これまで、ポップインテリア、レトロポップインテリアと紹介してきましたが、どちらかというとこれらのテイストは、年齢が低い人向けのインテリアで、夫婦二人暮らしや、もう少し年齢が高い世代にはレトロモダンの方が似合うかも。
レトロモダンと聞くと、「使い古したようなデザインのソファなど、時代を感じるデザインの家具を買わなければならない。」と思うかもしれませんね。
でもレトロモダンは、モダンデザインの家具でも色を意識して選べば、実現可能なインテリアなんです。
また、モダンデザインの家具を選んでおくという方法は、レトロモダンからモダンインテリアにもイメージチェンジがしやすく、模様替えやインテリアを変えるのが好きな方にもおすすめです。
後からモダンにも変更可能なレトロモダンインテリアをレトロ調の色を意識しながら見ていきましょう。
取っ手と色合いが決め手!レトロモダンキッチン
キッチンのデザインや面材は、“鏡面ブーム”とか“ライン取っ手ブーム”とか、その年その年で流行りがあるので、後からモダンに改造可能なキッチンを予め選んでおくというのは難しいかもしれません。
でも、何とか出来そうなアイデアを何点かピックアップするので、参考にしてみて下さいね。
抹茶色×焦げ茶の縁取りキッチン。
色合いが、レトロという感じなのですが、“わしっ”と掴みやすそうな、ポスト口のようなデザインの取っ手がレトロ感を醸し出しています。
ホワイトやベージュ系の薄い単色の面材と組み合わせれば、レトロにもモダンにも対応できる気がします。
モダンキッチンに冷蔵庫だけレトロデザインを選ぶ方法。
キッチン自体はそう頻繁に買い替えられるものではないので、最初に選んだものをそのまま、ずーっと使い続ける必要がありますが、冷蔵庫や電子レンジは、キッチンよりも早く買い替えの時期がやってきます。
レトロにしたい場合は、キッチン周りの家電を丸みを帯びたものにしてみては?
レトロデザインの冷蔵庫はこちらのページで紹介しているので、ぜひ参考に。
取っ手を取り替えて、アイランドをレトロカラーでDIY。
このキッチンの場合は、キッチンの取っ手とアイランドの色でレトロっぽさを出しています。
アイランドキッチンみたいな大きいものを自作するのは難しい場合は、収納BOXや棚でもOK。
取っ手は穴のピッチが同じものを探せば取り替えられます。
取っ手を探す時は“アンティーク”“レトロ”などの言葉を添えて。ちなみに長い取っ手は“ハンドル取っ手”“バー取っ手”という名称で探すと出てきます。
上に紹介した2つの例を融合させるとこんな感じ。
取っ手と冷蔵庫が懐かしい雰囲気を醸し出しています。
ちなみに、取っ手がモダンでも色合いがくすんだ色ならレトロ調に。
また、カウンター上の照明器具にレトロデザインが選んであるので、レトロ色が濃いですが、これをモダンなデザインに変えるとモダンキッチンになります。
レトロブルーのキッチン。
こんな風に最初から“レトロモダン”“モダン”の両方のテイストに合う面材を選んでおくのも一つの方法。
何がこの2つの印象を作っているかと言えば、色がレトロ、面材デザインがモダンです。
くすんだ色なら、黄色系、緑系でもOK。
チェアとテーブルの組み合わせを吟味するだけ!レトロモダンダイニング
ダイニング空間の場合、レトロの決め手となっているのは、ダイニングチェアのデザインであることがほとんど。
なので、“レトロ”と名のついたダイニングセットをわざわざ新しく買う必要はないと思うんですね。
テーブルは無垢や突板のシンプルなデザインにしておいて、組み合わせる椅子でレトロを演出しておけば、飽きて来た頃に、モダンなデザインのダイニングチェアにチェンジできますよね。
イームズ アームシェルチェア
チャールズ・イームズのチェアシリーズは、レトロととても相性が良いデザインです。
ホワイトのアームシェルチェア。
モダンの印象が濃いダイニングです。
収納家具がレトロっぽく見えるは、キッチンのところで紹介した“わしっ”と掴める取っ手のせい。
イームズ シェルチェア DSS
レトロポップインテリアでも紹介したDSS。
赤やブルー系のチェアを置くとポップ感が強くなりますが、こんな感じのレトロカラーなら色違いで置くだけでレトロに。
おすすめカラーは、ケリーグリーン、ペイルイエロー、スパローあたり。(写真はペイルイエロー、スパローです。)
モダンデザインの白のダイニングテーブルにレトロなデザインのピンク、グレー、茶色のダイニングチェア。
グレイッシュな色のチェアなので、ダイニング全体がレトロな雰囲気です。
座面が破れているのがちょっと気になる(笑)レトロなダイニングチェア。
レトロデザインのレストラン用家具を扱うこちらのショップ(※英語サイトです)で購入したものだそう。
映画に出てくるようなデザインですね!
