何となくサイズ重視で選んでしまったダイニングテーブル。
買った当初は部屋に馴染んでいたものの、室内に家具やインテリアアイテムが増えるたびに「色が気に入らない」「周りの雰囲気と合ってない」と感じることはありませんか?
我が家が2年前にDIYで作った一枚板のダイニングテーブルがこちら。
ガラス製テーブルセットからこのダイニングテーブルに変えた時の方法は、下記のトピックを参考に。
この後、カーテンの色を変え、壁に写真を飾り…、等々、周りに手を加えていくうちにダイニングテーブルの色だけが浮いているような気がしてきたので、この度、思い切って違う色にDIYで塗り替えることにしました。
- 家具の色を明るい茶色から濃い茶色
- ツルツルピカピカを古ぼけた感じに
などホームセンターでも家具をペイントする塗料は購入できますが
- 「どうせ塗る変えるなら、木の色ごと変えたような雰囲気にしたい」
- 「面倒くさがりなので手間を掛けずに塗り替えたい」(作業工程が少ないのが良い)
- 「翌日の朝からジャンジャン使いたい」(乾くまで時間がかかるのは嫌)
- 「DIYが趣味ではないので本格的な道具は不要」(サンダーなどの専門的な道具を買いたくない)
- 「ゴミや木くずをなるべく避けたい」(ソファや他の家具が埃っぽくなるのが嫌)
- 「手が汚れるのが嫌」(手が汚れるだけでテンションが下がり作業がはかどらない)
- 「臭いがするのも嫌」(寒い真冬に換気の為に窓を開けるのは地獄)
という私は、ホワイト系ヴィンテージの素人でも簡単に塗れるペイントをチョイス。
上の写真を見て、一般的な塗り替えによくある
①前の塗料を削って剥がします。
②新しい色をペイントします。
③②が乾いたら更に表面を刷ります。
④黒っぽい色を上から塗ります。
⑤風合いを出すために④を更に削ります。
という何段階もある手順を想像してしまった方も多いのでは?
でも、この事例は、これらの面倒な手順をほとんど使わずに、まるで魔法のように幅2.4m奥行き88cmの大きなダイニングテーブルを明るい茶色からヴィンテージホワイトにたった“1時間”で塗り替えています。
塗るだけで、ヴィンテージ感が出せる&めちゃくちゃ簡単なペイントを使ってるので、塗り替え初挑戦という方も楽々。
使ったもの、作業時間等を細かく解説していきますので是非参考にしてみて下さいね。
ちなみに、私も家具を塗り替えたのは、人生初めてです。
(塗料+刷毛を触ったのも初めて)
茶色のダイニングテーブルをホワイトグレーでヴィンテージ風にアレンジ-目次
1.ダイニングテーブルを塗り替えるのに準備したもの
2.アニースローン クリアワックス(色を定着させる用※2)
3.アニースローン ブラックワックス(ヴィンテージ感を出す用)
4.アニースローン ハードブラシ Mサイズ(※1※2)
5.アニースローン ワックスブラシ Lサイズ(※1)
6.サンドペーパー80番(※3)
7.薄手のぴったり手袋(※3)
8.トレイ(※2)
9.ウエス(※3)
10.お玉(※2)
11.プレスアンドシール(Press and seel)(※2-1)
※1…この塗料の為に作られた専用ブラシですが市販品でも可。(市販ブラシと塗り心地を比較しましたが断然専用ブラシの方が使いやすいです)
※2…塗料を購入したショップでスターターキットとして用意されていたもの
※2-1…トレイをペイントで汚さずに使える優れもの(コストコなどに売ってるらしい。私はショップで上記のついでに購入)
※3…ホームセンターで入手
アニースローンチョークペイント

アニースローンチョークペイント カントリーグレー&クリアワックスと色見本
色の塗り替えに使った塗料は、イギリスのアニースローン チョークペイントです。
1Lで13㎡くらい塗ることが可能なこの塗料は、ペイントが生活の一部となってるイギリスでは当たり前のように使われていて、使い勝手はもちろんのこと、カラーバリエーションが豊富なのが最大の魅力です。
日本ではシャビーシックなインテリアを作るのにおすすめの塗料として紹介されていることが多いですが、格好良いヴィンテージ感を出すのにも向いていると思います。
使ってみた感想は、
- ペイント時にありがちなキツイ臭いがしない(※換気不要)
- 手が汚れてもすぐに水洗いできる(テンションアゲアゲで塗れる)
こういった点が、ペイントの高い敷居を下げてくれるので初挑戦の私でも「次は何を塗ってやろうか…」と次の野望が沸々とわいてる状態です。
製品の詳しい説明は、公式サイトをご覧いただくとして、「塗り替えるってこんなに簡単なの?」と、1回塗っただけで、その良さを実感することができました。
アニースローンチョークペイントの入手方法
アニースローンのチョークペイントは、残念ながらホームセンターには置いていないので、代理店(ストッキスト)の実店舗に足を運ぶか通販で購入します。
私の場合は、色を自分の目で確かめてから購入したかったのもあり、実店舗にお邪魔してペイント後の家具や小さな木に塗った色見本を見せて頂き、その中から色を決めました。
2.最短2ステップで完了!!ダイニングテーブル塗り替え手順
準備物を用意したら、早速塗り替え開始!
