壁面に“ドーン”と本棚が欲しい。
そんな時、参考になるのが、海外の本棚。
まるで図書館のような姿から“Library Wall”と呼ばれています。
日本の住宅は、狭い上に、天井も低いので本棚と言えば、組み立て式のBOXタイプを床に置くのが一般的ですが、Library Wallに憧れて壁いっぱいの本棚を作ってみたいと思っている方もいらっしゃるのでは?
上記の2つの事例は、そんな海外の本棚に憧れて壁から壁、床から天井までいっぱいに本棚を取り付けたもの。(材料はホームセンター&取り付けは大工さん)
ですが、この形を決めるまでに、様々な事例を見て研究しました。
というのも「壁面に本棚を取り付ける」と言っても、いざ壁を前にしてみると「どこからどこまで?」「どんな風に?」をキチンと考える必要があることに気付いたからなんですね。
あ~だ、こ~だと考えている時間が楽しかったりもしたのですが、その時、参考にした海外の本棚事例を紹介していきましょう。
圧巻の海外の本棚事例-目次
1.壁面に隙間なくレイアウトした本棚
黒い壁のリビングの壁面に、壁の端から開口部まで&床から天井まで黒の埋め込み本棚を作った例。
オープン部が等間隔で揃ってるので美しい!
しかも、本が全部高さが揃ってるので、カラフルな壁のような印象です。
廊下の両サイドに、床から天井&廊下の長さ全部に、真っ赤な本棚を作った例。
家の本は全てこの場所に集約されているのかな?
本棚の奥行きは40cm程度なので、これと同じものを廊下で作ろうと思うと、人が通るスペース75cmを考慮して、廊下の幅は1.5m以上必要。
そんなにゆったりとした廊下は取れないお家がほとんどだと思いますが、この形、憧れます。
同じく廊下の両サイドに、端から端まであるホワイトの本棚を作った例。
片方は階段になってるので腰までの高さ。
仕事が在宅の方のお部屋かな?
本を廊下にまとめておくと各部屋を広々と使えそうですね。
ダイニングの2面の壁に、床から天井&壁の端から壁の端(窓の端)まで本棚を作った例。
コーナー部分はデッドスペースになるのですが、L型に折れ曲がった本棚が迫力満点!
本棚にギチっと隙間なく収納されてる本が圧巻です。
2.ドア・開口・窓の周りを埋め尽くすようにレイアウトした本棚
本棚は鉛直方向に伸びた家具なので、窓やドア、部屋の開口部の端で止めるのが一般的。
一般的な本棚のレイアウト例
でも、オーダー本棚やDIYなら、窓やドア、部屋の開口部の周りを囲むように本棚をレイアウトできるのがメリットです。
窓部だけを避けて、床から天井&壁から壁まであるホワイトの本棚を作ったリビングの例。
窓の上に1段収納部があるのがポイント。
真ん中にぽっかりと穴が空いたようなデザインは、門のような雰囲気もして重厚感がありますね。
リビングの開口部の周りに横3列の本棚を作った例。
オープン部が真ん中だけ広く取ってあるので飾り棚っぽい印象。
よく見ると、左右の棚の中は、色ごとに本が収納してある!
家具の見た目だけではなく、ディスプレイにもこだわった収納例です。
リビングの片開きドアの周りに、床から天井&壁から壁まである本棚を作った例。
天井高は3m超え?
ドアの上から上は2段のディスプレイ棚にして、リビングの中央付近からスポットライトを照射。
まるで本棚にドアが付いているかのような雰囲気です。
3.TV・家具スペースを空けてレイアウトした本棚
TV台やソファなど「本棚以外にも壁面にくっつけて家具をレイアウトしなきゃならない間取りだから、壁から壁までの本棚は無理!」と思っていませんか?
これらの家具スペースと本棚を上手く融合させた本棚レイアウト例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
ソファ
2Pソファの周りに木製の壁面本棚をレイアウトした例。
本棚の中にソファがすっぽりと収まってる!
凹んだ壁面に柄付きの壁紙クロスを貼ったセンスのあるコーディネートも参考になります。
ベッド
キングサイズベッド(+ヘッドボード)部を避けて、床から天井&壁から壁までの本棚を作った例。
ベッド周りを本棚にする発想が無かったので、このアイデアは斬新!
オープン部の一部をパネル仕様にしてベッドがくっつけてあるので、買い替えでベッドのサイズが変わっても問題なしですね。
TV
床から天井&壁から壁まであるカラフルな本棚の一部にTV台に乗せた液晶TVを埋め込んだ例。
本棚の内側がパステル色で可愛い!!
液晶サイズに合わせてオープン部が作ってあるので、TV買い替えの際はサイズUPは難しそう。
リビングの壁から壁&床から天井まである茶色の本棚の一部に液晶TVをinして、デスクスペースも作った例。
本棚兼PCデスク兼TV台のトリプル仕様。
パソコン用のプリンターやTV用のシアターバーもすっぽりと本棚にinしてある、美しいデザインの本棚です。
4.階段・吹き抜けを活用した本棚
吹き抜けリビングの開口周りに逆L字のグリーンの本棚を作った例。
まるで施設のようなインテリア!!
