対面キッチンの前にダイニングスペース、その隣にリビングスペースがある横長リビング。
内覧会や引っ越し前に部屋を見た時は、開放感があり、広々とした雰囲気に「素敵!!」となるのですが、ソファやダイニングテーブルセットを置いてみると、収納家具を置く場所が少ないことに気づきます。
というのも、上の引っ越し前の写真を見てもわかるように、横長リビングの場合、床から天井まで壁がある場所が極端に少ないからなんですね。
「開放感がある=壁が無い」なので、当然と言えば当然なのですが、壁面の少なさに「食器棚は?」「コレクションを飾る棚は?」「ワインセラーは??」などなど、壁を背にして置く家具や収納場所に困ってしまうということもしばしば。
そんな壁が少ない横長リビングで収納場所(家具)をどのように置けば、開放感を損なわない素敵な部屋を作れるのか検証して行きたいと思います。
壁面少なめの横長リビングの収納場所の作り方-目次
1.横長リビングで収納が作れる場所考察
冒頭にも書いた通り、横長リビングの全壁(床から天井まである壁)は、短い方の壁の2か所。
(キッチンのレンジフードの前、リビングと隣合う部屋の間に壁がある場合もある)
- リビング側は壁面の前にTVボード+液晶TV
- ダイニング側は何も置かないか食器棚(キッチンボード)
を置くのが一般的です。
しかしながら、どちらの壁も家具の奥行分、部屋の内側を占領してしまうので床面が狭くなってしまいます。

TVボードと食器棚の奥行きを合計すると1m近くになり、その分部屋が狭くなってしまう
また、床から天井まである背の高い家具は置くだけで圧迫感を生んでしまうので、せっかくの開放的な横長リビングの特徴が損なわれてしまう場合も。
横長リビングでは、“腰から低い位置”を意識して収納場所を作ると、広々とした雰囲気を演出できます。
1-1.壁の前に収納家具を置く
横長リビングで腰から低い位置に壁がある場所と言えば、対面カウンターの下。
対面カウンターの前に、カウンタースツールを置いていない場合、カウンター下はデッドスペースになっています。
対面カウンターの奥行きよりも1~2cm程度奥行きが狭い家具を置くと、見栄えも使い勝手も良い収納場所になります。
既製の家具でサイズが合わない場合は、側板と棚板を組み合わせたオープン棚をDIYで作るのもありです。
1-2.家具を壁に見立てて家具を置く
「家具を壁に見立てる」とは、ソファの背もたれを活用する方法です。
ソファをダイニングを背にしてレイアウトした場合、ソファの後ろとダイニングテーブルの間に十分なスペースが残る場合があります。
このスペースを活用して、奥行きが浅めの収納家具をレイアウトすると、壁が無くても収納場所を設けることができます。
「ダイニング側の全壁に背の高い食器棚」ではなく、全壁の前に腰までの高さの食器棚、ソファ後ろに収納家具といった具合に収納場所を分散させるのも一つの方法です。
1-3.家具のデッドスペースに家具を置く
「家具のデッドスペース」とは、ソファの足元やダイニングテーブルの下。
特に天板よりも脚が内側に入ったダイニングテーブルの下は、見落としがちな場所です。
「ダイニングテーブルの下に、家具が置けるほど広いスペースがない」という場合は、カフェで鞄置きに使う“カフェラック”を置いて、雑誌や新聞を収納する方法も。
ソファの足元を最初から収納にできるように設計してあるソファもありますが、高さ15cm程度の脚なら、木箱やバスケットを活用する方法もあります。

ソファの下に高さ13.5cmのヴィンテージな木箱を入れ、雑誌収納にした例
1-4.仕切り兼収納家具を置く
リビングの全壁の前にソファを置く、下図のようなレイアウトの場合、収納家具を置く場所が極端に減ります。
リビングとダイニングの間を仕切るように背の低い家具をレイアウトすると、収納場所が確保できます。