「マンションに住んでて、書斎を作りたい。」
でも部屋数に限りがあるので「壁に閉ざされた自分専用の書斎を持ちたい」という願望は諦めなければならない…。
そんな時は、マンションのメリットである“壁面が多いこと”を利用して、他の用途の部屋に書斎エリアを作ってみましょう。
なぜ、マンションに壁面が多いのかと言うと、
- 一戸建ての場合は、独立した建物なので東西南北に自由に窓を作ることができる。
- マンションの場合は、両隣(若しくは隣)にも別の住居があるため、窓があるのは2方向(角部屋の場合は3方向)のみ。
だから。
窓が無いということは、「床から天井までの壁がたくさんある」とも取れるので、この壁面を生かせば、デスク+上部に収納(収納部は無しでも可)の簡易的な書斎が作れるという訳なんです。
書斎の最低限の広さは、畳1枚分(90×180cm程度)。
畳1枚分の書斎例
畳2枚分の書斎例
みなさんがお住まいのマンションで、壁の前に畳1枚分のスペースが空いている場所はありませんか?
マンションの書斎の作り方&インテリア実例-目次
1.キッチンに書斎を作った例
キッチン入口横の90×90cmほどの壁を活用してパソコン作業スペースを作った例。
デスクの天板と引き出しはシステムキッチンのカウンター&キャビネットと同じ。
上部の壁面にアートを飾り、他の部屋からの見栄えも考えたコーディネートの仕方がとても参考になります。
続いては、I型のシステムキッチンを壁付けにして、隣に書斎スペースを設けた例を2つ。
システムキッチンのフロアキャビネットの隣に、フロアキャビネットと同じ奥行きのデスクをくっつけて、ホワイトのチェアを組み合わせた書斎の例。
キッチンと書斎が繋がってるみたい。
書類の収納場所は、上部の壁面にウォールユニットかオープンシェルフを取り付けることで解決。
ホワイトキャビネットのI型壁付けキッチンの隣に、はしごみたいなデザインのデスクを置いて書斎スペースを作った例。
このお部屋、よく見ると同じ空間にキッチン、ダイニング、リビングがあるLDK。
キッチンキャビネットとデスク(はしご型デスク)を同じ色にすることで、一体感を出し、チェアを透明にすることで圧迫感を少なめにするカラーコーディネートの仕方も参考になります。
続いては、必要な時だけ使える折り畳み式のデスクを使った書斎例を紹介。
壁付けキッチンの入隅側の壁面に、幅70cm奥行50cmほどの折り畳みデスクを取り付け、上部にオープン棚をコーディネートして書斎にした例。
「床に置くデスクだと動線の邪魔になる。」という場合に参考にしたい事例。
チェアも本格的なデザインではなく、スタッキングできる丸椅子。
「簡易的な書斎」といった雰囲気ですが、パソコン作業をするには十分。
2.ダイニングに書斎を作った例
ダイニングの壁面に2人用の書斎を作った例。
デスクは、カウンター用木材を壁面に固定して真ん中に引き出しチェストをon。
食事スペースから丸見えの書斎をディスプレイスペースのようにおしゃれにコーディネートしたインテリアの作り方も参考になります。
ダイニング空間の掃き出し窓の下に書斎を作った例。
コンソールテーブルのようにも見えるシンプルデザイン。
部屋内に張り出した50cmほどの柱型の間を活用した書斎例です。
ダイニングの背の低い窓下に書斎を作った例。
デスクの左右と上部はキャビネットになっていて、門のようなデザイン。
デスクは壁面固定の折り畳み式になっていて、デスクの高さは一般的なデスク高よりも高めにレイアウトしてあります。
ダイニングの柱型の出っ張りに合わせて収納家具を置き、天板を乗せてパソコン台にした例。
収納家具に足を入れるスペースが無いので立ったままパソコンを動かす感じかな?
