前回、ダーク、ミディアム、ナチュラルの床色別の家具の組み合わせ方を紹介しましたが、フローリングの色は、木の色を生かした茶系だけではありません。
ホワイトオークやマーブル調など、白黒を基調としたブラック、グレー、ホワイトのモノトーンの床を敢えて選ぶという方もいらっしゃるのでは?
そういえば、20年ほど前、某メーカーの建材シリーズには、暗い・中間・明るい茶色の3種類の他にグレーのカラーバリエーションがあり、このグレーで床と建具をコーディネートした建売住宅が流行っていたことがあります。
また、最近では、北欧インテリアが注目を浴びているせいか、床色をホワイトや寂しい感じのグレーにしたパターンもよく見かけます。
…という訳で、今回は、黒、グレー、ホワイトの床にダークブラウン、ミディアムブラウン(中間色)、ナチュラルブラウン(ライトブラウン)、ブラック、ホワイトの家具を組み合わせた全15パターンの事例とそれぞれの組み合わせに有彩色をセンスよくプラスしたインテリアを40例紹介します。
グレーやホワイトの床色は、カントリーやさきほど書いた北欧という印象もありますが、今回はモダンを中心に。
【モノトーン系】センスのある床色別家具&カラーコーディネート実例-目次
【1】ホワイトのフローリング例
【1-1】ホワイトのフローリング+黒の家具
ホワイトのフローリングの寝室に黒の扉のクローゼットをコーディネートした例。
ベッドリネンも黒にしたインテリアが格好良い!!
かつて流行ったトレンディドラマの主人公ってこんな部屋にで暮らしていたような…。
生活感の無さがたまりませんね。
ホワイトのフローリングのリビングに床から天井まである黒の本棚をコーディネートし、床に真っ黒なカウハイドラグを敷いた例。
木(本棚&テーブル)と革(ラグ&チェア)、2つの異なる素材の色を統一するアイデアは是非参考にしたい!!
黒の格好良いチェアは、高級家具でおなじみの B&B ItariaのMart Leather Armchairです。
【1-1-1】ホワイトのフローリング+黒の家具にプラスするとセンス良く見える色
ホワイトのフローリングのリビングに黒の収納家具と黒のソファをコーディネートし、ベージュにダークイエローのパターン柄のラグをコーディネートした例。
床の色はホワイトというよりナチュラルブラウンに近いですが、ホワイトでも似たようなコーディネートが可能。
こうインテリアって、単色のホワイトやグレーのラグを合わせてしまいそうになりますが、ちょっぴり柄が入っていたり、暖色だったりすると温もりが数段アップする気がします。
【1-2】ホワイトのフローリング+ダークブラウンの家具
ホワイトのフローリングのダイニングにダークブラウンのダイニングテーブルをコーディネートした例。
ヴィンテージっぽい雰囲気のテーブルが素敵♪
同じホワイトの床でも、継ぎ目が目立つ味のあるフローリングの場合は、ヴィンテージやアンティークテイストの家具をチョイスした方がマッチしそうな予感です。
【1-2-1】ホワイトのフローリング+ダークブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
ホワイトのフローリングのリビングにダークブラウンのレザーソファをコーディネートし、オレンジ色のTVボードをコーディネートした例。
私だったら、家具をダークブラウン、ソファをオレンジ色にして、カジュアルな雰囲気にしてしまいそう…。
これ、逆パターンの方がおしゃれ度が120%くらいアップする気がします。
【1-3】ホワイトのフローリング+ミディアムブラウンの家具
ホワイトのフローリングのリビングにミディアムブラウンのチェストをコーディネートした例。
このチェスト、もしかして裁縫箱?
この事例のような真っ白な空間に明るい茶色の家具は似合わないような気がしてましたが、違和感ゼロ!!
逆にミディアムブラウンの家具が1つだけだから良いのかな?
