センスの良いインテリアを演出する基本は、色やテイストを揃えることですが、「ワンランク上のコーディネートを楽しむなら、照明器具にもこだわると良い。」
そんな思いから、これまで、リビング照明、ソファと照明、ダイニング照明、寝室照明の各部屋の明かりのおしゃれな作り方を特集してきましたが、中でも私が心惹かれるのが、コードが長い照明器具を天井から吊り下げる方法です。
どんな住まいでも、天井に照明器具を取り付けるための電源の場所がありますよね?
大抵の場合、そこに天井に近いシーリング照明を取りつけるか、線のついたペンダント照明を下げるかの2択だと思いますが、“コードが長い照明器具を天井から吊り下げる方法”は、この2つの発展形。
長いコードをグルンと巻いたり、カラフルなコードをアクセントにしたりとインテリアの幅が広がるので、人とは違うおしゃれな部屋演出をしたい時に、もってこいの方法。
コードが長い照明器具を取り付けた、リビング、ダイニング、寝室のインテリア例を見て行きましょう。
※一般的によくある部屋の中心にペンダント照明を下げた事例ではなく、多灯使いの事例を多く掲載しています。
1.リビングを吊り下げ照明で演出した事例
まずは、リビングの主照明の他に、コーナーに多灯照明を使って奥行感を演出した事例を4つ。
デザインの違うアジアンテイストのペンダント照明を4個高さ違いにソファの横にコーディネートした例。
異国情緒溢れるコーディネートが素敵♪
右側にある和風の衝立と照明のテイストが揃ってるので、リゾートっぽい雰囲気も。
リビングのコーナーに白の壺のようなデザインのペンダント照明を3灯コーディネートした例。
テーブルスタンドやフロアスタンドと同じような効果を持たせるため、床から1mほどの高さに灯りを持ってきた事例です。
3個の明かりの高さが違うので、グンとおしゃれに見えますね。
ソファのコーナー部(背面)の床から電顕コードを天井に伸ばし、天井から照明を吊り下げた北欧インテリアの例。
何と素敵なアイデア!!
灯りが下げられている場所は、フロアスタンドを置くと見栄えがする位置ですが、そうするとソファを壁にピタっとくっつけることはできませんよね。
ソファを壁際ギリギリにレイアウトして通路幅を多く取りつつ、灯りを使って部屋に奥行を出すという2つの要件を満たす上級レイアウトの仕方です。
天井高が高い場合は、下記のような方法も。
梁を見せた天井高の高いリビングのソファのコーナーに吊り下げ照明をコーディネートした例。
電源コードを天井まで引っ張らずに、壁にアーム式の器具を取り付けて、引っ掛けた事例です。
こんな器具を探す方が難しいかもしれませんが、こういうコーディネートがしてあると“インテリアにこだわってるな”という感じがしませんか?
続いては、テーブルランプ代わりに吊り下げ照明を活用した事例を紹介。
ソファの両サイドに吊り下げ照明をコーディネートした例。
よくソファの両脇にサイドテーブルを置いて、その上に照明器具を乗せたコーディネートを見かけますが、吊り下げ照明だと、明かりが浮いているような印象に。
このプランの場合、天井に電源が必要になってきますが、こんな方法もあるんですね!!
続いては、リビングの中央に吊り下げ照明を2個以上コーディネートした例。
提灯みたいなデザインのカラフルなペンダント照明を4灯、リビングテーブルの上に高さ違いにコーディネートした例。
天井が高いリビングだからバランスが取れて見えるのかな?
ホテルのラウンジのような落ち着きを感じるリビング例です。
チューリップのようなデザインの黄色のペンダント照明を等間隔で、リビングテーブルの真上にコーディネートした例。
デザイン性の高いペンダント照明を1灯吊り下げるよりも、オシャレ度アップ!!
