リビングを北欧インテリアにしてみたい!!
近年、IKEAが日本に上陸したのをきっかけに“北欧熱”が急上昇中です。
北欧モダンのインテリアについては、以前「北欧モダンインテリア-四季のある日本にもマッチする厳選実例41選」で特集しましたが、たくさんの事例を見ても、「結局、何から取りかかれば北欧っぽくなるのだろう?」と悩んでしまう方も多いのでは?
そこで、今回は住まいの中心であるリビングを北欧インテリアにする場合のポイントを“家具”、“カラーコーディネート”、“柄”の3つに分けて、解説し、最後にそれぞれの要素をどんな風に組み合わせて、北欧リビングを実現しているのかを具体的にみていきます。
最初から、全ての要素を取り入れるのは、難しいので、手軽なものから取り入れ、最終的に北欧リビングに仕上げるという手法を取れば、誰でも簡単に目指すインテリアができますよ。
北欧リビングインテリア-目次
1.北欧リビングインテリアに欠かせない4つの要素
①家具のデザイン
おしゃれにコーディネートした部屋を目にした途端、人は「和風っぽい。」「イタリアンっぽい。」と直感的に感じますよね。
これは、部屋に置かれた家具のデザインによる影響が大きいです。
パッと見て「北欧っぽい」と思うインテリアを作る為には、北欧家具は欠かせない要素。
北欧家具は、木のぬくもりを感じるデザインが多く、リビングの主役であるソファに、このデザインを選ぶだけでもOKです。
ソファは、スチールと革を組み合わせたものではなく、木とファブリック(布)を組み合わせたソファを選びましょう。
また、北欧家具の脚のデザインは先に行くほど先が細くなっていくテーパードレッグがメイン。
ソファだけでなく、収納家具やリビングテーブルを選ぶ時にも、脚の形に注意してみると北欧っぽい雰囲気が出せます。
テーパードレッグ
テーパードレッグのリビングテーブル。
木と柔らかい曲線が素敵です。
②カラーコーディネート
北欧インテリアのカラーは、ホワイトや薄いグレー、つまり白っぽい色が基本。
「雪が多い寒い地域なのに、そんなに寒々しいカラーコディネートにしたら余計に寒そう!!」と思ってしまいますが、この寂しい色合いに木目を組み合わせ、家具で暖かい雰囲気にするのが北欧インテリアの神髄と言っても良いかもしれません。
その為、ダークブラウン系よりもナチュラル系や薄いグレー、ホワイトをベース色にしたリビングの方が北欧インテリアは作りやすいです。
でも、ダークブラウン系のお部屋の方もがっかりする必要はありません。
床色をそのまま生かして、先ほど紹介した北欧デザインの家具を使ってコーディネートしたり、ラグを敷いて、濃い茶色の面積を少なくしたりすることで、北欧インテリアのリビングは可能です。
ミディアムブラウン、ダークブラウンの床で北欧リビングインテリアを実現した例
ミディアムブラウンのフローリングにホワイトの家具のみを組み合わせ、北欧デザインのチェアでまとめたリビングの例。
ミディアムの床を隠すように大きなラグを敷いて、部屋全体をグレー&ホワイトにしたリビング。
ダークブラウンのフローリングにホワイト系&ベージュのラグを敷き、北欧家具を置いて暖かい雰囲気にコーディネートしたリビング。
③北欧ファブリック
北欧ファブリックの代表的なブランドは、マリメッコです。
他にもアルメダールやヨセフ・フランクなど北欧発の柄を使ったクッションカバーやファブリックパネルをリビングに飾るだけでもそれっぽいインテリアになります。
リビングの片隅にアルメダールのファブリックを使ったクッションを重ねておいた例。
こういった色合いや柄も北欧っぽいですよね。
三角形を組み合わせた柄(日本でいう鱗文)も北欧の代表格です。
ファブリックパネルやファブリックについて、もっと詳しく知りたい方は
をどうぞ。
④北欧デザイナーの家具を使う
機能美が特徴的な北欧家具。
これらの中には世界的に名の知れた家具もあり、アルネ・ヤコブセン、ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー、コーア・クリントなどの著名デザイナーがデザインした家具をリビングにポツンとアクセント的に置くと一気にインテリアが北欧っぽくなります。
セブンチェアby Arne Emil Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)
デザイナーや家具の名前を知らなくても、「この椅子知ってる。」という方が多いのでは?
