本棚を置く場所と言えば、個室・仕事部屋・寝室・リビングなどがありますが、意外に見落としがちなのが、ダイニングです。
ダイニングは、みなさんもご存知の通り、食事を摂る場所で、くつろぐことを目的としている訳ではありませんが、壁面にスペースが余り易いのはダイニングではないかと思う今日この頃。
というのも、台所・食卓・居間がそれぞれ独立した(各部屋が壁で仕切られている)間取りが一般的だった頃は、食卓に置く家具と言えば、食器棚でしたが、対面式キッチンが主流となっている昨今、食器棚はカップボードと名前を変え、キッチンの背中側に置くのが当たり前となり、ダイニングに置く家具は、ダイニングテーブルとダイニングチェアだけ。
(対面式キッチンではない場合でも、キッチンスペースに食器棚を置く場所が確保されていることが多いので、上記同様)
「ダイニングテーブルと壁の間に、家具を置けるスペースが余る」
「家具をどう置いたら良いのかしら?」と頭を悩ませてしまう他の部屋と比較すると、置く家具が少ないので、無駄なスペース(デッドスペース)ができやすい気がします。
実は、我が家がそうで、約4畳半のダイニングスペースの真ん中に4人掛けのダイニングテーブルセットを置いただけのレイアウトは、すっきり見える反面、何だか殺風景な気も。
食器を集める趣味は無いし、メニューごとに食器を変えるほど、料理にこだわりを持ってる訳でもないので、食器の点数は少なく、これ以上増える予定も無い。
その為、ダイニングに食器棚は不要。
この余ったスペースに、食事の際、本を読むのが習慣になっている旦那の為に本棚を置こうと思い立ちました。
(食事時に読む本は、いつも寝室や個室から運んできて、ダイニングテーブルやキッチンカウンターの上に放置状態だったりするので…)
ダイニングに本棚に置く際のヒントになりそうな、8つのレイアウトアイデアを紹介していきましょう。
ダイニングに本棚の8つのアイデア-目次
1.キッチンカウンターの下を本棚にする
対面キッチンがある間取りで、キッチンとダイニングの間に腰壁+カウンターがある場合、カウンター下スペースを本の収納として活用するのが、この方法です。
これから紹介する事例は、キッチンカウンターの下をはじめから本棚として活用することを想定してキッチンがプランされているので本棚とカウンターの前面がぴったりと収まっていますが、後から本棚を挿入する場合は、カウンターよりも本棚が飛び出てしまうかも。
アイランドキッチンのシンク側の対面下部を2列2段の本棚にした例。
270cmくらいのアイランドかな?
残り半分は、スツールを組み合わせてテーブルとして活用。
分厚い人造大理石カウンターと木目の本棚の組み合わせが格好良いです。
L型対面キッチンのオープン側の下部を5列3段の本棚にした例。
オープン側に調理器具がある珍しいキッチンプラン。
油の飛び散りやレンジフードの納まりを考えて、通常対面側はシンクにすることが多いのですが…。
本棚が木製カウンターにピタリと収まってるので、見た目が綺麗です。
キッチンとダイニングの間に開口を設けて下部を本棚にした例。
オープンキッチンというより、セミオープンキッチン。
腰までの高さの本棚が壁に半分埋まっているような感じで、壁よりも飛び出しています。
対面キッチンの腰壁に、奥行き15cm程度のニッチを等間隔に6個作り、下部にカウンター、手前に木製ガードをつけた例。
このアイデア、素敵!!
本を縦に並べるのではなく、表紙を正面に向けた見せる収納。
腰壁自体のデザインから考える必要があるので、リフォームしない限り難しいかもですが、腰壁の奥行きを上手く生かしたアイデアに脱帽です。
2.壁面にシェルフを取り付け本棚にする
ダイニングに広い壁面がある場合は、デザイン性の高いシェルフを取り付けて本棚にするのもアリ。
シェルフを取り付ける場合は、壁面にビスが効くかを確認してから取り付けるようにしましょう。
(ビスが効かない石膏ボード仕上げの壁は、かべロックや専用のネジを使用しましょう)
ダイニングの壁面に逆S字のおしゃれな本棚を取り付けた例。
何というデザイン!!
