先日からデザイナーズ家具を特集していますが、デザイナーズ家具と言えば、椅子やラウンジチェアなどお一人様用を思い浮かべる方がほとんどで「これらの家具をポイント的に使ったインテリア例を今までたくさん見てきた。」という方が多いのではないでしょうか。
逆に「2~3人で座れるソファで有名なものは?」こう聞かれて「○○。」と具体的な名前を挙げられる人は少ないのでは?
実は、私もその一人。
人生で一番最初に知った有名なソファは、ル・コルビジェのもので、建築関係のお仕事をされている人に教えて貰ったという経緯があります。
(ル・コルビジェは建築家なので、ある意味正しい知り方なのかもしれませんが、その時教えてくれた人の反応は、「インテリアが好きなクセにこんなことも知らないの?」と言う感じの悪さ…。)
ソファにも著名なデザイナーの作品があり、チェアほど点数がある訳ではないものの、リビングの顔として全面に出せば、くつろぎスペースをセンスアップしてくれること間違いなしです。
そこで、今回は、日本でも入手可能な海外のデザイナーズソファ11種類とそのソファをレイアウトしたリビング事例を30例紹介していきたいと思います。
「買うには値段が…。」という方は、インテリア知識の一つとして、頭の隅に置いとくだけでもOKですよ。
おすすめデザイナーズ家具ソファ-目次
- 1.懐かしさを演出!Herman Miller(ハーマンミラー)社のソファ
- 2.個性を演出!Fritz Hansen(フリッツ・ハンセン)社のソファ
- 3.美しい佇まいにうっとり♪Carl Hansen & Son(カール・ハンセン&サン)社のソファ
- 3-1.COLONIAL SOFA by Ole Wanscher(コロニアルソファ by オーレ・ヴァンシャー)
- 3-2.CH163 by Hans J. Wegner(CH163 by ハンスJ.ウェグナー)
- 4.王道のLe Corbusier(ル・コルビジェ)のソファ
- 5.高級の定番!Mies Van Der Rohe(ミース・ファン・デル・ローエ)のソファ
- 6.ほっこり暖かい♪Finn Juhl(フィンユール)のソファ
1.懐かしさを演出!Herman Miller(ハーマンミラー)社のソファ
1-1.Eames Sofa by Charles & Ray Eames(イームズソファ by チャールズ&レイ・イームズ)
チェアで有名なイームズ夫妻はソファもデザインしています。
イームズソファとガラス製の正方形のリビングテーブルをコーディネートしたモダンなリビングの例。
ソファの対面には、イームズのラウンジチェアも。
このソファを見てすぐに「イームズだ!」と気づく人は少ないかも。
同じくイームズソファ(奥のソファ)をコーディネートしたリビングの例。
フローリングの上に直置きするだけで様になる素敵なデザインです。
ちなみに、ブルーのラウンジチェアはエッグチェア by アルネ・ヤコブセン、ホワイトの変形デザインのチェアはラシェーズ by イームズ、イームズソファの対面にあるのはバルセロナチェア by ミース・ファン・デル・ローエ。
ALLデザイナーズ家具でリビングテーブルを取り囲んだインテリアは、品の良いゴージャスさがありますね。
イームズのソファは、もう一つ。
イームズソファに似たデザインで、もっとすっきりしているのが、イームズソファコンパクトです。
コンパクトという名前がついていますが、決して小さい訳ではなく、幅は1843mmあります。
リビングの中央にライトグレーのイームズソファコンパクトと木製テーブルをコーディネートした例。
一瞬、子供用の家具に見えました…。
無駄な装飾がなく“シンプル”という言葉がぴったり!
左手前にあるチェアもイームズの作品で、イームズプライウッドラウンジチェアです。
イエローのイームズソファコンパクトをレイアウトしたサイケデリックなリビングのコーディネート例。
オレンジ、青、黄色、ピンクが入り混じったゴチャっとした空間にあまりにも馴染んでるので「これがイームズ?」と一瞬目を疑ってしまいました…。
イームズソファ=高級ソファというイメージなので、座るだけでもドキドキしそうですが、インテリアコーディネートに慣れてくると、こういう遊び心のあるインテリアが作れるようになるのかな?