「エアコンの効きは?」「本をどうやって取るの?」という心配の前に、ワクワクする設計です。
日当たりの良い窓際に1階から2階まである本棚を作った例。
ここは吹き抜けリビング?
「本が日焼けしないか?」と心配になりますが、壁にドーンとそびえ立つ本棚が格好良いです。
吹き抜けダイニングのドア周りに本棚を作った例。
右上は階段の下かな?
斜めになった天井にピタッと納まってる姿が格好良い!!
ほぼ手が届かない一番上の段は埃だめになってしまうかも。
1階から2階の壁をズドーンと本棚にした例。
2階部分の本棚の前が渡り廊下みたいになってる!
書庫みたいな格好良さです。
オープン階段の横に1階から2階まである本棚を作った例。
1個前の事例の階段ありバージョンといった感じ。
LDKの壁、階段の壁、2階の壁が全て同じ本棚という頭が混乱しそうな設計です。
階段横の壁に埋め込み本棚を作った例。
本棚の上が揃ってないのは、本棚が手が届く範囲に留めてあるからかな?
私が子供だったら、間違いなく階段に座って本を読んでます。
5.そびえ立つ本棚にはしごを引掛けた例
吹き抜けリビングの間仕切りドアの上に壁から壁まである4段の本棚を作り、黒いはしごを立て掛けた例。
クラシックな雰囲気が素敵!
本棚の最下部には、はしごが引掛けられるようにパイプが通してあります。
リビングのドア周りに、壁から壁&床から天井まであるナチュラルブラウンの本棚を作り、踏み板が黒のはしごを引っ掛けた例。
こんなリビングで過ごしてみたい!
はしご有の本棚にする場合は、同じ床から天井まである本棚でも、はしごの引掛け位置を作っておかないといけないんですね…。
リビングのドア周りに、壁から壁&床から天井まであるホワイトの本棚を作り、三角形のはしごを引っ掛けた例。
先端が鋭角になったはしごって珍しい!!
よく考えたら天井付近の本を取るのに、はしごの一番上までは登りませんものね。
なので、上部に行くほど踏み板の幅が短くなってても問題なし!?
リビングの壁面に床から天井まである幅4mほどの収納家具兼本棚を作り、ナチュラルブラウンのはしごを掛けた例。
巨大な家具が、ドーンと壁面を覆っているのに圧迫感を感じないのは、色が白なのと最上部だけが本棚になってるから?
本棚の手前に、はしごを立て掛けるバー金具がついていますが、これは本の落下防止の役割もはたしてくれそう。
リビングの壁面に床から天井まである幅2.5mほどのホワイトの本棚を作り、真っ赤なはしごを立て掛けた例。
はしごの下がシャスターになってる!
「こんなデザインのインテリアはしご売ってるのかしら?」と探してみましたが、既製品には無い模様。
海外では“library ladder”のネーミングで売られているみたいです。
仕事部屋のデスク背面の壁に、床から天井&壁から壁まであるホワイトの本棚を作り、木製はしごを立て掛けた例。
これだけ収納がたっぷりあったら、本だけでなく仕事関係の書類も置けそう。
はしごより上部は、保管義務がある資料系にしておけば、頻繁にはしごを登る必要もありませんね。
仕事部屋の壁にダークブラウンの床から天井まであるL型の本棚を作り、本棚と同じ色のはしごを立て掛けた例。
高級感たっぷり!
はしごが立て掛けてあるだけで、オシャレ度が増して見えるような気がしてるのは私だけ?
吹き抜け部分にある仕事部屋の壁面に1階から2階まである本棚を作り、黒のパイプはしごを立て掛けた例。
はしごが金属製だと格好良い印象がUP!
はしごの一番上だけ踏み板が大きいので、しっかり乗れそう。
リビングダイニングの壁面に幅10m、高さ3mくらいありそうな本棚を作り、アルミっぽいデザインのはしごを掛けた例。
まるでスタ○のBook&Cafe。
どこにどんな本を収納してるか忘れないようにプレートを付けておかなきゃ、です。
三角天井のリビングの開口周りにホワイトの本棚を作り、黒のはしごを立て掛けた例。
このはしご、床ではなくソファの上に乗ってる?
開口を挟んだ反対側も寝椅子になってるので、どうやらソファや寝椅子を台にするみたい。
技ありの本棚×ソファです。
リビングの入口の上下左右に2列7段の本棚を作り、木製の折り畳み脚立を置いた例。
本棚に引掛ける場所が無いパターン。
脚立と言えば、ホームセンターに売ってるようなシルバー色のものを想像する方が多いかもしれませんが、“木製脚立”で検索すれば似たようなデザインのものがたくさん出てきます。
リビングの壁面にアップライトピアノを置き、周りを囲むように茶色の本棚を作り、本棚と同じ色のはしごを立て掛けた例。
こ、これはおしゃれ過ぎるっ!!
はしごを支えるバーは、これまでの事例とは異なり、本棚の最上部に。
中途半端な位置ではしごが止まるより、最上部まである方が格好良い気がしますが、「こんなに長いはしごがあるのか?」「はしごが長いほど、はしごの下と壁との距離が出来て、通行の妨げになる」というデメリットが生じそう。