【1-3-1】ホワイトのフローリング+ミディアムブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
ホワイトのフローリングのリビングにミディアムブラウンのリビングテーブルと茶色のレザーソファをコーディネートし、グリーンの座面のチェアを組み合わせた例。
茶系の家具、椅子、ソファでまとめた中に、ポツンと自然を連想させるイエローグリーンのチェアが置いてあるので、和みます♪
テーブルの上にも、木の器に入れたライム?洋ナシ?が置いてあるのもポイントです。
【1-4】ホワイトのフローリング+ナチュラルブラウンの家具
ホワイトのフローリングのダイニングにナチュラルブラウンのダイニングテーブルをコーディネートした例。
静寂、温もり、清潔感の3つを感じる家具チョイスが素敵♪
チェアは、1949年にデザインされたウィッシュボーンチェア(CH24) by ハンス・J・ウェグナーで、日本でも購入可能です。
【1-4-1】ホワイトのフローリング+ナチュラルブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
ホワイトのフローリングのダイニングにホワイトのダイニングテーブルセットをコーディネートし、ナチュラルブラウンの食器棚を組み合わせ、5脚あるチェアのうち1脚を赤にした例。
カントリーっぽい可愛いインテリア♪
左の壁に張ってあるのはキャスキットソンの壁紙、赤のチェアはA56 Armchair by Tolixです。
ホワイトのフローリングのリビングにパステルピンク&パステルブルー&パステルグリーンの木製チェアをコーディネートし、対面側に真っ赤なチェアを組み合わせた例。
パステルカラーとヴィヴィッドカラーが合うのは、床がホワイトだからこそ。
白い床なら、挑戦してみて欲しい組み合わせです。
【1-5】ホワイトのフローリング+ホワイトの家具
ホワイトのフローリングのリビングにホワイトのオープン棚付きの収納家具をコーディネートした例。
床から天井まである背の高い家具ですが、白なので圧迫感なし!
床に置くタイプではなく、壁に取り付けるフロートタイプなので、更に部屋が広く見えますね。
【1-5-1】ホワイトのフローリング+ホワイトの家具にプラスするとセンス良く見える色
ホワイトのフローリングのリビングにホワイトのソファをコーディネートし、周りにオレンジ色のチェアを2脚レイアウトした例。
アウトドアっぽいデザインのチェアを置く遊び心満載のインテリアが変わってる…。
クッションやアートにオレンジ色が混じったピンクを使うことで、寒々しくなりそうなホワイトの空間にセンスよく暖色がプラスしてあります。
ホワイトのフローリングのダイニングにホワイトのソファをコーディネートし、パステルピンクの木製チェア2脚とパステルグリーンのテーブルをコーディネートした例。
リビングの事例にもありましたが、ホワイトにパステルカラーをプラスすると、本当に可愛い♪
このピンクのチェアは、1960年デザインのイルマリ・タピオヴァーラ(Ilmari Tapiovaara)のマドマーゼルチェアで、日本でも入手可能です。
ホワイトのフローリングのリビングにホワイトのレザーソファをコーディネートし、ターコイズブルーのクッションを組み合わせた例。
同じ面積でも、床の色によって広さの見え方が変わってくるのですが、ホワイトが最も広く感じる色。
そのホワイトの広々とした印象を残しつつ、センスよく有彩色をプラスするには、寒色のブルーが最も効果的です。
【2】ブラックのフローリング例
【2-1】ブラックのフローリング+黒の家具
黒のフローリングのダイニングに黒のダイニングテーブルセットと黒のシェルフをコーディネートした例。
艶のある高級な印象の室内を上品にまとめたモノトーンインテリアが素敵過ぎる!!
部屋を黒でまとめると格好良い気がして憧れますが、この事例の場合は、片側が全部窓になっていて、廊下との間仕切りも1枚ドアではなく、大きな引き戸になっている為開放的に見えるだけ。
窓が小さく、ドアが1枚ものの開き扉パターンの閉鎖的な部屋で、この色を真似してしまうと窮屈な印象になってしまうので、気を付けましょう。
黒のフローリングのダイニングに、黒のテーブルと黒のソファをコーディネートした例。
コーナーにあるテーブルとアイアン+ミラーのディスプレイの仕方がおしゃれ過ぎっ!
黒を使いつつ、エレガントやレトロを感じさせるインテリアの作り方は、女性の一人暮らしの部屋の参考にもなりそうですね。
黒のフローリングのリビングに黒のリビングテーブル&黒のソファをコーディネートした例。
壁にある黒い物体は暖炉かな?
黒い床の部屋は狭苦しく感じてしまうのですが、これだけ真っ黒でまとめられていると、もはや潔い!?
真っ黒といえど、ホワイトのレースカーテンで、窓の明かるさや開放感が残してあるのがポイントです。
【2-1-1】ブラックのフローリング+黒の家具にプラスするとセンス良く見える色
黒のフローリングのリビングに、床から天井まである黒の本棚をコーディネートし、部屋の中央にホワイト×ブルーのパターン柄のラグを敷いた例。
黒とブルーのコントラストが圧迫感を軽減!