PP501 ザ・チェア by Hans Jørgensen Wegner(ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー)
手前にある木製の椅子がPP501 ザ・チェアです。
サファリチェア by Kaare Klint(コーア・クリント)
部屋の奥に2脚並べて置いてあるのがサファリチェア。
Poet Sofa&Chieftains Chair by Finn Juhl(フィン・ユール)
左にあるのがPoet Sofaで右側がChieftains Chair。
これは、フィン・ユールの家のリビングです。
北欧インテリアを作るのに、費用が掛からないのは③(ファブリック)>②(カラーコーディネート)>①(北欧家具)>④(デザイナーズ家具)の順です。
それでは、これら4つの要素を頭に入れながら、実際のリビングインテリア実例を見ていきましょう。
2.こんなリビングで寛ぎたい!厳選北欧インテリア実例
具体的な北欧リビングインテリアを紹介するにあたり、いろんな事例をランダムに掲載しても、イメージがつかみにくいと思いますので“モノトーン系”、“モノトーン系+寒色”、“暖色系”、“寒色メイン+暖色アンクセント”、“北欧家具+北欧デザイナーズ家具”、“モダンインテリア+北欧デザイナーズ家具”の順で、紹介していきます。
2-1.ホワイト、グレーでまとめた冷たい感じの北欧リビングインテリア
モノクロ写真ではありません(笑)
ホワイトをベースにしたリビングにグレーのソファ&ラグで北欧っぽい雰囲気を出したインテリア例。
クッションカバーの柄の合わせ方も参考になりますね。
おー!!何と格好良いインテリア!
天井高が3mくらいないと、こんなインパクトは出せそうにありませんが、ウォールペイントが素敵です!
北欧モダンという感じかな?
2-2.ホワイト、グレー+寒色でまとめた冷たい感じの北欧リビングインテリア
ホワイトやグレーをベースにした部屋にネイビーや薄いブルーを組み合わせると、コントラストがはっきりして、清潔感のある北欧インテリアに。
寒色は、ソファ、壁のアートなど、どんなものでもOKです。
グレー系のフローリングにネイビーのコーナーソファ+北欧柄クッションの組み合わせ。
シンプルなコーディネートですが、クッションの柄だけで北欧っぽく見せたコーディネート例です。
壁の飾り方も参考になりますね。
これも、さっきと似たようなコーディネートですが、フローリングがナチュラル系のお家。
リビングテーブルやダイニングテーブル(右手前にほんの少しだけ見える木)は、質感のある木の素材です。
寒々しい印象の中で、これらの木がインテリアに暖かさをプラスしていますね。
グレー系のフローリングにベージュのソファをコーディネートした北欧インテリア。
ラグやクッションの柄の組み合わせ方が参考になります。
左にあるのはイームズ ラウンジチェア・オットマンです。
ナチュラル系のフローリングにグレーのソファ&木のリビングテーブル。
一人暮らしのお部屋かな?
壁紙にこんな感じの北欧をイメージした柄を選ぶと一気にインテリアがレベルアップしますね。
2-3.木そのものの素材感やオレンジ、赤、ピンク、黄色を使った暖かい雰囲気の北欧リビングインテリア
先ほどまでのインテリアは、孤独で寂しい雰囲気がする…。
そんな風に感じてしまった方は、木や暖色をメインにした暖かい北欧インテリアがおすすめです。
茶色のソファに茶色+ホワイトの北欧柄のファブリックを使ったコーディネート例。
ソファの写真は切れてしまっていますが、何となく雰囲気は伝わるのではないでしょうか。
部屋の隅に、無垢板の大きなパネルを置いたディスプレイも素敵です!
茶色の木目の収納家具に黄色のチェア&赤の円形テーブルを置いたコーディネート。
ミッドセンチュリーにも通ずるインテリアです。
ベージュをメインに暖かそうな木目のテーブルや家具を組み合わせ、アクセントにオレンジ&赤をコーディネートしたリビング。
個性的な色の組み合わせ方で、インテリア上級者といった感じですね。
縦長リビングで同じようなコーディネートが出来そうな予感。
これは、見てすぐに“北欧”とわかるコーディネート!!
ソファ、一人掛けソファ、リビングテーブル、サイドテーブル…全部北欧デザインです。
黄色とネイビーのクッションが可愛い♪
このインテリアにこの柄を合わせるセンスに脱帽です。
ラグも温かそうなデザインですね。
2-4.寒色メインに暖色をアクセントに使ったポップな北欧リビングインテリア
紫は性格には暖色ではないのですが、こんなカラーコーディネートの北欧インテリアは初めて見たかも…。
グレーの北欧ソファに2種類の紫のクッションを組み合わせた例。
ちょっぴり上品な印象ですね。
ホワイトのソファに水色の北欧柄のクッションを組み合わせたリビング。
寒々しくないようにアクセントカラーに黄色を使ったコーディネートです。
このカラーコーディネートの仕方も珍しいです。
グレー&ホワイト系の北欧インテリアに黄色をアクセントでコーディネートした例。
黄色があるだけで、パッと明るく、暖かそうな雰囲気になりますね。
ペンダント照明のシェードにまで黄色を使ってあるところにこだわりを感じます。
さっきと同じようなコーディネートに黄色のイームズ チェアだけでアクセントカラーをプラスした例。
インテリアにおけるアクセントカラーの役割が凄くわかりやすい事例です。
差し色を意識したことがない方でも、この例を見れば、簡単に真似できるような気がしてきませんか?
