「DIYで本棚を作ってみたい。」
そう思ったことはありませんか?
前回の「安価で手軽!!足場板製本棚・シェルフ・テーブルの作り方とインテリア例」の中で紹介した本棚の場合、上から見るとL型のスペースがあり、杉の足場板(柿渋塗装)と金物を使って、壁から壁・床から天井までのデザインにした訳ですが、
DIYのメリットは
- 「隙間にぴったり」や「出し入れしやすい高さ」など欲しいサイズの本棚が作れること
- 収納量に合わせた本棚が作れること
- 凝ったデザインができること
など自由度が高いことです。
でも、いきなり本棚作ろうと思っても「何をどう始めてよいのやら?」ということにもなりかねませんので、私が本棚をDIYした時の手順と参考になりそうなデザインのアイデアを紹介して行きたいと思います。
壁面本棚DIY手順と参考になりそうなデザインアイデア-目次
1.壁面本棚をDIYした時の手順
1-1.どのくらいの量の本を収納するかを考える
本を同じ場所に全部収納することができるに越したことは無いですが、1冊なら片手でちょいと持てる本も、まとまれば重くなり、重くなればその分、棚板の耐荷重にも影響してきます。
また本には、小さくて持ち運びしやすい文庫本からハードカバーの写真集など、様々な種類が存在し、サイズもまちまち。
「本が収納できれば良いのよ。」と安易に考えていると本棚を作った後に「本が棚板から飛びててしまった…」なんてこともありますので、どんな本をどのくらい(何冊くらい)収納するのかを考えておくようにしましょう。
本のサイズ例(高さ×幅)
- 文庫本(148×105mm)
- 単行本(182×128mm)
- コミック・漫画(182×103mm)
- 雑誌(257×182mm)B5
- 写真集(297×197mm)A4
1-2.理想の本棚のイメージを考える
本の量やサイズが決まったら次は「どんな本棚にしたいか」を考えます。
(後から紹介する「2.DIYの参考になる本棚デザイン例」を参考にするのがおすすめ)
私の場合は、「A4サイズまでが収納できて、壁から壁・床から天井まである本棚」という希望があったので以下の2つを参考にしました。
本と棚板の隙間からチラリと見えるカラフルな壁が可愛いデザインは絶対に採用したい!!
本棚の天板の上にゴージャスな飾り縁(別の壁に使ったモールディングが余っていたので利用したい)をつけたい。
ただし、天板の上が埃貯めになるのは避けたいので、天井いっぱいにデザインしたい!!
1-3.採寸して簡単な設計図(プラン図)を書く
実際にレイアウトするスペースの幅・高さ・奥行きを採寸し、「1-2.理想の本棚のイメージを考える」で何となくイメージした本棚を図にしてみます。
- 材料のロスをなるべく少なめにして低コストに(ただし、棚板の耐久性も考えて開口部は幅を広く取らない)
- コンセントの位置に側板や棚板が被らないように
です。
1-4.材料を調達し施工する
設計図(プラン図)を元に材料をホームセンターやネット通販で調達し、取り付けていきます。
本の隙間から見える壁面に、黄色の壁紙を予め貼っておく。
プラン図を元に側板を立てていく。
天板と棚板を取り付ける。
※側板の側面に溝を掘ってレールを埋め込んでますが、専用工具が無い場合は、受け桟仕様でもOK。
天井と天板の間に飾り縁を取り付けて完成。
DIYの参考になる壁面本棚デザイン例
2-1.【難易度★☆☆】壁から壁までの本棚
棚板とアングルを使って作った本棚は、材料費が少なく手軽に作れます。
※アングルを壁面固定する必要が出てくるので、下地の有無を確認してから取り付けましょう。
(下地が無い場合は、ホームセンターに売ってるカベロックDXホワイトが便利です。※カベロックDXホワイトの使用例)
寝室の壁から壁までに長い棚板を渡し、本棚にした例。
長さは3mくらいあるでしょうか?
よく見る本の収納には不向きかもしれませんが、天井付近にある本棚なので部屋が広々と見えますね。
キッチンとリビングの間の天井付近にダークブラウンの棚板を取り付けて本棚にした例。
この本棚、宙に浮いてる!?
「板をどうやって固定してるんだろう?」と疑問に感じましたが、下記の横からの写真を見ても不明。
この状態でたくさんの本を乗せてしまうと、棚板がたわまないか心配になってきますが、見た目が凄く格好良い!!
子供部屋の天井付近に壁から壁までの棚板を渡し、壁と同じ水色でペイントした例。
曲線と直線のコンビネーションが素敵!!
一枚板の下にある曲線の本棚は“BOOKWORM”という製品。
BOOKWORM(ブックワーム)は日本でも購入可能なので気になる方はこちらから。
幅80cmほどのトイレの手洗いスペースの上部に壁から壁までの本棚を4段取り付けた例。
棚板の厚み部分を三角形の模様で装飾するアイデアが可愛い♪
装飾はマスキングテープかな?
