「黒のインテリア=格好良い!」
あなたはそんな印象を持っていませんか?
近年の男前インテリアブームもあって、室内に黒を使おうと考えている方も多いでしょう。
でも、安直にカーテンや家具、ソファやラグなどのアイテムを黒にしてしまうと、圧迫感が出て、居心地が悪い空間が出来上がってしまいます。
というのも黒は、明度が最も低い色。
同じサイズのものでも、白に比べると重みを感じ、使う場所によって閉鎖的なイメージが出来上がってしまうのです。
そこで、今回は、黒を部屋の数か所に使った場合の印象の違いとおすすめのコーディネート例を紹介して行きたいと思います。
黒インテリアのコツ&実例-目次
1.まずは床・壁・天井&家具に黒を使ったインテリアの印象の違いを見てみよう
ALL黒
床・壁・天井の全てを黒にした部屋は、狭苦しい印象になりますが、シアタールームや重厚感のあるホームバーなど、ムーディーな雰囲気を出すのには向いています。
また、光の陰影が映えるので間接照明を効果的に使ったコーディネートをすると良いでしょう。
床・壁・天井が黒のリビングに赤のフロアソファを置いたリビングの例。
シアタールームの例ですが、ゆったりと寛げそう!!
上下に光が漏れるブラケット照明の使い方が、とってもオシャレですが「壁に電源が無い」という場合は、上下が空いたフロアランプを置いても同じようなインテリアが演出できます。
床・壁・天井が黒のリビングにホワイトのフロアソファを置いたリビングの例。
これもシアタールームの例ですが、壁にぐる~と、三日月、半月、満月などの写真を8枚飾って夜っぽい雰囲気を出すアイデアが素敵!!
ブラケット照明は、下に明かりが広がる傘タイプが活用してあります。
天井&床が黒
天井とフローリングが黒の部屋は、その両方がホワイトの部屋と比較すると天井高が低く、狭く見えます。
天井とフローリングが黒のリビングのカーテン&ソファをベージュ系など白に近い色でコーディネートした例。
黒独特の圧迫感を感じない開放感!!
壁面の飾り(鹿や鳥のオブジェ)、クッション、フロアランプ、コンソールテーブルなど「部屋のぐるりには黒を使う」というコーディネートの仕方が、とても参考になります。
天井と床が黒の部屋にダークブラウンの木製デスク&チェア、黒のレザー製アームチェアを置いた例。
仕事部屋の事例ですが、とっても落ち着きを感じます。
窓が大きなリビングなら、床&天井を黒にするのはありかも…。
天井&壁が黒
天井:黒、壁:黒レンガのリビングに黒のコーナーソファと赤のオットマンをコーディネートした例。
シアタールームの例ですが、壁面の圧迫感を感じないように所狭しとアートが飾ってあるのが海外っぽい!!
脚つきソファよりも、フロアソファの方が家具の高さが無いので、同じ天井:黒、壁:黒の空間でも多少広く見えます。
壁&床が黒
床が黒の縦長リビングの長手方向の壁を黒にして、ホワイトのTVボードとベージュのソファをコーディネートした例。
このリビング、とってもモダン!!
リビング自体に間仕切りが無く、壁の途中に開口がある間取りなので、黒が多く使ってあっても、さほど圧迫感は感じませんね。
リビングの壁の一部とラグを黒にして、ホワイトのコーナーソファ&黒のクッションをコーディネートした例。
フローリング(タイル?)が白なので開放感抜群!!
壁面アートやフロアランプは黒に統一する、まとまりのあるコーディネートの仕方は、この部屋よりも狭いリビングでも真似できそう。
天井のみが黒
天井が真っ黒なLDKのリビングに、黒のソファをコーディネートした例。
まるで倉庫!?
壁から壁までの距離が10mくらいありそうな広いリビングの例ですが、なるべく家具を置かずにスッキリと見せるレイアウトの仕方がとても参考になります。
天井:黒、壁:赤系レインガのリビングに、ヴィンテージ風の木製家具をコーディネートした例。
アトリエかな?
天井が黒の部屋は、テーマを決めてこだわりのコーディネートをするのもありかも。
この事例の場合は“インダストリアル”かな?
壁のみが黒
リビングの周囲の壁を黒にして、ソファ、リビングテーブル、収納家具を茶系でまとめた例。
収納家具の扉のデザインが変わってる!!
