前回、12畳の正方形リビングダイニングの家具レイアウト例を紹介しましたが、今回は、食べる場所を除外して、くつろぐ場だけを作った12畳正方形リビングの家具のレイアウト例を紹介します。
12畳の正方形は、壁の長さが約450cm。
正確には、上の図のように正方形は12.5畳なのですが、ここは敢えて12畳で説明します。
幅2mのソファを2セット横に並べて置けるくらい広い部屋(羨ましい!!)ですが、こんなレイアウトの仕方をする人はまずいないですよね。
しかしながら、幅2mのソファを1台だけだと倍以上のスペースが残るので「まだ何か置けそうな…」となってしまいますし、かと言ってたくさん家具を置くにも、壁の長さが同じなので「どこに何を置いて良いやら…。」となってしまいます。
置きたい家具を好きな場所にではなく、約20㎡の広さを生かしつつ、導線や見た目も考慮した12畳正方形リビングの家具レイアウトを見ていきましょう。
12畳正方形リビングの家具レイアウト例-目次
1.家具は最小限&通路をたっぷり取った広々とした12畳正方形リビング例
12畳正方形リビングは、何と言っても広いのが特徴。
幅2mの3Pソファを真ん中にドンと置いても両サイドに1m以上の通路スペースが取れてしまう。
広いだけに、周囲の壁面に収納家具を要塞のように並べて、大きめのセンターテーブルを置いて…、とサイズや家具を気にすることなくレイアウトできそうですが、家具点数を最低限&最小サイズに留めておくことで、広さを生かした開放的なくつろぎ空間を演出することができます。
3Pソファ、ベンチ、リビングテーブル、腰高の収納家具をレイアウトした12畳正方形リビングの例。
壁に囲まれていない部屋なので、もっと広く見えますが、リビング部分は12畳程度です。
モノトーンカラーを基調とした北欧テイストのコーディネートが素敵です。
この家具レイアウトのポイントは、
- 家具は日当たりの良い掃き出し窓側に寄せて、反対側の通路を広めに確保
- ホワイト鏡面の収納家具や背もたれの無いベンチを置くことで、視界を遮る物がなくスッキリ広々♪
です。
広い空間にこれだけ余裕のある家具の置き方は、なかなかできない!!
オシャレ度をUPさせるモノクロアート×観葉植物のディスプレイも参考に。
3Pソファと1Pソファ×2、オットマンをコノ字型にレイアウトした12畳正方形リビングの例。
暖炉のあるところをTVだと想定すると、日本の間取りにも合います。

この家具レイアウトのポイントは、1個前の事例と同じく
- TVボード(暖炉)寄りにソファをレイアウトして、反対側のスペースを広く確保
- 家具を部屋の中央に寄せたことで広く空いたコーナーにチェア+アートでディスプレイがしてあること
です。
コーナーのディスプレイは、上の図に書き入れていないのですが、この事例のように部屋の隅を埃だめにするのではなく、センス良く見せるコーディネートは、ワンランク上のインテリアを目指す方におすすめです。
レンガ壁を背面にダークグレーのコの字ソファをレイアウトし、反対側の壁面に床から天井、壁から壁まである収納家具兼TVボードをレイアウトした例。
見てると素敵!!となりますが、これが自分の家なら、通路の真ん中や窓の前に収納家具を並べて置いてしまいそうな気も…。
この家具レイアウトのポイントは、
- 床面積の2/3を何も置いてないスペース
- 対面する壁面にのみ家具を置く
ことで、広々と見せてあるところです。
6人くらい座れるソファを1セットのみ置くことで、家具に掛かるコストも削減!?
こういう事例を見ると「部屋の真ん中を広く空けておくって凄く大事だな」と勉強になります。
黒レザーの2Pソファと3Pソファを対面式にレイアウトし、ロータイプのTVボード、木製円形テーブル、木製ベンチをレイアウトした12畳正方形リビングの例。
黒と茶色の木が印象的な格好良いリビングです。

この家具レイアウトのポイントは、
- 空間を整然と見せるシンメトリー
- 大きな窓から外を眺めることができるようにソファの背面にベンチがレイアウトしてある
です。
ベンチの前にプールがある別荘みたいなお家ですが、掃き出し窓に向かってベンチを置く発想が無かったので、これはアイデアとして脳にインプットしておいても良い気がします。
2.広さを生かしてソファをたくさんレイアウトした12畳正方形リビング例
12畳正方形リビングは、幅2mほどの3Pソファを2セット余裕を持って置ける広さです。
「家族が多い」「4人以上の来客がある」など、リビングに大勢集う機会がある場合の座るスペースをたくさん作った事例をソファの種類&座れる人数に注目しながら、6個見てみましょう。
リビングの中央に置いたテーブルを囲むように、コーナーソファ×1、チェア×2、1Pソファ×2、ベンチ×1をレイアウトした例。
ソファは、CHARLES by B&B ITALIAで、日本にもショールームがある高級家具ブランド。
全部で4種類の椅子(ソファ)があるのに、バラバラに見えないセンスの良さが素敵!!