1-2.Marshmallow Sofa by George Nelson(マシュマロソファ by ジョージ・ネルソン)
マシュマロクッションを繋げたデザインのマシュマロソファが誕生したのは、1956年。
半世紀以上経った今の住まいにも馴染む個性的なデザインです。
景色の良いリビングの大きな窓を背にマシュマロソファをコーディネートした例。
メインのソファは、ファブリック素材のベージュ色を対面式にレイアウト。
マシュマロソファをポイント的に使った事例です。
一人用の茶系のレザー製ラウンジソファと正方形のガラステーブルをセットにして2つ並べ、その対面にホワイトのマシュマロソファをコーディネートした例。
2人掛け、4人掛けと組み換えが可能なカフェの椅子のようなレイアウト。
「こういうリビングスタイルもあるのか…。」と勉強になります。
1枚板をデスクにした仕事部屋の壁際にホワイトのマシュマロソファをレイアウトした例。
こうやって事例を見ているとマシュマロソファは、メインソファとしてではなく、インテリアのアクセントとして活用するのが良さそうな気が。
その見た目から、ちょっぴり遊び心が感じられるので、堅苦しくないインテリア空間を作るのに役立ちそう!
子供部屋の遊びスペースの壁際にホワイトのマシュマロソファをレイアウトした例。
子供に絵を習わせてるのかな?
マシュマロソファ以外にイームズチェアまである…。
子供部屋にデザイナーズ家具なんて何と贅沢!!
黒のレザーソファの対面に黒のマシュマロソファをレイアウトしたリビングの例。
こんな高級チックな空間に置いてあっても違和感がないのは、さすが!
長年愛されているデザイナーズ家具の魅力は、製品そのもののデザインの良さや座り心地の良さもありますが、「他の家具とのコーディネートに頭を悩まさなくても済むところにもあるのでは?」と思っています。
黒の壁に囲まれたリビングに、フロア照明+グレーのマシュマロソファ+フロア照明の順でコーディネートした例。
マシュマロソファを中心にシンメトリーを意識したディスプレイのようなレイアウトです。
何だか待合室っぽい印象も!?
腰窓の下に真っ赤なマシュマロソファをレイアウトした例。
ソファが1個ポツンと置いてあるだけなのに、おしゃれに見える!
広~い家なら、廊下でこんなレイアウトをしてみたい!!
2.個性を演出!Fritz Hansen(フリッツ・ハンセン)社のソファ
2-1.LISSONI SOFA by Piero Lissoni(リッソーニソファ by ピエロ・リッソーニ)
イタリアの建築家ピエロ・リッソーニがデザインしたソファは、張り地とカラーバリエーションがとっても豊富。
事例はレザー製ですが、ファブリックもあり、色や素材にこだわりたい方にぴったりデス。
2-2.Swan Sofa by Arne Jacobsen(スワンソファ by アルネ・ヤコブセン)
白鳥が羽を広げたようなデザインのスワンソファは、エッグチェアでお馴染みのアルネ・ヤコブセンデザイン。
スペースに余裕がある場合は、一人掛けタイプのスワンチェアとコーディネートするのもありですよ。
カーキのフロアソファと黒のスワンソファ(右側)をL字にレイアウトしたリビングの例。
横からの写真なので、スワンソファが見えにくいですが、背もたれとひじ掛けに曲線の隙間がある独特のデザインです。
黒のスワンソファ(奥)とスワンチェア(手前)をリビングテーブルを挟んで対面式にレイアウトしたリビングの例。
ナチュラルなインテリアにも合う可愛らしさ♪
幅144cmとコンパクトなので、狭いリビングにも置けます。
2-3.Favn sofa by Jaime Hayon(ファウン by ハイメ・アジョン)
コロンと丸いシルエットと横長のクッション2個が特徴のファウンは、リビングに可愛らしさをプラスするのに最適です。
3パーツ(外側、座面&背もたれ、クッション)で異なるファブリックを使用したデザインは、見る角度によって様々な表情を見せてくれます。
パープルのファウンとダークブルーのスワンチェアをコの字にレイアウトしたリビングの例。
フランスっぽい♪
ソファの前にリビングテーブルを置かずに、ソファの両サイドに円形ミニテーブルを置くレイアウトの仕方は、リビングを広々と見せたい時の参考に。
ブルーのファウンとホワイトの円形テーブルをコーディネートしたリビングの例。
デーブルはA222、ライトグレーの一人掛けソファはロオチェアで両方ともFritz Hansen(フリッツ・ハンセン)社のもの。
ロオチェアのデザイナーは、ファウンと同じハイメ・アジョンなので、隣同士に置いても違和感がありませんね。
グレーのラグの上にグレーのファウンをポツンと置いたリビングの例。
このリビング北欧っぽい!!
質のあるナチュラルカラーの木製テーブルや収納家具とコーディネートしても似合いそうです。
2-4.PK31 by Poul Kjaerholm(PK31 by ポール・ケアホルム)
脚のデザインがユニークなPK31は、フローリングの上に直置きするのが似合いそうなソファです。
黒のタイル床のリビングにウォールナット(エレガンスレザー)のPK31を2セットレイアウトした例。
ショールームか、どこかの施設のラウンジかな?
