インテリアのカラーコーディネートの基本には、「アクセントカラーを積極的に取り入れるとグンとおしゃれに見える」というのがあり、アクセントカラーを使う面積は全体の5%程度が良いと言われています。
こう聞いて、真っ先に「パッと目を引く鮮やかな赤を部屋の中に!」と考える人は少なくないはず。
でも赤は、狭さや暑さを感じてしまう色なので、使う場所によっては、お部屋を窮屈に見せたり、暑苦しい雰囲気にしてしまう恐れも。
おしゃれに赤を取り入れるには、どのように活用すればよいのかパッと思い浮かばないという方におすすめなのが、カウンタースツールやダイニングチェアに赤を使う方法です。
その理由は、世界的に有名なチェアやスツールに、赤を使ったものが多いからなんですね。
百聞は一見にしかず。
エネルギッシュな赤を使ったチェアの名前と、実際にカウンタースツールやダイニングチェアとしてコーディネートしたインテリアの数々を見ていきましょう。
有名な赤チェア7選とキッチン・ダイニングコーディネート例-目次
1.シェルチェア by チャールズ&レイ・イームズ
「おしゃれだと感じる部屋には、イームズの椅子が必ずある。」と言っても過言ではないくらい世界的に有名なチェア。
街中のカフェでもよく見かけるこのチェアの正規品は、ハーマンミラー社で取り扱われていますが、リプロダクト品もあるので入手が比較的容易です。
ヴィンテージ感のあるこげ茶の長方形ダイニングテーブルに赤のイームズプラスチックシェルアームチェアを2セット並べた例。
茶色の家具に赤を組み合わせるともっさりとした雰囲気になりそうですが、イームズチェアのデザインがシンプルなせいか、スッキリ♪
このチェア、見た目が硬そうですが、座面がお尻にフィットして座り心地が良いんですよ。
木目天板+木製ホワイト脚の長方形ダイニングテーブルに赤のイームズプラスチックシェルアームチェアを4セットコーディネートした例。
ホワイトの対面式キッチンがあるダイニングキッチンで素敵なアクセントになってる♪
「ひじ掛けがあるので狭苦しい雰囲気がする。」という方は、ひじ掛け無しバージョン(下の事例)をコーディネートするのもあり。
ナチュラルブラウンの木製ダイニングテーブルに赤のイームズプラスチックシェルサイドチェアを3脚ずつ対面式にコーディネートしたリビングダイニングの例。
「インテリアに赤を使うと、カジュアルな印象が増すのでは?」と心配なモダンインテリア好きな方も、この事例を見れば“おっ”となる格好良いインテリアです。
キッチンカウンターに赤のイームズプラスチックシェルサイドチェアを4脚コーディネートしたダイニングキッチンの例。
ライトグレーのキッチン扉に赤のチェアを組み合わせると、こんなにおしゃれな雰囲気に!!
食器棚の扉色とチェアの色が合わせてあるのがポイントです。
2.Hスツール&Aチェア by TOLIX
TOLIX社のHスツール&Aチェアは、日本国内のカフェにもよく使われている椅子です。
(先日、訪れたJ.S. BURGERS CAFE in 商業施設のチェアもコレだったような…)
日本版公式サイトはありませんが、日本の様々な通販サイトから購入可能です。
Hスツール
木製面材のアイランドキッチンの対面側に赤のHスツールを4セット、コーディネートした例。
ややハの字に開いた脚とシンプルなシルエットが格好良い!!
鏡面素材のキッチンじゃなくても似合うのが良いですね。
ホワイト鏡面のアイランドキッチンの対面側に赤のHスツールを3セット、コーディネートした例。
カフェっぽい雰囲気が可愛い♪
レンガ壁とも相性が良さそうです。
ダークグレーのカウンターキッチンに、ホワイト、赤、グレーのHスツールをコーディネートした例。
何と素敵なカラーコーディネート!
3つあるチェアをわざと赤で揃えずに、ブラケット照明で赤を足す、ワンランク上のインテリア例です。
Aチェア
ナチュラルカラーの木製ダイニングテーブルに赤のAチェア×3とテーブルと同じ素材のベンチをコーディネートした例。
カフェテラスに置いてあるようなチェアが室内にあるのは違和感があるかもしれませんが、アイアンや黒スチールを使ったダイニングテーブルとなら相性抜群!!
ヴィンテージな茶色の木製ダイニングテーブルに赤とスチール素材のAチェアを交互にコーディネートした例。
事例は、赤とスチールが4:3の割合ですが、赤の数を減らすと、もっとポイントっぽく見えるかも。
ダイニングテーブルの上にペンダント照明があるお家は、ペンダント照明のシェードを赤にしてコーディネートしても良さそう!