ソファに4人、ベンチに2人腰かけると最大10人は座れる!!
しかも、ソファ(ベンチやチェアも含む)とテーブルの間の通路がたっぷり取ってあるので、15人くらい集まっても狭苦しく感じない気も…。
ベージュのフロア2Pソファ×1、1Pソファ×1、コーナーソファ×1をレイアウトしたナチュラルな雰囲気のする12畳正方形リビングの例。
1個前の事例とは異なり、ソファが全部同じデザインなので統一感抜群!!
更に脚が無いロータイプのソファをコーディネートすることで、くつろぎ度もアップしている気がします。
2Pソファに2人、1Pソファに1人、コーナーソファに3人の合計6人が、着席可能なソファレイアウト。
2Pソファと1Pソファをテーブルの方向に向けてわざと斜めにレイアウトしてあるのもポイントです。
部屋の中央に置いた長方形リビングテーブルを囲むように3Pソファ、2Pソファ、1Pソファ×2、オットマンをレイアウトした12畳正方形リビングの例。
1個前の事例と、ソファの置き方が似てますが、こちらはダークグレー&ライトグレー&ベージュのカラーコーディネートなので、シャキっとした印象です。
3Pソファに3人、2Pソファに2人、1Pソファに1人ずつ、オットマンに1人の合計7人が、着席可能なソファレイアウト。
TVを壁掛けにして、オットマン側の通路スペースがたっぷりと取ってあるのもポイントです。
正方形のリビングテーブルを囲むように3Pソファ×2とチェア×2をレイアウトした12畳正方形リビングの例。
一瞬、チェアがオブジェのように見えました…。
このチェアは、日本でも購入可能なCHAIR_ONE (concrete base) by Magis。
事例はホワイトですが、イエロー、ブラック、レッド、グレイ、シルバーポリッシュのカラーバリエーションがあります。
3Pソファに各3人、チェアに1人ずつの合計8人が、着席可能なソファレイアウト。
チェア側から見ると、上記のようなレイアウトになっています。
(部屋が長方形に見えるのは広角レンズで撮影してある為)
黒レザーのコーナーソファとベージュのひじ掛け付き1Pソファ×2をコの字にレイアウトした12畳正方形リビングの例。
モノトーンアートを中心にした壁の絵の飾り方が格好良い!!
「窓より低い位置にもアートを飾ろう!」と思ったことがありませんでしたが、この事例を見てると真似たくなってきます。
コーナーソファに3人、1Pソファに1人ずつの合計5人が、着席可能なソファレイアウト。
これまで紹介したソファレイアウトの中で一番小人数ですが、広々とした印象です。
同じデザインのグレーのコーナーソファと3Pソファ、ハイバックチェアをオットマンを囲むようにしてレイアウトした12畳正方形リビングの例。
色温度を感じないダークグレーのラグ+ソファの組み合わせにエネルギッシュなオレンジ&黄色でアクセントを加えた活気を感じるカラーコーディネート♪
コーナーソファに5人、3Pソファに3人、1Pソファに1人の合計7人が、着席可能なソファレイアウト。
リビングテーブル代わりに使ってあるオットマンを入れると10人くらい座れそう!!
こんなに大きなソファが2台置いてあるのに「狭い」と感じないのは、TVがある場所以外に壁が無いからかも…。
こういう事例を見てると、家具のサイズや個数は、部屋の大きさではなく、壁の有無と密接に関係しているような気がします。
壁が多いリビング:家具の点数を減らして床を多く見せる
壁が少ないリビング:大型ソファを複数レイアウトする
を基本にすると12畳の開放感を有効に活用できるんじゃないかな?
3.ソファ+α家具12畳正方形リビング例
最後は、12畳のくつろぎ場にデスクスペースを設けた事例を4つ。
今やパソコンは一家に1台の時代(もしかすると1人1台?)。
パソコンスペースの作り方の参考にもなる12畳正方形リビングを見て行きましょう。
6人くらい座れそうな大きなコーナーソファを壁に沿ってレイアウトし、窓のある対角線上に2人用のカウンターデスクを設けた12畳正方形リビングの例。
まだまだ家具は置けるのに、部屋の端っこにだけレイアウトして、部屋の真ん中を広々と確保。
窓に向かって机を置くのって、思いつきそうでなかなか出来ない発想です。
「私なら、引っ越し先がこの間取りだったら、ソファとデスクの置いてある位置を逆にしてしまうだろうな~。」と事例を眺めながら考えてしまいました。
コーヒーテーブルを囲むように3Pソファ×2とひじ掛け付き1Pソファをレイアウトし、壁面にデスク+TVボード兼収納+デスクを置いた12畳正方形リビングの例。
デスクは、子供用?それとも夫婦用?
床から天井まである家具が白にしてあるので、さほど圧迫感も感じませんね。
部屋の中央にコーナーソファをレイアウトし、壁面①に本棚+TV+本棚、壁面②に一人用デスクを壁に向かってレイアウトした12畳正方形リビングの例。
ソファの2面の背面にたっぷりと通路スペースが確保してある分、くつろぎスペースが狭く見えますが、4人暮らしなら、このくらいでも問題なし!!

デスクは両側に引き出しがついたコンソールテーブルっぽいデザインをチョイスして、ディスプレイっぽく演出してあります。
円形のリビングテーブルを中心にヴィンテージ風味の茶色レザーのコーナーソファとアーム付きの一人掛けソファをL字にレイアウトし、窓側に一人用デスク、壁面に本棚、本棚、TVボード、本棚を置いた12畳正方形リビングの例。
これまでの事例とは異なり、本棚とTVボードが切れているタイプ(?)なので親近感。
TVボードの両サイドに高さ1.8mほどの背の高い本棚があっても圧迫感を感じないのは、ソファとリビングテーブルの距離に比べるとTVボードとリビングテーブルの距離の方が大きいから。
艶々&ピカピカの家具ではなく、使い込んだ味のある木やアイアンがたまりませんっ!!
アンティークショップに行けば、こんな感じの家具がたくさん見つかりそうな予感です。