THE書斎という雰囲気ではないので、食事空間に上手く馴染んでいます。
ダイニングの壁面に向かって幅180cmほどのデスクをレイアウトし、本格的な書斎にした例。
デスクとダイニングテーブルの間の通路スペースは120cmほど。
広いダイニング例ですが、ダイニングの一方の壁の長さが330cm程度あるダイニングなら、このようなレイアウトは可能です。
ダイニングテーブルと兼用した書斎例
ダイニングテーブル+ダイニングチェアの組み合わせは、デスク+デスク用チェアと高さが同じくらいなので、ダイニングを書斎として活用するのも一つの方法です。
長手に2人ずつ、短手に1人ずつの6人掛けテーブルを置いたダイニングの壁面に、幅157cmのホワイトのオープン棚を2個と幅77cmのホワイトのオープン棚を1個(合計391cm)並べて、本や書類入れにした例。
オープン棚には、本や書類以外に食器も収納。
家具は、IKEAのKALLAXで、壁面の長さや高さに合わせて、オープンユニットを組み合わせていくタイプです。
4人掛けダイニングテーブルを置いたダイニングの壁面に、床から天井までL型にオープン棚を取り付け、本をぎっしりと詰め込んだ例。
1個前のオープン棚よりも、こちらのデザインの方が書斎っぽい雰囲気。
本や書類を色ごとに分けて、乱雑な雰囲気を消す収納の仕方も参考になります。
3.リビングに書斎を作った例
リビングは、ソファ、テーブル、TV台、収納家具など他の部屋と比較すると家具点数が多い場所です。
その為「畳1枚分のスペースを確保することができない」と思ってしまいがちですが、家具の奥行きや通路スペースを上手く活用すれば、書斎を作ることが可能です。
3-1.通路スペース
縦長リビングに通路幅を150cmほど確保して、ダイニングテーブルセットとソファをレイアウトし、通路スペースの壁面に沿って書斎を作った例。
長細い空間を上手に活用した書斎例。
デスク用チェアの位置をリビングとダイニングの間に持ってくることで「チェアを引いた時、他の家具とチェアの背もたれがぶつかる」現象を避けてあるところもポイントです。
壁を背にソファをレイアウトし、違う面の壁面に書斎スペースを設けた例。
デスクがある壁面からソファの端までは120cm程度。
ソファを壁の中心ではなく、コーナーに寄せて置くと想定すると、リビングの一方の長さが、120cm+ソファの幅あれば、このレイアウトは可能です。
コーナー部に置かれたフロアランプは、リビング全体の明かりの補助だけでなく、デスク用照明としても活用。
壁から120cmほど離れた場所にソファを置き、壁面に向かって書斎を作った例。
ソファから書斎が全く目に入らないレイアウト。
“作業に集中したい派”の方が参考にすると良さそうな事例です。
3-2.TVボードの隣
リビングの壁を背にソファを置き、対面の壁面に壁掛けTVをレイアウトし、TV横の壁面に向かって書斎を作った例。
TVボードの奥行きとデスクの奥行きを同じにして、段違いに取り付けるアイデアがおしゃれ!
この位置の書斎なら、TV観賞の邪魔になりませんね。
リビングの壁を背にソファを置き、対面の壁面にハシゴ型のデスクを置いて書斎にした例。
TVが無い事例ですが、デスクの右隣にTVとTVボードがあると想定。
デスク幅90cm+TVボード幅120cmで、リビングの壁面の長さが2mちょっとあれば、このレイアウトが可能です。
リビングの壁を背にソファを置き、対面の壁面にホワイトのカウンターテーブルを取り付け、液晶TVを壁掛けにし、カウンター下にTV台を置いた例。
書斎っぽくない上品なデザインが素敵。
「TVは、収納扉や収納棚がついたTV台に乗せるもの」と思ってしまいがちですが、この事例のようにTV台とTVの間にカウンターを1枚挟むことでデスクが出現!!
壁面を上手く活用したおしゃれな書斎兼TVコーディネートに目から鱗です。
3-3.ソファの後ろ
L型ソファを一面は壁、もう一面は通路スペースを空けてレイアウトし、ソファの通路側の背もたれに向かってデスクをくっつけた例。
何というアイデア!