廊下の壁の片側に棚板+アングルで5段の本棚を作った例。
注目すべきは、棚板のデザイン。
全部同じ長さではなく、所々を幅の短い棚板にして背の高い本と低い本の収納場所を上手に作ってあります。
「どんな本を収納するか?」を予め考えてないと、この配置は出来ないかも。
くつろぎ部屋の2面の壁に棚板4段と5段の本棚を作った例。
デイベッド(ホワイトレザーのベッド)とのコンビネーションを考え抜いたおしゃれなレイアウト。
ゴロンと寝転んで読書することを前提にした計画性のあるデザインです。
ちなみにデイベッドは、バルセロナデイベッド by ミース・ファン・デル・ローエです。
リビングのソファ背面の壁面の天井付近に飾り棚を作った例。
本棚の例ではありませんが、棚を境に壁紙を貼り分けるアイデアがとても参考になったので掲載。
上部の壁紙クロスをカーテンと同じ色にしてあるところにも注目です。
三角屋根の部屋の壁面いっぱいに赤の本棚を作った例。
窓を上手にくり抜いた素敵なデザイン。
窓下がベンチシートにしてあるところも参考になります。
2-2.【難易度★☆☆】脚立と棚板で作る本棚
脚立を使った本棚を3つ紹介。
はしごを2つ離れた場所に置き、踏み板に棚板を渡すだけなのでビス固定は不要。
ただし、はしごは奥行きがある為、棚板のみの本棚と比較すると壁からせり出てしまうのが難点です。
ちなみに、“インテリア脚立”で検索すると、これから紹介するような脚立がたくさん出てきます。
脚立を2個くっつけてレイアウトし、踏み板に棚板を3枚渡した例。
ホワイトの脚立を2つ離して置き、ホワイトの棚板を3枚渡した例。
小窓の間の壁面にぴったりと納まる脚立を本棚にした例。
2-3.【難易度★☆☆】オープン棚を活用した本棚
オープン棚を壁面に固定したのがこのパターンです。
リビングの壁面にホワイトのオープン棚をパズルのように組み合わせてリビング収納兼本棚にした例。
一見迷路を上からみたようなデザイン。
どこに何を置くか決めてないと整理整頓できない気もしますが、芸術作品のように洗練された見た目です。
仕事部屋の壁面にナチュラルブラウンのオープン棚をランダムに固定し壁から壁、床から天井までの本棚兼収納にした例。
設計図がないと絶対に出来ない凝ったデザイン。
三角形を組み合わせたような一番下の収納部が格好良い!!
正方形のナチュラルブラウンのオープン棚をリビングの壁面に斜めに6個取り付けた例。
オープン棚の間の空間も上手く活用したおしゃれな事例。
こういう例を見ると「アイデア次第だな」と感心してしまいます。
2-4.【難易度★★☆】ガード付きのディスプレイっぽい本棚
絵本やおしゃれなファッション雑誌などの表紙を正面に向けて収納したい場合に使えそうなのがこのタイプ。
ホワイトの側板&底板に、バーを3本取り付けた絵本入れ。
縦に本を収納するのに比べると収納量は減りますが、取り出しやすそう!!
窓下にある、上にクッションが乗った本棚も参考になります。
赤の板で作ったポケット式の本棚の例。
絵本の収納例ですが、インテリア雑誌や世界の風景雑誌などのマガジンラックとしても活用できそう!!
底板にゴミや埃がたまりやすそう&お手入れがしにくそうな気もしますが、おしゃれ感が半端ない!
子供部屋のコーナーにL型に作った本棚の例。
デッドスペースになりやすい部屋の隅を上手く活用したデザイン。
この例を見て「我が家のソファ横の空いてるスペースにも奥行きが浅い雑誌置き場を作ろうかしら?」と刺激を受けました。
2-5.【難易度★★★】洗練された印象の斜め棚板の本棚
「本棚は、床に垂直&平行であるのが当たり前だ」と思っていませんか?
側板や棚板を斜めにデザインするだけで、おしゃれな本棚に!!
正方形のニッチ部にホワイトの板を縦横斜めに掛けたグラフィックデザインのような本棚の例。
「棚板が斜めだと本が低い方に押し寄せてしまうのでは?」と思いましたが、本を立て掛ける方向を逆にすることで取り出しやすいように工夫してあります。
リビングの壁面にナチュラルブラウンの板で、斜めの本棚を作った例。
1個前の事例は、棚板の傾きが左右に分かれていましたが、この事例は一定方向。
揃っている分統一感がありますが、一番下になった本が取り出しにくいような気も。
リビングの壁面にホワイトの板で、、斜めの本棚を作った例。
1個前の事例と同じデザインですが、本を置く向きを右左に変えたパターン。
リビングの壁面に黒の板を使って、斜めの本棚を作った例。
1か所のみ床と平行で、後は全部斜め。
白・黒・赤と本の背表紙ごとに本を収納する見た目のおしゃれさも参考にしたいです。
床から壁に向かって斜めに柱を立て掛け、上段に行くほど棚板の奥行きを浅くした本棚の例。
見た目が格好良い!!
6段ある棚板は全部奥行きが違うので「上段は単行本、下段は写真集や画集」と言った具合に、何も考えなくても上手に本が収納できそうな予感です。