黒の壁のリビングには、鏡面ホワイトの家具を置いてモダンにするのが当たり前かと思ってましたが、茶色をたくさん取り入れると、居心地の良さそうな空間が演出できるんですね。
床のみが黒
黒のフローリングのリビングに黒のレザーソファ&黒のレザーチェアをコの字にレイアウトし、味のある木製TVボード&リビングテーブルを置いた例。
「家具屋さんのショールーム?」と思うほど素敵!!
シーリングファンや黒のダクトレール+スポットライト、フロアランプなど照明器具が全て黒で統一してあるので、こんなに格好良く見えるのかも…。
2.【ポイント1】黒の割合に注意しよう
1.まずは床・壁・天井&家具に黒を使ったインテリアの印象の違いを見てみようで紹介したように、黒を使ったインテリアを作る場合、どこにどの程度黒を使うかで、部屋の開放感が変わってきます。
「黒が多いほど重厚感はUPしますが、圧迫感が増える」を念頭に置いて、コーディネート例を8個見て行きましょう。
壁面収納家具、ラグ、ソファ、リビングテーブル、フロアランプを黒で統一したリビング例。
階段横の壁には、モノクロの家族それぞれの写真を貼って、オシャレ度UP!!
リビングの片側が吹き抜け&大きな窓なので、空間の7割以上が黒でも“狭い”という雰囲気がしないのかも…。
フローリング&TVボード&TV背面の壁を黒にしたリビング例②。
四角い空間を真横から見ると“L”の形に黒、残りは白といった感じ。
バランスの取り方が上手すぎるモダンなコーディネート例です。
リビングの2面の壁を黒にして黒のソファをコーディネートし、対面側に置いた一人掛けチェア×2とラグをベージュ系にした例。
1個前の事例と同じく、黒とベージュの割合が半々なので、さほど圧迫感は感じないかも。
黒とベージュを組み合わせると、重厚感に温かみをプラスした寛ぎやすそうな部屋になるんですね。
TVボード&TV背面の壁を黒にしたリビング例。
4面ある壁面のうち、一面だけに黒を集中させることでスキットさせるカラーコーディネートが素敵!!
壁に圧迫感があるので、ソファの色はホワイトにして開放感が演出してあります。
リビングの壁面を一面だけ黒にして、収納家具&ソファ&リビングテーブルを黒、黒×ホワイトのラグをコーディネートした例。
これまで紹介してきた黒を使う部分を一か所にまとめたコーディネートと比べると、狭苦しい印象。
ホワイトのクッションやインテリア雑貨がコーディネートしてありますが、それらが目に入らないくらいゴチャっと見えます。
ソファ、フロアランプ、ミニテーブル&チェアを黒にして、アートとラグを黒×白でコーディネートした例。
ホワイトの内装の部屋に黒を点在させたコーディネート例ですが、1個前の似たようなコーディネートと比較してスキっと見えるのは、壁面の色とリビングテーブルの有無。
6畳ほどのリビングを黒を使いながら、上手に開放感を持たせたコーディネートの仕方は、ぜひ参考にしたいです。
ソファ、チェア、TVボードを黒で統一したリビング例。
ガラスやワイヤー素材のインテリアアイテムの使い方が上手すぎ!!
ちょっぴりレトロなデザインをチョイスすることで、黒のみのコーディネートでも暖かい雰囲気に。
3.【ポイント2】アクセントカラーに軽やかな色をおう
これまで紹介してきたような黒のみを使った部屋は、飽きが早いのが難点。
また、部屋の広さや作りによっては、黒のずっしりとした印象に圧迫感を感じてしまうこともあります。
そんな時は、エネルギッシュな黄色や広さを感じさせる寒色や軽いと感じる素材を敢えてプラスするのがおすすめです。
黄色
TVボード、シーリング照明、フロアランプ、リビングテーブルを黒でコーディネートしたリビングダイニングに、黄色のクッションやアート、インテリア雑貨を置いた例。
見てるだけで、心が明るくなる素敵なカラー使い!!