このシェルフは、Bookworm Bookshelf by Kartellで日本でも購入可能。
アルミニアウム性で形を自由に変えることが出来るので、壁の幅や高さに合わせてオリジナルの形を作るのもありです。
ダイニングのグレーの壁面に、ナチュラルブラウンのオープンBOXと棚板を組み合わせた、デザイン性の高いシェルフを取り付けた例。
雑誌や本の収納以外に見せるディスプレイも兼用。
このシェルフは、既製品ではなく、オリジナルデザインだそう。
DIYが得意な方なら、自分で作れてしまうかもしれませんね。
灰みがかった木目の扉付き収納+壁に、奥行き30cmほどの大きさなの違うオープンBOXを7個取り付けた例。
このデザインも素敵!!
オープンBOXの取り付け位置に規則性はなく、ランダムといった感じ。
高級感のある木の色は、取り付けてから塗装してあるのかも。
棚板シェルフを本棚として活用
ダイニングの入口の上部と横の広い壁に、長さ2mほどの棚板を7段取り付けた例。
何という本の量!!
50冊以上あるでしょうか…。
ここまでの量の本を並べるには、壁・棚板共にしっかりとしていないと無理ですが、向かって左側に小さめのTVを置くスペースが確保してあるなど、ダイニングをただ「食べるだけの部屋」ではなく、趣味や娯楽にも使えるスペースとして活用してあります。
オープンアイランドキッチンのあるダイニングキッチンの壁面を半分は本棚兼収納、もう半分はキッチン収納として活用した例。
何と素敵な収納プラン。
キッチン側は見えないように木目の扉で目隠し、ダイニング側はおしゃれに見せるブルーの扉+ブルーの棚板仕様。
最下部の収納部の上をディスプレイスペースとして活用し、フォトフレームをon。
「リビングでよく見かける壁面をダイニングにも応用できるんだ!!」と参考になった事例です。
3.腰から床までの高さの本棚を置く
ダイニングの壁面に本棚を置く場合、天井までのスペースを活用するよりも低い位置で止めておいた方が見た目の圧迫感が減少します。
また、高さ1m程度の本棚の上部をディスプレイスペースとして利用するとダイニングのオシャレ度が数倍UP。
参考になるインテリア例を6つ紹介しましょう。
ダイニングの3mほどの壁面に、高さ120cm程度のオープン棚を端から端までレイアウトした例。
中央はFIXにして、両サイドを本棚に。
壁面の中央にアイコンとなるミラーを飾り、左右対称にデザイン。
造り付けの家具でないと、こんなにぴったりと収まらないかもしれませんが、デッドスペースになりがちな壁面をおしゃれに活用した事例です。
ダイニングの壁面に3段の棚板がついた高さ80cmほどのオープン収納をズラズラと並べ、本棚として活用した例。
オープン棚上部の壁面にアート、オープン棚の上に置物を置き、芸術的な印象。
どこにでもありそうなホワイトのオープン棚を活用した事例なので、比較的簡単に真似できそうですね。
ダイニングの壁面に、高さ50cm程度のキャスター付きのオープン棚を置いた例。
上部の壁面に大きな黒板を取り付け、オープン棚の上には、本を重ねてディスプレイ。
この事例を見て「ロータイプのTVボードを本棚として活用するのもありなのでは?」とヒントになりました。
ダイニングの壁面に、高さ90cm奥行き60cmの収納兼オープン棚を置いた例。
本は、オープン部に重ねるようにディスプレイ。
上部の写真、花瓶、ランプの飾り方が、とてもお洒落!!
この事例のような、奥行きの深い収納家具をダイニングに置く場合は「ダイニングチェアを引くスペースが十分にあるか?」を確認するようにしましょう。
ダイニングの壁面にハの字に開いた台形型のコンソールテーブルを置き、足部に本、上部に植物の鉢植えを並べた例。
この家具、素敵!!
三角の脚の部分に本を収納することを想定してデザインされたものなのか、オープン部を見て「本が入る」となったのかは不明です。
4.腰から天井までの本棚を置く
ダイニング壁面に沿ってL型にソファをレイアウトし、短手の壁面にソファの上から天井まである埋め込み型の本棚をレイアウトした例。
ダイニングをソファダイニングにリフォームする時に参考にしたい事例。
既製品のオープン棚をソファ上部の壁面に取り付ける場合は、ソファの背もたれとオープン棚の奥行きが重なってしまい、ソファに座った際、背中や頭が本棚に当たってしまうので注意が必要です。
この事例のように、ソファの背もたれの後ろと本棚の前面が同じ位置に来るようにプランしましょう。
5.腰窓の上下を本棚にする
ダイニングの壁の長手方向にある腰窓の上下に本棚を端から端まで取り付けた例。
本棚が壁いっぱいにあることに気づかないくらい開放感たっぷり!!