参考に時間を書いていますので、作業時間の目安にして下さいね。
2-1.サンドペーパーで表面を削る
19時半~
作業スタート。
木目に沿ってガシガシとペーパーを掛けていきます。
2㎡ほどを削り終えたのは約5分後です。
我が家の場合は、サンドペーパーで削った部分とそうでない部分にペイントを塗ってみて、どちらが良いかを判断し、表面を軽く削ってからペイントすることにしました。
2-2.好きな色でペイントする
19時35分~
ペイントスタート。
白みが入ったペイント。
このマーブル調の色みが塗った後の自然なニュアンスを作ってくれるようです。
缶の蓋を取り、ペイントを底からよく混ぜて、トレイに移し、トレイを片手にペイント専用ブラシで塗っていきます。
スタートキットにトレイが付いているのは、ペイントを小分けする為。
液垂れもぜず、塗りたい場所にペイントを持ってこれるのでこれは便利!!
最初は薄塗りで木肌を残しつつ、厚みや掠れ具合を調整します。
(地の色を残したい場合は、薄めにペイントを入れて行くのがポイントかも)
塗っただけなのにヴィンテージ感たっぷり♪
白の上からグレーを塗ったように見えますが、アニースローンのチョークペンイントは「ベース色を塗った後に違う色を塗る」といった工程を経ることなく、1個の色でこのニュアンスを表現できます。
(特別な技を使うことなく、自然な濃淡が発生!!)
20時
この状態まで塗り、乾かします。
(…と言っても、塗ってるソバからすぐに乾いていくので、暖房をかけた部屋で表面が乾ききるのに30分くらいでした。所要時間はトータル1時間です)
待ち時間を有効活用するために
「ペイントの表面が乾くまで何もしないで待ってるのは手持ち無沙汰」という場合は、この時間を使って、使用後のブラシを洗ってしまいましょう。
ブラシは、
①紙コップにぬるま湯を入れて筆先についた余分なペイントを落とす
②お湯を捨てる
③同じ紙コップにぬるま湯を入れて中性洗剤を溶かしてブラシをくるくる
④お湯を捨てる
ペイントが取れたら
⑤毛先を下にしてしっかりと乾かします。
(ブラシは何度でも使用可能なので、使用後早めに洗って丁寧に保管しておくのがベスト。)
2-3.色の保護にワックスを塗る
ペイントの表面が乾いたら、クリアワックスを塗ります。

正式名称はソフトワックス-クリアですが、ソフトワックス-ブラックと混同しないようにクリアワックスと呼ばれていることが多い様子。
写真は、ウエスを入れてる状態ですが、塗る時は専用のブラシにたっぷりと取って、ペイントの上から押さえつけるように塗っていきます。
ワックスを塗ったところを、ウエスでワックスを刷り込むように押し付けていき、完成です。

ワックス塗布前

ワックス塗布後
上の写真は、同じ箇所のクリアワックス有り無しの比較です。
(※黒っぽい汚れみたいな部分は、2-4で説明するブラックワックスです。)
塗布後の方が少し暗く深みが出て、良い感じに仕上がっています。
クリアワックスは、ペイントの保護や定着、質感の向上が主な役割ですが、2-4で解説するブラックワックスを加える時は、必須になります。
2-4.更にヴィンテージ感を加えるためにブラックワックスを塗る
古びた感じを出すためにウエスにブラックワックスを少量取り、黒っぽくしたい部分に塗っていきます。
(黒っぽくしたくない場合は、ブラックワックスは不要です。)
我が家の場合は、傷ついた雰囲気を出したかったので、表面にかなり塗ってますが、表面は無しでテーブルの厚み部分の角をメインに塗ると雰囲気が出ます。
- 当たって擦れたような感じ
- 凹んだ感じ
などなど、場所や塗る量によって様々なニュアンスが作れるので結構楽しくなってきます。
ブラックワックスの使い方