北欧デザインのめちゃくちゃ可愛い一人掛けソファにオレンジのフロアスタンドを組み合わせたインテリア。
この部屋の反対側(写真を撮ってる位置)は、下のようなコーディネートです。
お部屋の主役はグレーのソファですが、こちら側にも黄色の小さなテーブルを置いて暖かみをプラス。
シンプルですが、センスを感じるコーディネートです。
水色と白の扉柄のI型キッチンの真ん前に水色のソファを置いたリビング。
この部屋にも、さっきの部屋にあったのと同じデザインの一人掛けソファの色違いバージョンが置いてありますね。
ナチュラル色の家具が素敵!!
チェスト、TVボード、ダイニングテーブルセット、リビングテーブル…全部色を合わせた北欧デザイン!
キッチンキャビネットとソファが寒色なので、アクセントカラーに暖色のオレンジを使って、寒い印象を緩和してあります。
ベージュのラグ&グレーのソファでまとめたリビングに、グリーンイエローをプラスしたリビングの例。
北欧インテリアに明るいグリーンをプラスするのって意外かも知れませんが、緑はどんな色にも合わせやすいので、差し色に困った時は、この色を選ぶと良いかも。
水色の北欧デザインのソファにクリーム色のクッション&カーテンを組み合わせた例。
このカラーコーディネート、素敵過ぎます!!
まず、ソファにこの色を選べる人って少ないんじゃないかな?
またまた、ブルー系の北欧ソファのコーディネート例。
同じ部屋にある、毛糸で編んだようなファブリックの一人掛けソファが可愛過ぎ!!
ソファ、ラグ、クッションは単色にしておいて、一人掛けソファにアクセントを持ってくるインテリアセンス、見習いたいですね。
2-5.北欧テイストの家具+北欧デザイナーの家具でまとめたリビング
続いて、今まで紹介してきたようなどこの誰でもない人がデザインした家具を置いたリビングに、最初の項目の④で紹介した北欧デザイナーの家具を足した事例を2つ紹介します。
リビング全体の写真ではないのですが、グリーンの北欧デザインのソファにPoul Henningsen(ポール・ヘニングセン)のペンダントライトを組み合わせた例。
ポール・ヘニングセンの名前を知らなくても、少しインテリアに興味がある方なら、この照明を見て「あ!見たことある!!」と感じたのではないでしょうか。
茶色のレザーソファ&北欧デザインの一人掛けチェアにフィンユールのPelican Chair(左の白の2脚)をコーディネートした例。
ラグやクッションは置かず、北欧柄のファブリックも無い、シンプルなインテリアです。
2-6.モダンなインテリアに北欧デザイナーの家具をプラスしたリビングインテリア
最後に、今、モダンなインテリアで、少しだけ北欧テイストを加えたい時に使えそうなインテリアアイデアを6つ。
Hans Jørgensen Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
モダンなベージュのコーナーソファにCH07 シェルチェアを1脚置いたリビング。
シンプルで無機質なインテリアに、木の温もり加わり、過ごしやすそうな雰囲気に。
グレーのコーナーソファに同じく、CH07 シェルチェアを2脚プラスしたリビング。
チェアの木目がフローリングととても合ってます!!
開放的な明るいリビングが一層暖かい雰囲気になっていますね。
鮮やかなブルーのモダンデザインのソファとCH25 イージーチェアを2脚組み合わせたリビング。
北欧とモダンの融合と言った印象です。
グレーのL型ソファにCH25 Easy Chair イージーチェアを2脚コーディネートしたリビング。
このインテリアも特に北欧を意識している感じではないのですが、このチェアを知ってる人が見たら“おっ!”となりますね。
Alvar Aalto(アルヴァル・アアルト)
背もたれがクルンとなった、リビングの手前にあるグリーンのチェアは41アームチェア パイミオ。
グレーのソファの奥にあるオープンシェルフはIKEAかな?
これも、特に北欧をイメージしているインテリアではないのですが、このチェアがあるだけで一気に北欧テイストが加算されているような気がしますね。
北欧インテリアと言っても、寒々しい色合いから、暖かな雰囲気まで色々ありましたね。
私の中で北欧と言えば、グレーや灰色でまとめたカラーコーディネートしか頭になかったのですが、そこにオレンジや黄色をプラスしたインテリアは斬新な印象でした。
また、我が家は、モノトーン系でインテリアをまとめているので、ファブリックを北欧柄にチェンジして、差し色を加えるだけで簡単に北欧テイストを出せそうな気がしてきました(笑)
[参照元:Houzz Inc]
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