ソファの背もたれを壁面と同じように考えた書斎の作り方に脱帽です。
3-4.ソファの隣
I字ソファを壁面を背にレイアウトし、リビング入口横とソファの間の壁面を活用して書斎を設けた例。
窓側にある収納家具の幅90cm、ソファの幅180cm、デスクの幅90cmで、壁面の長さは4mくらいあるでしょうか。
同じ面に家具がまとめてあるので、リビング全体も広く見えます。
「こんなに長い壁面が無い」という場合でも、もう少し幅狭のソファとデスクだけを使えば、似たようなレイアウトは可能です。
4.寝室に書斎を作った例
4-1.ベッドと平行に書斎
寝室の真ん中に左右に同じスペースを空けてシングルベッドを置き、窓側に窓に向かって書斎を設けた例。
掃き出し窓とデスクが思いっきり被ってますが、窓が片側だけ開くようにレイアウトしてあるのでテラスに出られないということは無し。
デスク&引き出しは、IKEAのLINNMON リンモン/ALEX アレクスっぽいです。
寝室の大きな窓の前に幅120cmほどのデスクとワークチェアを置いて書斎にした例。
ストレージBOXとワークチェアを同じオレンジで統一したカラーコーディネートがおしゃれ!!
この事例も書斎スペースと窓が被ってますが、デスクがホワイトなので“遮られた感”が少な目です。
4-2.ベッドの足元に書斎
ベッドの足元の壁面に木製デスクとワークチェアを置いた書斎例。
壁面からベッドの足元の端までが120cm程度空いていれば、このレイアウトは可能です。
下記は、デスク&ワークチェア&ベッドの位置関係を上から見た図。
寝室の腰窓の反対側の壁面にベッドを置き、腰窓の下に書斎スペースを設けた例。
この寝室は、かなり長細く、書斎とベッドの間がかなり空いていて、その空いた空間を活用して収納家具をレイアウト。(下記参照)
開き扉や引き出し付きの収納家具でも、引き出しや扉がベッドやデスクとぶつかるということはなく、収納家具の前に立って引き出しを開け閉めするスペースも十分に確保できています。
4-3.ベッドの隣に書斎
ベッドの隣に壁に向かって幅160cmほどの木製デスクをレイアウトし、上部に目隠し付きのウォールキャビネットを取り付けた例。
見せる隠すのバランスが美しいデスク。
海外のLAX SeriesのOffice向け家具を使った事例ですが、デザインの参考に。
ベッドと壁の間の90cmほどのスペースにデスクをすっぽりとレイアウトし、書斎にした例。
ベッド脇のスペースを活用したコンパクトな書斎。
書類の収納場所は、デスク上部にウォールシェルフを取り付けることで確保できますね。
5.廊下や玄関ホールに書斎を作った例
「玄関が広い」または「廊下の幅が1.5m以上ある」という場合は、廊下や玄関ホールに書斎を作るのも一つの方法です。
5-1.広い玄関ホールに書斎
玄関ホールのコーナーに、黒のデスクとワークチェアを置いて書斎を作った例。
書類は、クリア素材のストレージボックスに入れて、チェアとの素材感を統一。
黒×白×シルバーの無機質なカラーコーディネートなので、書斎というよりはディスプレイスペースといった雰囲気も。
玄関ホールとリビングの開口部に間仕切りのようにデスクをレイアウトした例。
何というアイデア!!
間仕切りやドアの無い壁面を上手く活用した書斎の作り方に目から鱗。
オープンシェルフは、リビングの壁面から繋がっています。(下記参照)
5-2.広い廊下に書斎
広い廊下に幅2m以上の書斎を作った例。
向かって左側はLDKとの仕切り壁、向かって右側は収納家具。
廊下で書き物やパソコン作業をするのって違和感を感じますが、周りに何もない分、集中できそうな気もします。
5-3.凹んだ壁に書斎
廊下の突き当りに幅150cmほどの書斎スペースを作った例。
壁面と同じホワイトのデスクとホワイトのワークチェアを組み合わせた書斎なので違和感ゼロ。
左右に部屋がある廊下なら、こんなレイアウトも可能かも。
廊下の突き当りに幅120cmほどの書斎スペースを作った例。
1個前の事例とは異なり、オープンシェルフの背面をイエローにして温かみのあるファブリックチェアをプラス。
このカラーコーディネートなら、孤独感が軽減しそう。