灰みがかったカラーで見せる!レトロモダンリビング
レトロモダンリビングの決め手となるのは、グレイッシュ(灰みがかった)カラー。
はっきりとした鮮やかな色ではなく、少し“くすんだ色”をラグやソファ、カーテンに選ぶと良いです。
途中でモダンに変更する時の為に、ラグ→カーテン→ソファの優先順位で、グレイッシュカラーを選んでおくのも一つの方法です。
モダンにも合うオレンジのソファとブルーのスツール。
背面の壁紙にレトロ調のデザインを選ぶだけで、レトロモダンリビングが完成。
薄い黄色やホワイトに張り替えれば、モダンに変更できますね。
海外の事例ですが、日本っぽい雰囲気を感じるリビング。
モダン、レトロモダン両方に通じるインテリアです。
グレイッシュカラーのラグだけでレトロ感を出したリビング。
この部屋のラグをグレーやホワイトにするとモダンインテリアに変身します。
モダン、レトロモダンの両方に使える家具としては、写真のような脚が細いタイプを選んでおくと良いかも。
グレイッシュトーンのオレンジをアクセントにしたソファがあるリビング。
クッションの柄がまさに“レトロ”ですよね。
この柄、「トライアングル柄」でネットを探すと出てくるので、気になる方はぜひ。
レトロポップの方が属性が合ってるような気もしますが、モダンにも見えるので敢えてここで紹介。
さっき紹介したトライアングル柄のラグを敷けば、もっとレトロ感が濃くなる予感です。
レトロ感が濃いリビングですが、これも、カーペットを白やグレーに敷き替えるとモダンインテリアに。
ソファやセンターテーブルは、モダン家具なのでテイストチェンジが比較的簡単にできますね。
トーンが低めの可愛いブルーのソファのあるリビング。
茶色、キャメル、ブルーのカラーコーディネートがとても素敵です!!
トライアングル柄とレトロなサークル柄を使ったクッション&ラグのあるリビング。
インパクトのある壁面のオブジェは抜きにして、「寒色を使ってレトロが表現できるんだなぁ。」と感心した1枚です。
ラグとクッションの色でレトロを表現したリビング。
センスのある配色にうっとりしてしまいます。
部屋のスペースに余裕があるなら、モダンソファにレトロな1Pソファを組み合わせる方法もありです。
ブルーとオレンジをベースにした暖色系レトロコーディネート。
この部屋もまた、色だけでレトロ感を表現しています。
変わった素材のカバーリングのソファのあるリビング。
写真を見る限り、革でも生地でもないような気が…。
どうやら、お婆ちゃんが若かりし頃に買った年季もののソファを再利用しているそう。
どこか懐かしい雰囲気の暖かそうなリビング。
これは、レトロ調のソファを買う必要が出てくるかもしれませんが、木製の肘がついていないモダンなソファでも似た雰囲気にできるんじゃないかと思います。
白い床のハイセンスなインテリアコーディネートでも紹介したインテリアショップのディスプレイのようなリビング。
私、家具のデザイン、色使い…、全てにセンスが溢れていて、この部屋が大好きなんです!!
色を意識して選ぶだけで実現するレトロモダン。少しは伝わったでしょうか?
我が家は、モノトーン系のモダン家具で揃えてあるのですが、そこにレトロな色調のトライアングル柄やサークル柄のクッションを足すと、「もしかしてレトロモダンになる?」なんて、新たな野望が湧いてきました。
クッションカバーくらいなら、何千円で買えるので、プチインテリアチェンジを試してみたいと思います。
[参照元:Houzz Inc]
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