照明をたくさんつけるのは、リビングが広い場合だけかと思ってましたが、このリビングの広さは、ごくごく一般的。
同じデザインの照明器具が整然と並んでいるだけで、すっきりとした印象も受けますね。
光沢のあるピンク、黄色、シルバーのペンダント照明をリビングテーブルの真上にコーディネートしたポップなインテリア例。
こういうカラフルな照明器具って、インテリア全体が可愛くなり過ぎる印象がありますが、高級感のあるデザインなので、リビング全体がラグジュアリーな印象です。
照明器具の色に合わせたアートやクッションカバーのコーディネートも参考になります。
黒の細長いパイプのような筒を3個吊り下げたようなデザインのペンダント照明をコーディネートした開放的なLDKのインテリア例。
イタリア~ンなお洒落な印象♪
これまで紹介してきた多灯プランとは異なり、1個のベースから何個か照明がぶら下がってるデザインなら、電源の場所は1個で良いですね。
続いては、1か所の電源からデザイン性の高いペンダント照明を吊り下げた例。
貝殻を無数に取り付けた逆円錐型のシャンデリアをリビングテーブルの真上にコーディネートした例。
写真は上部が切れていますが、上部は輪っかをチェーンでぶら下げたようなデザインになっています。
多灯照明とは違いますが、照明器具のデザインにこだわると、こんなにもお洒落なリビングに!!
最後は、今注目の北欧リビングを更に格上げする吊り下げ式の照明を使ったリビングの例を3つ。
天井にむき出しになった配管パイプにコード照明をグルグルと取り付けた例。
こういうデザインの器具は、“デコレーション照明”で探すと、通販でも購入できるみたい。
北欧というよりもインダストリアルに近いインテリアかな?
「インダストリアルインテリアってどんなの?」と興味を持った方は、下記のトピックを参考にしてみて下さいね。
キッチンとリビングの間に仕切り壁を作り、デスクスペースを設けて、コード付き照明を壁に吊り下げた例。
ぶら~んと照明器具が下がってるだけで、“おっ!!”となりますね。
このアイデアは、TVボードの横にも活用できそうな予感です。
コードの長いペンダント照明をリビングテーブルの真上にコーディネートした例。
こういったデザインの照明器具は、電源位置の真下に器具を吊るすのが一般的ですが、電源位置と照明位置をずらすとこんなにおしゃれな印象に!!
器具も4000円以内で手に入るので、簡単に挑戦できそう♪
2.ダイニングを吊り下げ照明で演出した事例
真っ赤なコード照明を3灯、等間隔にダイニングテーブルの真上にコーディネートした例。
このダイニングおしゃれ過ぎる!!
上記で紹介しているリンク先(CB2)は、日本でも購入可能な海外の通販サイトですが、赤のタイプは取扱いが終了している様子です。
赤、オレンジ、黄色、ブルーのコード照明を無造作にコーディネートしたダイニングの例。
電源箇所は7つ。
1個前の事例のように電源から真下に照明を吊り下げるのではなく、天井にフックを取り付けて、わざと不規則に電球を吊り下げるアイデアが素敵!!
10人掛けのダイニングテーブルなので、電球の数が多いですが、6人掛けなら4灯程度でOKかな?
8個の電球がついた赤のコード照明を、天井に取り付けたコの字型の金具にグルグル巻きにしたダイニングのコーディネート例。
ダイニングテーブルの向こう側に見える赤の収納家具はIKEAのPSキャビネット。
家具と照明器具をカラーコーディネートすると、こんなにもお洒落になるんですね。
ダイニングの2か所の電源位置から、コード照明を6個ずつ取り付けてコーディネートした例。
コード位置から、傘のように周りに広げた事例です。
同じコード照明でも、天井にどのように取り付けるかで全く印象が変わりますね。
白の梁にデコレーション照明をグルグル巻きにしたダイニングの例。
屋外っぽいコーディネートの仕方が素敵♪
デコレーション照明って、クリスマスにしか使わないものと思ってましたが、日常的に活用すると一味違ったインテリア演出ができそう!!