窓側の本棚は、ダイニングベンチと兼用になっていて、限られたスペースを有効活用するアイデアに脱帽です。
6.高さ2m程度のオープン本棚を置く
ダイニングのコーナーに幅30cm奥行き30cm高さ190cmの7段の棚板がついたオープン棚をレイアウトし、本棚にした例。
デッドスペースになりやすい角を上手に活用!!
このオープン棚は、LACK ラック by IKEAです。
ダイニングの入口横の壁面に、本を積み上げて収納できるブックシェルフを取り付けた例。
「本は縦にして横にズラズラと並べるもの」という考え方を覆す斬新なアイデア。
「これなら、省スペースに本がたくさん収納できる!!」と思いましたが、ぶつかって本が雪崩のように崩れないかが心配かも…。
ダイニングのコーナーに、1個前と同じブックシェルフを取り付けた例。
こっちの位置の方が人がぶつかる心配が無い!!
残りの壁面には自転車が上下に2台。
食べる場所に自転車という違和感が何とも…。
ダイニングの壁面に、積み上げ式のブックシェルフを4個等間隔に取り付けた例。
本のタワーだ…。
「一番上の本はどうやって取るのだろう?」と疑問に思いますが、吹き抜け天井のダイニングを生かした壁ディスプレイが格好良いです。
ダイニングキッチンとリビングの間に高さ2mほどの本棚兼間仕切りを置いた例。
家具を使って空間を分けた、おしゃれな事例。
床と天井に固定するタイプの家具ではないので、地震の際の転倒が気になるところですが、幅も2m以上あるので、収納たっぷり!
ダイニングの窓横の壁面に、幅120cm高さ2m程度のオープン棚を置き、絵本を正面に向けて収納した例。
奥行きは20cm程度でしょうか…。
これなら、通路スペースにあっても邪魔にならず、見た目もスッキリ!!
「キッチンカウンター下にこのようなタイプのオープン棚を置けば、カウンターからはみ出ることもなく、見せる本収納ができるかも。」とアイデアのヒントになりました。
続いては、ダイニングにExpedit by IKEAを置いた事例を2つ。(Expeditは現在は廃番で、現行品はKALLAX)
ダイニングの壁面に4つのオープン部があるExpeditを端から端まで並べた例。
120cm+80cm+120cmの合計320cm。
オープン棚を置く壁を淡い水色にした、おしゃれなカラーコーディネートも参考になります。
ダイニングの窓横の壁に、4つのオープン部があるExpeditを置いた例。
120cmタイプ1個。
本だけでなく、おしゃれなインテリア雑貨をオープン部1箇所につき1個置く、センスのあるディスプレイも参考になります。
7.床から天井までの本棚を置く
ダイニングの壁面に、下部が扉、上部3段がオープンになった、天井まである本棚兼収納家具を取り付けた例。
背が高い上に幅もある家具ですが、取っ手レス&色が白なので壁みたい!
オーダー家具でないと、こんなにぴったりと収まらない気もしますが…。
ダイニングの壁面にホワイトのオープン棚を3段、4段、5段、6段と階段のように並べた例。
見た目が素敵!!
入口に近いほど低くなっていくデザインは、部屋に奥行き感を出すのにも最適。
隣にある家具との段差を生かした観葉植物や本のディスプレイの仕方も参考になります。
8.床から天井、壁の端から端までを本棚にする
ダイニングの床から天井、壁の端から端までにホワイトのオープン棚を取り付け、ALL本棚にした例①。
オープン部は、等間隔で横に4列。
棚板の位置も全部揃っているので、統一感のある見た目です。
ダイニングの床から天井、壁の端から端までにホワイトのオープン棚を取り付け、ALL本棚にした例②。
1個前の事例は全部オープンでしたが、こちらは一番下が扉付き。
全部オープンになっているよりも高級感がUPして見える気が…。
オープン部の最下段には、本ではなくインテリア雑貨を置いて、ディスプレイスペースとして活用してあります。
ダイニングの床から天井、壁の端から端までにホワイトのオープン棚を前後に2列、取り付け、ALL本棚にした例。
この本棚、可動式で図書館みたい…。
ダイニングというより、本の部屋と呼ぶのが相応しいかも。
ダイニングの床から天井、壁の端から端までに黒のオープン棚を取り付け、ALL本棚にした例。
中央に大きなオープン部を作り、素敵な壁紙を張ってオシャレ度をUP!
赤、黄、青、緑など、オープン部ごとに色にこだわって本を収納するアイデアも参考になります。