“照明器具は全て黒で統一”
何個か前の事例にもありましたが「こういうコーディネートの仕方があるんだな~」と目から鱗です。
テーブルランプとクッションを黒でコーディネートしたリビングに、黄色のパターン柄のクッションとストールを使ってアクセントカラーをプラスした例。
黒よりグレーの方が多いリビングですが、真っ黒なソファで真似ても良さそう。
黄色って「黒が多い部屋だからこそ映える」という気がします。
TVボード、ソファ、ペンダントランプを黒にしたリビングに、黄色のクッションと黄色が一か所だけ入ったパターン柄のラグを敷いた例。
ラグのコーディネートの仕方が素敵過ぎる!!
探すのが大変そうですが、こだわりを感じるインテリア例です。
壁の一部が黒のリビングに、黒のソファを置き、黄色のテーブルランプと黄色×黒のパターン柄のクッションをコーディネートした例。
これまで紹介してきた黄色に比ると、白が多めの黄色なので優しい印象。
好みにもよりますが、鮮やかな黄色を使った方が、シャキっとした部屋を作れそうな予感です。
寒色
壁の一部が黒の変形リビングに、黒のペンダント照明をコーディネートし、クッションとアートに黒×水色を使った例。
グレーと白が多めのリビングですが、黒の思い印象を打ち消す寒色の効果がわかりやすかったので掲載。
海を描いた3枚のアートとクッションが、まるでシリーズもののように色使いが同じなことにビックリです。
リビングの壁の一部を黒にして、黒のオープン棚と黒のフロアランプをレイアウトし、水色のアームチェアをコーディネートした例。
読書専用スペースかな?
3畳ほどの狭い部屋なのに開放感を感じるのは、大きな掃き出し窓のせいもありますが、チェアの色も関係してます。
黒のレザーソファ&ファブリックソファを置いたリビングに、アクアブルーのクッションとガラス瓶をコーディネートした例。
寒色効果でスキっと清潔に見える!!
先日、ヴィンテージ雑貨を見にインテリアショップに足を運んだ時、この事例のリビングテーブルの上にあるような色付きの瓶がたくさんあったのですが「こんなのどこに使うんだ?」と購入しなかったことを後悔…。
この事例を真似て、TVボードの上とリビングテーブルの上などに何個か置けば良かったんですね…。
シルバーorガラス
ソファ、フロアランプ、アートの額縁を黒でコーディネートしたリビングのテーブル類をガラス+スチール脚にした例。
両サイドに置いてあるアームチェアのひじ掛けもスチール製。
この部屋のリビングテーブルとサイドテーブルが、木製で茶色だったと想定すると、こちらの組み合わせの方が軽いイメージだと思いませんか?
4.【ポイント3】狭く感じる場合はミラーの効果を活用して広さを演出しよう
「しょっちゅう姿を見る訳でもないのにリビングに鏡なんて…」
そう思う方も多いかもしませんね。
実は私もその一人でしたが、先日、通路幅が狭く窮屈に感じていた壁面に100均で買った50cmほどの鏡をつけただけで、圧迫感が減少した経験をしたことをきっかけに「鏡の持つ影響は効果絶大!!」とミラー信者になっています。
鏡を使う時は、窓や照明、空間が映り込むように鏡を配置するのがポイントです。
リビングの壁を一面だけ黒にしたリビング例。
暖炉があるリビングですが、TVを置く壁面を黒にした場合と同じように考えてOK!!
黒の壁に70×100cmほどの大きな鏡を飾り、オープン空間を映し出すことで暗い壁の圧迫感が回避してあります。
黒のコーナーソファを置いたリビングのソファ背面に床から天井まであるエレガントなフレームのミラーを置いた例。
ソファの後ろに鏡を置く発想が無かったので目から鱗…。
照明器具と掃き出し窓が映り込むように背の高い鏡がチョイスしてあります。
黒のカーテン&ラグ&リビングテーブルをコーディネートしたソファ背面の壁に横長ミラーを飾った例。
1個前と同じく「ソファの後ろに鏡」のパターンですが、こちらは腰窓が映り込むようなサイズ。
明るさが2倍に感じられるので、黒のラグを敷いた狭苦しさを緩和してあります。
フローリング、ラウンジチェア、リビングテーブル代わりのオットマンを全て黒で統一したリビングのソファ背面のグレーの壁に黒フレームの横長ミラーを飾った例。
このリビング、ソファの前の壁は白なので、白を映すことで開放感を演出。
ミラーの枠は、もう少し細くても良い気もしますが、シャンデリアのゴージャス感に合わせてあるのかな?