同じ黒い床のリビングなのに、1個前の事例と比べると開放的な印象がしませんか?
黒のフローリングのダイニングに黒の脚のガラステーブルをコーディネートし、ダークイエローのチェアを4脚レイアウトした例。
床が黒いとホワイトのダイニングテーブルセットを置いて、コントラストを作る無難なコーディネートをしがちですが、こんな色の組み合わせ方もできるんですね…。
茶系の木製家具を置いた時のような温もりを感じます。
【3-2】ブラックのフローリング+ダークブラウンの家具
黒のフローリングのダイニングにダークブラウンの綺麗な木目のダイニングテーブルセットをコーディネートした例。
このダイニングチェアの木目、高級感たっぷり!!!と思ったら、1958年デザインのノーマン・チャーナー(Norman Cherner)のサイドチェアでした。
この椅子は、日本でも購入可能なので、気になる方は探してみて下さいね。
ちなみに写真のチェアは、ウォールナットです。
【3-2-1】ブラックのフローリング+ダークブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
黒のフローリングのダイニングに黒の天板に黄色の脚のダイニングテーブルをコーディネートした例。
こんな場所に黄色を使うなんて…。
DIY作品かしら?
【3-3】ブラックのフローリング+ミディアムブラウンの家具
黒のフローリングのダイニングに、質感のある木製のミディアムブラウンのダイニングテーブルをコーディネートした例。
「黒の床は4番手くらい。」そう思ってた私も、この事例を見た途端「黒の床の部屋が良い♪」と思ってしまった(笑)
カウハイド(牛柄)を使ったチェアは、フランスの家具メーカー、リーン・ロゼのFil(フィル)です。
1脚9万円ほどする高価な椅子ですが、憧れます!!
黒のフローリングのダイニングにミディアムブラウンの木目のダイニングテーブルをコーディネートした例。
「木目が目立つ家具は、茶系の床と組み合わせるよりも黒の床に組み合わせた方が良いのかしら?」と思うくらい、テーブルが一番に目に飛び込んでくる!!
暗い床に明るい木製家具の組み合わせは違和感が出てしまうのかと思ってましたが、ダイニングチェアが黒のせいか、とても相性が良く見えます。
【3-3-1】ブラックのフローリング+ミディアムブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
黒の床にミディアムブラウンのキャビネットをコーディネートし、くすんだ赤のタオルを組み合わせた洗面室の例。
リビングやダイニングの事例ではないですが、茶色、赤、黒の組み合わせ方が意外にもマッチしていたので掲載。
この組み合わせは、テーブルミディアムブラウン、黒のソファに赤のクッションと言った具合にリビングで真似ても良さそう。
【3-4】ブラックのフローリング+ナチュラルブラウンの家具
黒のフローリングにナチュラルブラウンのキャビネットをコーディネートしたバスルームの例。
これもリビングやダイニングの事例ではありませんが、黒のフローリングのリビングで収納家具、黒のダイニングで食器棚の色を決める時の参考に。
【3-4-1】ブラックのフローリング+ナチュラルブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
黒のフローリングのダイニングにナチュラルブラウンのダイニングテーブルをコーディネートし、真っ赤なカウンタースツールとアイスブルーのチェストをコーディネートした例。
パステルカラー+ビビッドカラーは、ホワイトのフローリングの事例でも紹介しましたが、黒の床にも合うなんて…。
赤のスツールは、TolixのMarais Barstoolで、日本からでも購入可能です。
【3-5】ブラックのフローリング+ホワイトの家具
黒のフローリングのリビングの2面の壁にホワイトのオープン収納+デスクをレイアウトした例。
4面の壁のうち1面は壁から天井まで家具で覆われている状態なのですが、色が白いせいか圧迫感ゼロ!!
黒の床の部屋でも、こんなに開放的なインテリアが作れるなんて驚きです。
黒のフローリングのリビングにホワイトの引き出し式の収納家具をコーディネートした例。
階段の下を上手に活用した収納場所の作り方が面白い!!
