
青のトーン違い2色に反対色のオレンジ1色をコーディネートしたリビングの例①。
1個前の事例と同じ青とオレンジの組み合わせですが、青が壁にもってきてあるので涼しい印象です。
透明テーブルの上にも青とオレンジの本がさりげなく置いてあるのもポイントです。
青のトーン違い2色に反対色のオレンジ1色をコーディネートしたリビングの例②。
1個前とベースの色は同じですが、ダークカラーでコーディネートした部屋なので、落ち着きがありますね。
緑のトーン違い2色に反対色の赤1色をコーディネートしたリビングの例。
このカラーコーディネートは、重厚感と落ち着き、たっぷり♪
木の質感のある家具を使いたい場合は、このカラーコーディネートを真似すると良さそう。
赤のトーン違い2色に反対色の青1色をコーディネートしたリビングの例。
この配色、素敵♪
カウンターキッチン&ダイニングの事例ですが、ソファと壁、ソファとカーテンなどでも応用できそうです。
赤紫のトーン違い2色に反対色の青1色をコーディネートしたリビングの例。
ピンク色が使ってあるのに大人っぽい♪
壁とラグが黒に見えますが、この2つは濃い(暗い)青です。
青のトーン違い2色に反対色の黄色1色をコーディネートしたリビングの例。
青が多く使ってある部屋なので爽やかっ!!
このコーディネートをそっくりそのまま真似してしまうと、冬寒く感じてしまうかも…。
同じ色相のトーン違い2色+類似色1色
黄色のトーン違い2色に類似色の赤1色をコーディネートしたリビングの例。
何だか秋っぽい印象!!
事例は一人掛け椅子の座クッションに赤が使ってありますが、椅子は無しにして、メインソファに赤のクッションを置いてもOKですよ。
緑のトーン違い1色に類似色の青1色をコーディネートしたリビングの例。
更には、黄色や黄緑もプラスしてあり、寒色と中性色を10色以上使ってあるのに、ゴチャっとした印象が全くしませんよね。
この理由は、一番最初に紹介した色の円(色相環)の黄から青緑まで(類似色相)を中心に上手く組み合わせてあるからです。
青紫のトーン違い2色に青1色をコーディネートした子供用寝室の例。
この組み合わせ、女性用ファッションで見たことある気が…。
「服で違和感を感じない組み合わせはインテリアにも合う。」ってことですね。
同じトーンの反対色2色+違うトーンの類似色1色
「同じトーンの反対色2色+違うトーンの類似色1色」と言葉で書くと何だか難しいように感じるのですが、この組み合わせ方を上の寝室で解説すると、
「同じトーンの赤と緑(この事例ではダークトーン)をコーディネートして、更に前の2色とは別のトーン(この事例ではペールトーン)の赤の類似色の黄色をコーディネートする。」です。
この複雑な組み合わせの事例をもう1個見てみましょう。
青と黄色の反対色のトーンを同じにして、明るい赤紫をコーディネートしたリビングの例。
クッションとサイドテーブルに置いてある本がペール系、赤紫がストロングトーンです。
紫と緑の反対色のトーンを同じにして、緑の反対色のオレンジをコーディネートした子供部屋の例。
ホワイトをベースにした室内なので、それぞれの色が際立ってておしゃれ♪
濃淡や反対色を上手に組み合わせたセンスあるコーディネートは、一目見た瞬間「おしゃれ」と感じますね。
類似色の同じトーン3色
色相環で横に並ぶ、赤紫、赤、オレンジの3色を壁とソファに使ったリビングの例。
全色濃い色なので、ムサっと暑苦しい雰囲気ですが、1個前の事例のようにオレンジをペール系にするなどすれば、もう少しリラックスできる部屋になりそう。