写真の左側にある凹んだ部分にブラックワックスを塗って、使い込んだ感を出してみました。
ウエスにちょっぴりブラックワックスをつけて、指で押さえるようにして、ペロンとひと塗り。
濃くしたい部分にもう一度塗り、全体的にすり広げて周りをぼかします。
黒く塗り過ぎた箇所は、2-3.で使ったクリアワックスを塗布して消していきます。
(※上からクリアワックスを塗って消すことができるのは、下にクリアワックスが塗ってあるから)
黒い部分の場所や濃淡を自由に作れるのが嬉しいポイントです。
カントリーグレーをペイント後、クリアワックスを掛けた状態。
(もちろん、このままでもOK。サンドペーパーで削る作業を無しにすれば、塗り替え作業はわずか2ステップです。)
上記にダークワックスで黒(グレー)を加えた状態。
3.木目以外の色がおすすめ!!手軽にヴィンテージ感が出せるアニースローンチョークペイント実例
最後に、アニースローンのチョークペイントは、カラーバリエーションが豊富なところも魅力の一つです。
ダイニングテーブル&チェアのペイント事例を中心に紹介しますので、既製品では見かけることのない個性的な色使いに注目しながら、ご覧くださいね。
ペイントカラー:オリジナルカラー&フレンチリネン
フレンチテイストのダイニングテーブルの脚をグレー系でペイントした例。
所々かすれてる感じが素敵です!!
ペイントカラー:ルイブルー
茶色の木目天板のダイニングテーブル+ベンチの脚を剥げたグレー系でペイントした例。
アンティーク家具ではないのに、アンティークな雰囲気が出てます♪
ペイントカラー:クリーム
ダイニングチェアの座面を可愛いイエロー系でペイントした例。
天板もアニースローンだと思いますが、こういう雰囲気は、色を削って下の色をだすのではなく、赤系でペイント→乾いてから赤を残しつつブルー系でペイントすれば出来るみたい。
塗り重ねるだけで剥げた感じが出るのもアニースローンの魅力です。
ペイントカラー:プロヴァンス
フレンチカントリー風の木製ダイニングチェアをグリーン系でペイントした例。
木枠の曲線部にブラックワックスを塗って、雰囲気が出してあります。
ペイントカラー:フレンチリネン
木肘付きの木製チェアとダイニングテーブルの脚をホワイト系でペイントした例。
このチェアもブラックワックスで雰囲気UP!!
曲線や凸凹が多いダイニングテーブルやチェアは、ブラックワックスの威力を発揮しそう。
ペイントカラー:カントリーグレー
アメリカンカントリーな木製のダイニングテーブル&チェアをマットな感じにペイントした例。
アニースローンのチョークペイントは、2回塗りをするとマットな感じにもできるそう。
数年経って色に飽きてきたら、更に上から違う色を塗ることも可能です。
家具をペイントした例
ペイントカラー:フローレンス
チェストをグリーンにペイントした例。
こんな家具の色、探しても絶対に見つからない!!
エメラルドグリーンっぽいカラーが爽やかな印象です。
ペイントカラー:フローレンス&ブラックワックス
チェストを黒味がかったグリーンにペイントした例。
先ほどのグリーンの上からブラックワックスが塗ってあります。
倉庫の奥に眠ってたような雰囲気ですね。
ペイントカラー:グラファイト
ドレッサーをマットな黒系でペイントした例。
これもアンティーク家具のような雰囲気!!
ペイントカラー:イングリッシュイエロー
デスクをイエロー系でペイントした例。
鮮やかなフレッシュイエローが可愛い♪
ホワイトの壁の前に置くと余計に色が引き立ちますね。
ペイントカラー:ジヴェルニー
TVボード(?)を鮮やかなブルーでペイントした例。
更にブラックワックスを塗って汚れた感を演出!!
今度、この色を室内ドアに使う予定です。