インテリアテイストにある“カントリー”。
これは国という意味ではなく、田舎という意味です。
カントリーには、大きくわけて、貴族の為に作られたカントリーハウスの流れを組む“イングリッシュカントリー”、プロヴァンス地方の“フレンチカントリー”などのヨーロッパ系と、アーリーアメリカンやシェーカー、サンタフェなど幅広いスタイルのアメリカンカントリーがあります。
これらに共通しているのは、のどかな自然に囲まれた田舎家のようなインテリアです。
家具は、欧米の伝統的なスタイルをベースに手作り風の暖かさがプラスされた素朴なものが多く、ムクのパイン材やオーク材などが使われ、木の質感を生かした自然塗装の他にペイント塗装もあります。
カーテン地はウールやコットン、麻が多く、植物画風のやさしい花柄がメインです。
ドアノブなどの金属部分にはアイアンや古色仕上げの真鍮などが多く使われます。
このページで紹介しているコーディネート
フレンチカントリー
フレンチカントリーは、フランスプロバンス地方の住居スタイル。
無垢材の床張りにしっくい仕上げの壁、明るい色味のファブリックなどが特徴です。
最近の日本の家具は、扉がフラットなモダンなタイプが多いですが、このような扉や引き出しに框がついたフレンチカントリー調の家具は、“フレンチカントリー”で探すと多数見つけることができます。
フレンチカントリーと言えば“白”というイメージがありますが、ブラウンバージョンでもフレンチカントリー。
イングリッシュ(ブリティッシュ)カントリー
イギリスの庶民の田舎暮らしスタイルで、石造りの家や素朴でシンプルな木の家具が特徴です。
家具はオークやウォールナット、パイン材などを使い、伝統的なデザインと手法で作られます。
暗めの色が多いイングリッシュ(ブリティッシュ)カントリーは、ホワイトを基調とするフレンチカントリーと比べると重く、荘厳なイメージです。
また、イングリッシュ(ブリティッシュ)カントリーと聞くと、勝手に小花柄のカーテンを組み合わせたインテリア思い浮かべていましたが、スコットランドに由来するタータンチェックのファブリックを木枠のソファに組み合わせたり、クッションカバーに用いるコーディネートもあるようです。
アメリカンカントリー
アーリーアメリカン
ロッキングチェアやパッチワーク、コレクションの食器を飾るカップボードなどが特徴です。
サンタフェ
アメリカのニューメキシコ州都サンタフェの風土で生まれたスタイルです。
スペイン植民地時代の文化とネイティブインディアン文化が融合したもので明るく開放的なイメージが特徴です。
テラコッタタイルや瓦張り屋根、黒いねじり鉄の金具、厚いパイン材で作られた家具やドア、褐色やサーモンピンクの左官壁、ターコイズブルーの小物などが特徴です。
このようにカントリーには、様々な様式がありますが、どのテイストも暖かさや心地良さを感じるデザインです。
日本で言うなら、土間やかまど、畳に縁側といった昔懐かしい雰囲気でしょうか。
[参照元:Houzz Inc]