黒の床とフラット扉の収納家具の組み合わせは、失敗がないコンビネーションではないかと思います。
【3-5-1】ブラックのフローリング+ホワイトの家具にプラスするとセンス良く見える色
黒のフローリングのキッチンにホワイトのキッチンを組み合わせ、カウンターチェアを赤にした例。
クネっと曲がった座面のチェアが可愛い♪
このカウンターチェアは、BUCH by GREAT DANEで、日本から購入することはできません(しかも現在、赤は無い様子)が、シルエットやデザインの参考に。
黒のフローリングにホワイトのキャビネットを組み合わせ、黄色のラグとタオルをコーディネートした洗面室の例。
水回りの事例が続きますが、このカラーコーディネートはリビングやダイニングにも。
黄色の花を飾ったような華やかな印象は、暗い床色だからこそ出せる雰囲気ではないかしら?
【3】グレーのフローリング例
【3-1】グレーのフローリング+黒の家具
グレーのフローリングのリビングに黒のチェストとくとのチェアをコーディネートした例。
モノトーンでまとめた静寂を感じるインテリアがおしゃれ♪
綺麗なガラスアイテムを飾ると一層豪華な印象になりそうな予感です。
【3-1-1】グレーのフローリング+黒の家具にプラスするとセンス良く見える色
グレーのフローリングのリビングに黒のレザーチェア×2とイエローのソファを対面式にレイアウトした例。
グレー×イエローの組み合わせは初めて紹介するかも。
鮮やかなイエローではなく、灰みがかったイエローのソファなのでモダンな雰囲気が失われていませんね。
【3-2】グレーのフローリング+ダークブラウンの家具
グレーのフローリングのリビングにダークブラウンのTVボード兼本棚をコーディネートした例。
グレーとダークブラウンが合うなんて新発見!!
この事例を見てると「茶系以外の床色の部屋でも気にせずに木の家具を組み合わせても違和感がない。」というのがわかりますね。
【3-2-1】グレーのフローリング+ダークブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
ダークグレーの床色のリビングにダークブラウンのTVボードをコーディネートし、ラグ、クッション、アートでオレンジ色をプラスした例。
流れるような模様のラグに抽象的なアートを組み合わせるハイセンスなインテリアは、大人モダンなリビングを作りたい時の参考に。
【3-3】グレーのフローリング+ミディアムブラウンの家具
グレーのフロチングのリビングに床から天井まであるミディアムブラウンの収納家具をコーディネートした例。
グレーの床色と言えば、コンクリートっぽい印象がするので、マットな家具しか似合わないような気がしてましたが、木目がはっきりとした家具も似合うなんて。…。
事例は、収納家具を間仕切り代わりにしたパターンですが、TVボードにこのような木目デザインを選んでもマッチしそうですね。
【3-3-1】グレーのフローリング+ミディアムブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
グレーのフローリングのリビングにミディアムブラウンのTVボードをコーディネートし、ダークオレンジのソファを組み合わせた例。
ダークブラウンの家具との組み合わせのところでも、オレンジ色をプラスした事例を紹介しましたが、グレー×茶色×オレンジ色って、もしかして相性抜群!?
【3-4】グレーのフローリング+ナチュラルブラウンの家具
グレーの床色のリビングにナチュラルブラウンの収納家具をコーディネートした例。
明るい茶色の家具を置くと開放的な印象に!!
リビングテーブルの色決めの参考にもなりそうですね。
【3-4-1】グレーのフローリング+ナチュラルブラウンの家具にプラスするとセンス良く見える色
グレーのフローリングのLDKにナチュラルブラウンのキッチンを組み合わせた、ソファ用クッションに光沢のあるグリーン系をコーディネートした例。
床色がグレーだと感じさせないくらい自然を連想!
グレーの床色の部屋で、ナチュラルモダンなインテリアを作りたい場合は、薄い茶色の家具+グリーン系のファブリック+観葉植物にすると良いかも。
【3-5】グレーのフローリング+ホワイトの家具
グレーのフローリングのリビングにホワイトのリビングテーブル&ホワイトのレザーソファをコーディネートした例。
座椅子を100倍くらいおしゃれにしたようなデザインのソファが素敵!!
横幅の広いソファが置けない狭い一人暮らしも部屋の参考にも。
【3-5-1】グレーのフローリング+ホワイトの家具にプラスするとセンス良く見える色
グレーのフローリングのリビングにホワイトのTVボードをレイアウトし、ソファを茶色にした例。
土や木、自然を感じさせる茶色を足すことで、グレー独特の無機質な雰囲気を緩和した例。
ファミリー住まいだけど、「選んだ家の床がグレーだった…。」「グレーの床で暖かいリビングインテリアを作りたい。」という時の参考に。
[参照元:Houzz Inc]