同じデザインで色違いのペンダント照明を3灯、等間隔にコーディネートしたダイニングの例。
こういったデザイン性の高いペンダント照明って、単体だとインテリアから浮いて見えそうですが、事例のように壁紙とコーディネートすると上手く馴染むかも。
電源位置からコードを伸ばし、ダイニングテーブルの真上にインダストリアル風の照明をコーディネートした例。
リビング事例にも似たようなコーディネート例がありましたが、長いコードをだらり~んと垂らしたり、グルグル巻きにするだけで、照明器具が数倍お洒落に見えるのは何でだろう…。
シャンデリアを部屋のコーナーから、滑車を使って吊るしたダイニングの例。
「何でこんな不思議な照明の取り付け方がしてあるんだろう…。」と思っていたら、このダイニング、天井が吹き抜けになってるからですね。
シャンデリアの電源は、ダイニングのコーナーの床付近にあり、コードは滑車のロープにグルグルと巻きつけてあります。
3.寝室を吊り下げ照明で演出した事例
ベッドサイドに黒のコードの長い吊り下げ照明をコーディネートした例。
円球に近い真ん丸の電球がめちゃくちゃ可愛い♪
ベッドの真横なので低い位置に電球があっても頭が当たる心配がなさそうです。
ピンクのコード照明をベッドの両サイドにコーディネートした子供部屋の例。
黒の壁紙クロスとの相性抜群!!
ポップな印象のインテリアを作りたい時の参考になりそうな事例です。
真っ赤なコード&シェードの照明をベッドサイドにコーディネートした例。
ナイトテーブル&テーブルランプを使ったよく見かけるベッドコーディネートのテーブルランプを吊り下げ照明に変えたバージョン。
テーブルランプの場合、床方向と天井方向に灯りが漏れますが、吊り下げ照明だと床方向のみ。
この照明コーディネートは、間接照明のような役割も果たしてくれそうですね。
ロープの先端に裸電球を取り付け、周りに網籠を取り付けたようなデザインの吊り下げ照明を2灯、高さ違いにコーディネートしたベッドルームの例。
ナチュラルな雰囲気を一層引き立てるおしゃれな照明の使い方です。
実用性よりもインテリア性重視でコーディネートしてあるのかな?
寝室照明でも紹介した、アジアンテイストのブルーの吊り下げ照明をベッドの両脇にコーディネートした例。
ベッドの色と照明器具の色が同じなので、ホテルのような洗練された印象。
こんなに広い寝室のお家は少ないかもしれませんが、寝るだけの部屋でも、この事例のようにインテリアにこだわりたいものですね。
ベッドの頭部分の壁に棚を取り付けて、コードの長い照明器具を2灯、ベッドの両サイドに垂らした例。
電源位置はベッドの裏にあるのかな?
「ベッドの両サイドにスペースが無いけれど、ナイトスタンドが欲しい。」
そんな時に使えそうなアイデアですが、棚板の奥行が深すぎると照明器具の明かりが目に入ってしまうので、棚板の出幅は無い方が良いかも。
シーリング照明やペンダント照明が主流の日本では、あまり見ることのない、おしゃれな照明使いに衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか?
コード照明を何個もぶら下げた事例を建築に詳しい旦那に見せて、「電源位置が1か所しかない部屋にこの照明プランをするには、天井や壁紙を張りなおすなどの大掛かりな工事が必要なの?」と聞いたところ、「新しく作りたい電源位置の天井に穴を開けて、そこから既にある電源位置へ竿を伸ばして電気コードを引っ張ることが出来るなら、簡単にできるよ。」との反応。
電気コードを引っ張れるかの判断はプロでないと出来ないようですが、それほど複雑な工事は必要なさそう。
[参照元:Houzz Inc]