インテリア雑誌などを見ていると、そのどれもが洗練されていて、とってもお洒落に感じます。
この要因は、そこに写っている風景に生活感が無いからではなく、ゴミや雑誌が散らかっていない部屋だからでもありません。その部屋の過ごし方に色の特性がマッチしているからなんです。
インテリアコーディネートでの色と色の組み合わせには、暖かく感じるもの、冷たく感じるもの、緊張感のあるもの、落ち着くものなど、それぞれの性格があります。
色や色の持つ性質を利用すれば、各部屋の目的に合わせたコーディネートが可能になります。
簡単なので是非参考にしてみて下さいね。
このページで紹介しているコーディネート例
緊張感のある空間のカラーコーディネート例とポイント
ビビッドなトーンやピュアな色、またそれらの色を組み合わせた空間は緊張感を演出します。
例えば、鮮やかなピュアブルーにクリーム色ではなく冷たさのあるピュアホワイトを組み合わせた部屋は、キリリとした印象や清潔感を生みます。
黒や紺といったダークなカラーも適度な緊張感を生みます。
写真は、真っ白な壁にオレンジのカウンターデスクを組み合わせただけのシンプルな空間です。ホワイト、オレンジ、ブラックの3色のみのコーディネートなのに、こんなにキリッとした表情に。
緊張感のあるカラーコーディネートに適した部屋
- 仕事部屋
- 勉強部屋
- 書斎
リラックス感のある空間のカラーコーディネート例とポイント
どんな色でリラックスできるかは、人それぞれですが、一般的には自然界の色に近いアースカラーや、彩度の低い中間色同士の組み合わせなどが挙げられます。
濃い色を多面積に使うと圧迫感が出てリラックスできなくなるので気をつけましょう。
アースカラーの代表とも言えるブラウン系のウッド素材でまとめたコーディネート。思わず深呼吸したくなる心地よさです。
こちらは、ブラウン系にナチュラルカラーを合わせた欧風モダン風コーディネートのリビング。
リラックス感のあるカラーコーディネートに適した部屋
- リビング
- 寝室
重厚感のある空間のカラーテコーディネート例とポイント
明度の低い黒やグレーが混じった色やその組み合わせは、重くて落ち着いた印象を与えます。
暗い色を天井に使うと洞窟のような落ち着きが出るので、寝室などの天井に敢えて暗い色を使うのも。同じようにして床に暗い色を使う場合は注意が必要です。
落ち着きが出る分、狭い部屋だと狭くて暗い部屋という印象になってしまいます。
狭い部屋に重厚感を出すテクニックとして、間口の狭い方の壁2面を暗い色にするという方法があります。
壁を暗くしたリビング。大きな窓があるせいか、狭さは感じません。
ソファと壁のディズプレイに黒を使ったリビング。近代的なアートなのに重厚感を感じるのは、やはりカラーの力が大きいと考えられます。
チェアとシェードに黒を取り入れた書斎。シックな印象です。
重厚感のあるカラーコーディネートに適した部屋
- 書斎
軽やかなイメージの空間のカラーコーディネート例とポイント
春をイメージするようなパステルカラーを代表とする明度が高くて明るい色の組み合わせは、軽やかな空間を作ります。
白、淡いベージュ、茶のように、床、壁、天井の順に軽い色を使うと、実際よりも天井が高く感じられ、部屋に開放感が出ます。
黄色と白をベースにした軽やかな個室のコーディネート。真っ白でまとめるよりもアクセントにイエローがある方が明るいイメージです。
白やベージュをメインにした軽やかなイメージのリビング。こちらも真っ白い壁よりもお部屋が明るく感じます。
軽やかなカラーコーディネートに適した部屋
- リビング
- ダイニング
暖かみのある空間のカラーコーディネート例とポイント
赤やオレンジ、黄色など、暖色系の色を組み合わせると暖かみのある空間を演出できます。
この配色は、心理的な体感温度が変わるので、今が夏なら半年後の冬、今が冬なら半年後の夏など、一年を想定したお部屋の印象を想像しておく必要があります。
暖色系カラーコーディネートのポイント
- 暑苦しい雰囲気になるので濃い色は少なめに
- 照明はオレンジがかった色味のランプを選ぶ
- 膨張色である暖色を使うと部屋が狭く感じられる
壁、ラグ、カーテンに深いレッドを使用したお洒落な個室。暖色系の組み合わせが暖かくくつろぎ感を演出。
くつろぐ場所に最もふさわしい寝室をオレンジブラウン、ローズ、オレンジでコーディネートした例。
オレンジのランプが一層暖かさを演出しています。
暖色系カラーコーディネートに適した部屋
- 寒い部屋
- 北向きの部屋
クールなイメージの空間のカラーコーディネート例とポイント
青や青紫などの寒色系の組み合わせは、クールな印象を演出します。
また、青には鎮静効果があると言われている為、落ち着きのある部屋を演出することもできます。
寒色の部屋は暖色の部屋に比べて心理的な体感温度が2、3割低くなりますので、暖色系のカラーコーディネート同様に一年を通じた部屋の使い方を想定しておく必要があります。
寒色系カラーコーディネートのポイント
- 鮮やかな青は頭が冴える為、淡い青を選ぶ
- 勉強部屋や書斎の場合、照明は青白い色味のランプを選ぶと更に効果的
- 後退色かつ収縮色である寒色を使うと部屋が広く感じられる
グレーががったブルーに鮮やかなブルーのチェアを置いた個室のコーディネート例。洗練されたクールな印象があり、勉強もはかどりそうですね。
ディープブルーのセンターテーブルをアクセントにしたリビングのコーディネート例。白いソファの上に置かれたクッションにもブルーを用い、涼やかなイメージの空間に。
寒色系カラーコーディネートに適した部屋
- 寝室
- 涼しさを演出したい部屋
[参照元:Houzz Inc]