座面の真ん中からニョキっと前後に伸びた脚のデザインは、他のソファには見られない個性的なシルエットを演出します。
ヴィンテージ風味のフローリングの上にブラックのPK31をコーディネートしたリビングの例。
部屋全体が暗いので、ソファがわかりにくいかもしれませんが、歴史を感じるレトロな雰囲気がたまりませんっ!
3.美しい佇まいにうっとり♪Carl Hansen & Son(カール・ハンセン&サン)社のソファ
3-1.COLONIAL SOFA by Ole Wanscher(コロニアルソファ by オーレ・ヴァンシャー)
ひじ掛けのデザインがユニークなコロニアルソファは、デンマーク出身のデザイナー オーレ・ヴァンシャーの1964年の作品。
コロニアルソファとコロニアルチェアを色違いでコーディネートしたリビングの例。
中央にあるテーブルはCOFFEE TABLE(OW449)で、同じくオーレ・ヴァンシャーによるもの。
3-2.CH163 by Hans J. Wegner(CH163 by ハンスJ.ウェグナー)
20世紀を代表するデンマークのデザイナー ハンスJ.ウェグナーによるCH163は、ビーチ材とファブリック(または革)の張り地を使用した普遍的なデザインのソファです。
和室にCH163をコーディネートした例。
畳の上にソファ…。
和風建築とこんなにぴったり合うなんて!
和モダンが好きな方の心を鷲掴みにしそうです。
4.王道のLe Corbusier(ル・コルビジェ)のソファ
モダンリビングに外せないル・コルビジェのLCシリーズ。
LC2(3人掛け)を3セット、コの字にレイアウトしたリビングの例。
真ん中にレイアウトしてあるのは、ル・コルビジェのLC10。
幅1800mmのソファを3つ置こうと思うと8畳以上の広さが必要になってきますが、こんなリビングに憧れる♪
この4点セットをカッシーナで購入した場合、高級車が1台買えてしまいます…。
LC3の3人掛け、2人掛け、1人掛けをコの字にレイアウトしたリビングの例①。
LC3の3人掛け、2人掛け、1人掛けをコの字にレイアウトしたリビングの例②。
くぅ~!!!これも素敵!
1個前の事例よりソファサイズが小さいので、もう少し狭い部屋でも置けるかな?
しかしながら、全部揃えると、やっぱり新車が1台買えてしまう…。
LC3ソファ(2人掛け)のリプロダクト品を掃き出し窓に向かってレイアウトしたリビングキッチンの例。
よし!これなら買えるかも!
ソファの向かい側にある映画監督専用チェアのようなデザインの椅子は、Wassily Chair by Marcel Breuer(ワシリーチェア by マルセル・ブロイヤー)。
5.高級の定番!Mies Van Der Rohe(ミース・ファン・デル・ローエ)のソファ
ミース・ファン・デル・ローエと聞くと一人用のバルセロナチェアを真っ先に思い浮かべる方が多いと思いますが、実はこのシリーズにはソファもあります。
窓を背にホワイトのバルセロナソファをレイアウトしたリビングの例。
佇まいが格好良い♪
ソファの向きを反対にして、夜景を眺めながらお酒を飲むのもありかも…。
リビングの壁を背に黒ののバルセロナソファをレイアウトし、上部に黒のフレームに入れたアートを飾った例。
広い玄関ホールにも似合いそう!
1項目前に紹介したLCシリーズとバルセロナシリーズは、死ぬまでに自室に置きたい憧れの椅子です。
6.ほっこり暖かい♪Finn Juhl(フィンユール)のソファ
6-1.Poet Sofa(ポエトソファ)
デンマークの建築家Finn Juhl(フィンユール)がデザインしたPoet Sofaは、暖かそうな雰囲気の可愛いソファです。
ホワイトのPoet SofaをL字にレイアウトし、対面側にホワイトのPelican Chair(これもフィンユールのデザイン)をレイアウトしたリビングの例。
リビングを北欧インテリアにしようと思ってる方の参考になりそう!
※Poet Sofa(ポエトソファ)は、ライセンス契約している北欧家具を取り扱う日本のショップで入手可能です。
6-2.No.45 Easy Sofa(No.45 イージーソファ)
木製フレーム&ひじ掛けが美しいNo.45 Easy Sofa(写真左)とベージュの3Pソファをコの字にレイアウトしたリビングの例。
このソファを見た時「鹿の角っぽい」と思った私。
アニマル柄のラグやカウハイドラグとコーディネートすると似合いそうです。