3.ボンボスツール(BOMBO STOOL)by MAGIS
個性的なデザインのインテリア家具を多く扱うMAGISは、イタリアのブランド。
ボンボスツールは、おしゃれなバーを連想させるスタイリッシュなデザインで、座面の高さは、固定タイプと昇降タイプの2つあります。
ダークブラウンの横木目の対面キッチンに赤のボンボスツールを4脚並べた例。
まるでマンションのモデルルームみたい♪
座面だけが赤のバースツールはよく見かけますが、支柱部分まで赤いのは珍しいかも…。
鏡面ホワイトの対面キッチンに赤のボンボスツールを4脚並べた例。
ペンダント照明やキッチンパネルも赤にして統一感をプラス。
キッチンが丸見えのダイニングキッチンで、こんなカラーコーディネートをしてみたいものです。
ライトグレーの扉柄のアイランドキッチンに赤の赤のボンボスツールを4脚コーディネートした例。
キッチンのスレンレスバー取っ手と丸いクロムメッキ仕上げのベースの相性抜群!
キッチンを最新式にリフォームしたら、こんなスタイリッシュなカウンタースツールを置いてみたいです。
グレーのアイランドキッチンの対面側に赤のボンボスツールを3脚コーディネートした例。
対面側の腰壁部分は、石?木?
どちらにしても、「ヴィンテージっぽい素材と赤のコンビネーションが合う」というのは新発見です。
ホワイトのキッチンカウンターに赤のボンボスツールを3脚コーディネートした例。
これまでのゴージャスなキッチン事例とは異なり、ダイニング側がホワイトのクロス張りになってる日本の対面式キッチンの参考になりそうな事例。
真っ白な壁に映える赤が、とってもスタイリッシュですね。
4.チューリップチェア by エーロ・サーリネン
エーロ・サーリネンのチューリップチェアは、1957年の作品。
アメリカのKnoll社が取り扱うこの椅子は、どこか懐かしさを感じる可愛いシルエットが特徴です。
本体が白、座面が赤の配色なので、ダイニングスペースが狭い場合にも圧迫感を出さずに赤を使うことができます。
6畳ほどのダイニングスペースにチューリップテーブル(by エーロ・サーリネン)120cmとチューリップチェア4脚をコーディネートし、部屋のコーナーに1脚ずつチューリップチェアをレイアウトした例。
この椅子があるだけで“おしゃれ”と感じてしまう不思議…。
チューリップチェアはリプロダクト品もあります。
オーバル型のホワイトのダイニングチェアにチューリップチェアを6脚コーディネートした例。
2面を掃き出し窓に囲まれているせいもありますが、開放感たっぷり♪
「このチェア、床が白っぽくないと似合わないのでは?」と思った方は、下の事例も見てみましょう。
ダークブラウンのフローリングのダイニングに、チューリップテーブル&チューリップチェア×4をコーディネートした例。
床の色が暗くて狭く感じてしまうダイニングに使うとホワイトが強調されて広々感じます!
事例の壁は、重厚感のあるタイル調ですが、日本のお家はほとんどがホワイトのクロス壁なので、この例よりも開放感が出る気が…。
5.パントンチェア by ヴァーナー・パントン
パントンチェアは、デンマークのヴァーナー・パントンが1960年にデザインした一体成型のプラスチックチェアです。
木目が綺麗な長方形ダイニングテーブルに赤のパントンチェアを6セット、コーディネートした例。
シルエットが美しい♪
足元にボリュームを感じるデザインなので、広めのダイニングで使う方が良いかも。
先ほどのダイニングを違う角度から見た写真。
一体成型なので、背もたれと座面の隙間の埃も気にならなそう。
ちなみにこのチェア、デスクに合わせてもOK。
この椅子を見るたびに「デザインがドレスを着てる女性っぽい。」と思ってしまうのは私だけではないはず…。
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6.セブンチェア by アルネ・ヤコブセン
セブンチェア(series 7)は、アルネ・ヤコブセンが1955年にデザインしたチェアです。
天然木の成形合板チェアなので、ほどよい温もりも。
オーバル型のホワイトのダイニングテーブルに赤のセブンチェアを6セット、コーディネートした例。
白っぽい空間に赤が映えて素敵!!
ナチュラルブラウンのフローリングのダイニングのインテリアの参考に。
ガラス製の円形テーブルに赤のセブンチェアを6セット、コーディネートした例。
ガラステーブルと組み合わせると、よりモダンな印象に!!
同じ空間にあるウォールユニットとフロアユニットが別々になった食器棚の空間部分に赤のキッチンパネルが張ってあるのもポイントです。
グレー系のキッチンのカウンターチェアに、赤のセブンチェアを4脚コーディネートした例。
セブンチェアと言えば、ダイニングテーブルやデスクに合う高さ(64cm)が有名ですが、実はスツール(76cm)もあります。
円形ダイニングテーブルに赤を始めとしたさまざまな色のセブンチェアを合計7脚レイアウトした例。
「チェアを全部同じ色にしてしまうと飽きそう」という場合は、こんな組み合わせ方も。
セブンチェアはカラーバリエーションが豊富なので、赤とホワイトを1:1などいろんな組み合わせ方が楽しめるのも特徴です。